UNOFFICIAL/THE ORAL CIGARETTESの歌詞考察 ※mc含む

 THE ORAL CIGARETTESの3rdフルアルバム「UNOFFICIAL」の考察をしていきたいと思います。

1.リコリス

 リコリスとは彼岸花の一種です。彼岸花は「死人」という花言葉を持ちます。

"今以上に 生きた証 求めただ彷徨って
それ以上に 凍えた心で 明日を守る
この街まで あなたを追いかけ孤独避けるから
あぁ もう怖くなんかない"

 人の評価を必要以上に欲してしまい、いつの間にか凍えた心で自分を必死に守ってしまっている。それでは、生きている意味なんてないんじゃないかまるで死人なんじゃないか。
 でも自分の生きたいように生きれば、自然とついて来てくれる人、認めてくれる人はいる。だから自分の表現したいように、表現していこうよ。

2.CATCH ME

 今までのアルバム曲にはカップリングは収録されてきませんでした。その理由としては、シングルにもしっかり意味を持って聞いてほしい。また、アルバムごとのストーリーを重要視したいということだと思われます。つまりカップリングのこの曲も、アルバムのストーリーに沿っているのだと思われます。
 catch me =私を捕まえて。meとは何のことを指しているのでしょう。本人たちは「行きすぎた文明や文化」だといっています。

3.悪戯ショータイム

 この曲は、付き合ってもいないのに求めてくる女性を書いた曲ですかね。都合のいい関係をキープしていたんですね。そんな結果男に、ものすごく執着されてしまうのかもしれないですね。逆にいたずらな女ほど魅力的に見えてしまうのかもしれないですね。

4.5150

  私が、ORALで最も好きな曲です。5150とは、アメリカ警察が使う隠語で「今にも犯罪を犯しそうな者」を意味します。

"叶えたい思いは あなたが歌えばいい
だれにも止められやしないよ 数えきれないほど
抱えた運命の 与えた最高地点は
一人で拓けよ この手で 5150"

 この曲は、周りからの期待によってなかなか新しい曲が書けなかった際の山中拓也が自身のことを綴った曲になっています。 
 PARACITE DEJAVUでもこの曲は非常に重要な曲だとおっしゃっていました。

 "ORALはまだはねてない、まだ特別売れてない、苦しいことばっかり、でもそれでよかったなって思います。はやりすたり当たり前の世の中ではやっていたものもあっという間に消えてなくなってしまう。なんか不安やなぁ。やっぱり着実にちょっとずつかもしれないけど進んでいくことがORALらしいかなぁ、ということをみんな(ファン)に教えてもらった。ロックっていうのは俺は弱い奴が鳴らすものだと思う。愚痴言いたい奴が鳴らすものだと思う。みんなもロック聞くのは心に弱い部分があるからだと思う。俺は弱いからロックを鳴らしています。だから誰よりも絶望が欲しい、だれよりも苦しみが欲しい、みんなに寄り添えるように、みんなの苦しみが分かるように、誰よりも誰よりも俺は苦しんでもいい。それが俺らのロックのスタイルです。死だって感じていい、みんなに寄り添えるのなら。人と人とで生きてる、今までもこれからも、絶望を感じたって、何か素晴らしいものを生み出す力を俺は持ってます。みんなに寄り添える、力を、、、一曲歌わせてください、"
               "PARACITE DEJAVU の5150前のmcより抜粋

 私は上のmcを聞いてぼろ泣きしました。笑

5.WARWARWAR

 この曲は、戦争の曲です。戦争の無残さや悲しみを可能な限り曲に落とし込んであります。何となく不安げな曲調も本人たちの思惑通りだと思います。

6.エンドロール

 武道館での初ワンマンでも、この曲の最中に「あなたたち(ファン)のエンドロールにORALの名前がありますように」とおっしゃっていました。エンドロール=映画などの最後に流れる、その作品に携わった人々の名前が流れる映像。

鼓動の終わりに 一秒願い託して
届いてよ あなたに見惚れて 羽根をなくしたの

エンドロールは願いをそっと 無数の星の生きた証明に
かけ彩っていく エンドロールは誰もがきっと
流して今日の星になっていく 明日になっていく

エンドロールがあなたをいつか迎えに行ったとき
最後の夜は 君の名を呼んで

 人生のエンドロールは、その人に関わってきた多くの人が名を連ねるでしょう。その中に自分の名前があったらどれだけうれしいことか。

7.DIP-BAP

 栄光も名声も正解も最高も興味ない、いらない。理想ばかり語っても意味ないだろ、君が感動した詞も愛も君が生み出したものでしょ。いつでも原点に立ち返って泥臭くいく。

8.Shala La

 これも「悪戯ショータイム」の逆で女の子目線の曲。都合のいい関係の相手にはひたすら冷たいですね。このような欲を書かせたらORALはトップレベルですね。

9.不透明な雪化粧

 恋愛の思い出はまるで雪のように積もるしかし、時間がたてばとけるように、でも溶けて欲しくないと思っている。人もいる。楽しかった思い出もつらかった思い出も雪にように溶けてしますのかもしれない。

10.LOVE

"夢で見てた、あのステージも 分かち合ったあの喜びも
ひどく落ちた 7月の夜も
一人だけじゃ意味を持たない ともに歩む仲間信じて
行ける 行ける 僕とあなた まだ まだ きれいな世界へ


LOVE 一人で笑うことはできないという
LOVE一人で笑うことはできないという
LOVE 一人で笑うことはできないという
LOVE 一人で笑うことはできない"

 昔のORALのアルバムだったら入っていない曲だなって感じですね。自分たちとついて来てくれるファンたちが一緒ならどこまでも行ける、頂点まで一緒について来てくれという。ファンへのLOVEソングだと思います。

 

まとめ

 今回のアルバムのタイトル「UNOFFICIAL」:「非公式」「私的な」。全ての人間は自分の聞きたい曲を聞けばいい。というメッセージが込められてると思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?