Kisses and Kills/THE ORAL CIGARETTES

 THE ORAL CIGARETTESの4thアルバムについて考察していきたいと思います。

1.もういいかい?

 ORALの曲は常に進化をしている。この曲は自分たちで限界を決めずに、自問自答を繰り返している。ここで終わっていいのか、いや目指すステージはまだまだ先だろ、そんな決意の一曲になっていると思います。

2.BLACK MEMORY

 この曲は、映画「亜人」の主題歌になっています。

"一瞬の迷いも見せない 僕の瞳が派手に落とすのは
崩壊と希望の2層を既に離した 記憶ただ"

"BLACK MEMORY  人生は守るべきモノで出来ていて
いつかは oh oh oh 超える どうなったっていいとか
もう言わせないよ 響けoh oh oh
全身全霊 かけてやるさ"

 「亜人」とORALの共通点、崩壊と希望。今までのあたりまえを壊し希望をもって進んでいく。この世界を生きる理由は、自分たちを信じついて来てくれる人たちを全身全霊かけて守り抜くことだ。

3.PSYCHOPATH

 PSYCHOPATH:サイコパス「精神病質である人」
 自分の中に存在するもう一人の自分(サイコパス)とうまくやっていけない。どんな人間にもいい面と悪い面が存在する。

4.Ladies and Gentlemen

 みんな同じ方向を見なければならない、日本人の特徴ですかね。そうしなければならない理由はないのに、なんでみんな同じ方向を向いていなければならないんだろう?という疑問の曲

5.What you want

 What you want=「何が欲しいの?」
 あなたが欲しいものは何?地位、名声、富いや違うよね自分の大切な人からの愛だよね。

6.トナリアウ

"美しく広がっていく空に羽ばたいて
私を見つめて欲しいと祈りを込めて
もう戻れない過去と知りながらもずっと
あなたを待ってる 約束交わしたこの場所で
永遠に降り注ぐ悲しみの待つ方で
あなたの幸せはあった"

トナリアウ=「隣り合う」「と成り合う」
 ファンと一緒に歩みを進める、一緒に成功する。約束を胸にこれからも歩みを進める

7.リブロックアート

  リブロックとは子供用の知育パズル、まあレゴのようなものですね。壊してはすぐ作り直す。それをまた壊しては作り直す。完成した作品を壊すことは簡単なことではない。現状に満足していては、よりよいものを作り出すことはできない。壊す勇気がある人にしか新しいものは創造できない。

8.容姿端麗な嘘

"規則正しい 世界が幕を閉じ 今は既に当たり障りなく
規則正しい 世界が幕を閉じ 生命の総入れ替えの衝動"

 「規則正しい世界」現在の人間が牛耳る社会。「生命の総入れ替えの衝動」人間と人口知能の主導権争い。

"形のないものは形を帯び 愛ゆえに誰が意味を知る
規則正しい世界は幕を閉じ 生命の意味も息絶える"

 どんどん人工知能が主導権を握る社会になり、命の終わりがある世界が崩れ、永遠の命が当たり前の世界に代わってしまうかもしれない。

9.ONE'S AGAIN

 "どうにもならない世界で 一人が寂しいなんて言う
ただ間違ってない方へ 足を止めないように
輝く星たち のところへ"

 先日書いた「STARGET」の記事でも書きましたが、ORALはSTAR「星」を目指すバンドです。足を止めてはいけない。スターになるためには走り続けなければいけない。

"もう何度 やり直しただろう わからなかった
でも無駄じゃないからきっと 簡単に終わらせないから 
この歌を僕らの覚悟にしよう"
”周りのせいにしてはごまかした 自分への愛がないと嘆いた
そんなの勝手な自分の言い訳でしょ 弱さだろ
自分自身が責任をもって
それでも手を差し伸べてくれたら
どれだけの感謝と喜びがそこに 生まれるか気づくから”

 ONE'S AGAIN=もう一度
何回でもやり直せばいい、そんな覚悟の曲

10.ReI

 「被災地で得たもの・感じたものを1人でも多くの人に届けたい」とおことから、無料配信された楽曲。

”天変地異は今君を連れ去って
愛すべき人々の夢を見た あぁきっとあの日々を思い返すだろう
視界に広がった景色を変えていきたい
明日に残したいものだと心に誓って生きてくんだ”

起こるわけがないと思われていた災害にあい、大切な人、場所が奪われた。しかし、だからこそ普段の生活が当たり前に幸せであることに気づくことができるのではないか。この幸せな時間をさらに色づけていきたい。明日をより良いものにしたいと心に誓って、死んでしまった人たちの分まで前を向いて生きていかなければならない。

まとめ

 このアルバムでは、新しい技術に対する恐怖と、人間だからこそやり直すことができるという勇気を与えてくれるアルバムになっていると思います。


 


 

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