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アメリカ冥王星回帰(プルートリターン)

アメリカの冥王星回帰(プルートリターン)とは?

日本にとっても、世界全体にとっても、非常に重要な鍵を握る国であるアメリカ。そのアメリカがまもなく冥王星回帰(プルートリターン)を迎えます。

アメリカ冥王星回帰(プルートリターン)とは、アメリカの建国チャートの冥王星の位置に、トランジットで運行中の冥王星が重なることです。

アメリカの建国チャートに関しては所説ありますが、多くの占星術師の方が採用している、アメリカ独立宣言が採択された1776年7月4日の17:10のものをアメリカ建国チャートとして使っていきたいと思います。

冥王星回帰は何度かに分けて起こる

冥王星の公転周期は約248年。世界全体の人間の平均寿命は約73.3歳と言われていますので、人が産まれてから死を迎えるまでの人生を3回ほど繰り返すようなサイクルとも言えるのかも知れません。

そのために「人」のレベルから「国」レベルという大きな規模になって、冥王星が回帰するエネルギーを直接感じることができるのだな~と思います。

冥王星回帰を迎えるアメリカは、今年で建国246年。日本時間では2022年の2月20日に1回目の冥王星回帰を迎えますが、2022年~2023年にかけて逆行によって何度も、冥王星回帰ポイントを刺激されることになります。2024年からは完全に冥王星が水瓶座入りすることになりますが、そういった意味でも2022年~2023年にかけては、アメリカは激動の年になるのではないかと感じています。

また、現在は2020年に水瓶座で起こった「土から風」へのグレコンミューテーションの約250年サイクルにおける、最初の約20年の大きなエネルギー的な変化のサイクルの時期でもあります。こういった時代の過渡期に世界の中心的な役割を担うアメリカという国で冥王星回帰が起こるということは、やっぱり天体のめぐりというものは大変興味深いものだなと感じますね。

アメリカ建国チャートについて

アメリカ冥王星回帰図を読む前に、さらっとアメリカ建国チャートについてみていきたいと思います。

アメリカ建国チャート

まずは、アセンダントは「射手座」。「自由・平等・フロンティア精神」を基盤とするアメリカっぽいアセンダントですね~。ちなみに、射手座のアセンダントは皇族の方などのやんごとなき方々に多くみられる配置です。

そのアセンダントの支配星となるチャートルーラー木星は、7ハウスで太陽&木星&金星とコンジャンクション。諸外国と連携したり、調整を図るのに長けている、世界のリーダーとなるアメリカらしい配置。

アメリカは連邦共和国であり、独立したそれぞれの州が合わさって出来た国であり、そういった○○州という独特のグループシステムのようなものが、蟹座の太陽っぽい部分なのかなと感じます。

また、アメリカ建国チャートでは、乙女座海王星がカルミネートしているのが目を引きます。

アメリカはもともとは、イギリスからの移民によって作られた国です。当時のイギリスはカトリック色の強いイングランド国教会が主流であり、イングランド国教会のトップはイギリス国王でした。

しかし、そういった国教会に対して、改革を唱えたのがキリスト教のプロテスタントの大きなグループである清教徒(ピューリタン)です。そのピューリタン達が、イングランド国教会からの弾圧を受け、自分達の自由のためにメイフラワー号という船に乗って、開拓しに行ったのが「アメリカ」という国の始まりでもあります。

そういった歴史的な背景もあり、乙女座海王星からは、信仰心の厚い清教徒(ピューリタン)のエネルギーを感じます。

現にアメリカでは、キリスト教のプロテスタントを信仰している方が半数なのだそう。

それでも、最近はかなり無宗教という方が増えているようですが、、、、

そして、今回のアメリカプルートリターンのメインとなる、冥王星は山羊座27度33分で2ハウスにあります。

山羊座27度(サビアンでは28度)のサビアンシンボルは「大きな養鶏場」。

このサビアンシンボルは、山羊座の成熟した度数にあり国際社会の頂点に君臨し、そこから世界を眺めるといった意味があります。そして冥王星は2ハウスという世界的な金融全般を表すハウスでもあります。確かに、世界の金融のトップを担っていますよね。政治経済と金融は深い深~い関係がありますので、さもありなんといった感じがします。

ざっくりとではありますが、アメリカ建国チャートをリーディングしてみました。

アメリカ冥王星回帰(プルートリターン)

前置きが長くなってしまいましたが、今回のメインとなるアメリカ冥王星回帰図はこちらです。

アメリカ冥王星回帰図

アメリカ建国チャートの時間も所説ある中で、ハウスがどこまで有効なのかは定かではないですが、2022年、1回目となるアメリカ冥王星チャートを読んでみたいと思います。

まず、メインとなる冥王星は、8ハウスにあり、山羊座19度でタイトにコンジャクションした金星と火星とゆるく合し、トリプルコンジャンクションの状態となっています。

8ハウスは、国家の財政や国債、世界経済などを表すので、今回の1度目の冥王星回帰を皮切りに、アメリカの経済システムの破壊と再生が、本格的に始まっていく可能性が高いのではないかと感じます。アメリカ建国チャートでも2ハウスに冥王星があるので、「金融」という同じ軸のテーマが強調されていますね。

2022年の2月の現在もウクライナ情勢の緊迫やFRBの利上げに対する警戒感により、株価が乱高下していますよね。

アメリカ冥王星回帰は2022年から2023年にかけて何度も起こるので、今回の1番最初のアメリカ冥王星回帰で一気に経済システムの変更が起こるというよりは、やはり冥王星が完全に水瓶座入りする2024年までに、数年かけて起こってくる事象なのかも知れません。

そしてアメリカ建国チャートでは9ハウスにカルミネートしている乙女座22度にある海王星に対し、アメリカ冥王星回帰チャートでは海王星が魚座22度にあり、これまたカルミネートして魚座にある太陽と木星とともに10ハウスに滞在。

アメリカ建国チャートの海王星とはぴったりとしたオポジションを形成しています。

下記の図は内円がアメリカ建国図で
外円がアメリカ冥王星回帰図です。

アメリカ建国チャートの乙女座22度(サビアンは23度)のサビアンシンボルは、「動物のトレーナー」。
動物は、私たちの無意識的な衝動などを表します。無意識的な衝動を意識してコントロールしていくことで、社会で自分自身を役立てていけるような技能を磨いていく度数です。

それに対し、オポジションとなるアメリカ冥王星回帰の魚座22度(サビアンでは23度)のサビアンシンボルは「精神主義的な現象」。
直感的な精神的な教えのようなものを、理論化させて獲得していくことで、物質的なモノに働きかけていくといった作用を表します。

海王星は魚座のルーラーなので、魚座の海王星の方が、パワーバランス的には強いですね。

この、海王星のエネルギーは、良いも悪いも清濁併せのんだ、混沌とした「全ては1つ、ワンネス」のエネルギー。こういったことを言うと「???」となってしまうかと思うのですが、とても言葉というもので表すことができない膨大なエネルギーなのです。

海王星のエネルギーを言葉によって断片的、部分的に表現するとすれば、大きな夢や理想が際限なく大きく膨らんでいくとも言えますが、ネガティブに捉えると、詐欺的な誤魔化し、まやかし、騙されるといったことを表します。

このエネルギーをアメリカという国がどのように活用していくのかによって、今後の世界の動きが変わってくることになるのでしょうね。

そして8ハウスにある山羊座27度の冥王星&火星&金星のトリプルコンジャクション群と、12ハウス牡牛座の天王星がオーブ緩めのセクスタイルで、10ハウスにある海王星&木星&太陽を頂点とした小三角という複合アスペクトを形成し互いに影響しあっています。

天王星がいる、12ハウスはマンデーンでは「テロや亡命、隔離施設、密約」といった意味もあり、国家に反抗的な勢力による何等かの活動があるのかも知れないなとも感じました。そういったことと、8ハウスで火星&金星とコンジャンクションし冥王星回帰を迎えている冥王星が、根本的な変化を促しつつ、10ハウスの魚座海王星&木星&太陽の国家の壮大なマニフェストを形にしていく後押しをしている配置なのかも知れないと感じます。


この魚座22度の海王星がどういった形でアメリカ政府の世界を動かしている方々に影響を及ぼしていくのか、そしてどのように活用していくのかといった事に関しては、ちょっと規模が大きすぎて私自身ではリーディングしきれない部分があります💦

冒頭でも書きましたが、冥王星は公転周期が248年で、海王星は165年です。この2つの天体は、人の一生ではとてもとても理解することができないエネルギーでもあります。

国家へのトランスサタニアンのハードアスペクトの影響は、どんな形で出るのか、今後も注意してみていきたいなと感じています。

でも占星術を学んでいる一人の人間として、こういった国家のアメリカ冥王星回帰という、ものすごいタイミングを体験させてもらえることって、本当にレアな体験だな~と思います。そして、私たちは、顕在意識上は、自覚していなくでも、潜在意識の深い魂の部分では、この歴史的なタイミングを体験したくて産まれてきたのだろうなと感じます。

アメリカという国の冥王星回帰によって、諸外国の状況は色々な事柄が起こってくるかも知れませんし、アメリカと切っても切れない関係にある日本には多大な影響が及ぶかも知れません。

現にロシアのウクライナ侵攻に対し、アメリカを筆頭とした欧米の諸外国のリーダーがどのように対応していくのか、世界が固唾を飲んで見守っている状態でもあります。

ほとんどの方が、皆争いは望んでいないし、犠牲も出したくない。誰も傷つくのを見たくない。皆が平和で幸せであって欲しいと望んでいると思います。

そういったことは、綺麗ごとの理想論なのかも知れませんが、なるべく世界全体が調和し、争いのない方向へ進んでいくことを願ってやみません。

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