数ある海外ドラマのゲイカップルの中で最も良く描かれていると称賛されている「ギャラビッチ」とはなんぞや#1
人気のあるドラマのカップルにはそれぞれにファンダムというものが存在します。そのネット上のフリ-ゾ-ンでは彼らは「ギャラビッチ」というシップネ-ムで呼ばれています。
彼らのラストネ-ムの「ギャラガ-」と「ミルコビッチ」を合わせたもので「ブランジェリ-ナ」(古っ)みたいなものですかね・・・。アメリカのテレビ界で最も良く描かれたゲイカップルの物語としての評価も高い彼らですが今回は彼らのシェイクスピア悲劇にも似た「別離」について語りたいと思います。*シ-ズン10までのネタバレがあります
彼らは10年続いてるこのシリ-ズ中でなんと5回も「別離」を経験しています。
シーズン1では彼らは敵同士という状況下で【再会】します。(実は彼らは幼馴染で小学生の頃に1度だけ会話を交わしたことがありお互いの存在は元々知っていました。リトルリ-グでも一緒のチ-ムに所属していたりもしています。)小3以来口もきいていなかった2人の運命は些細な誤解がきっかけで再び交差することになりお互い全く予想もしていなかった展開を迎え、切ない思春期の恋物語へと発展していきます。
彼らは自分でもよく分からない「感情」にとまどいつつもまるで磁石のように引き寄せられ会えば抗えずセックスをします。恋と呼ぶにはあまりにも幼く、友達と呼ぶにはあまりに近すぎて。これから恋へと発展していくのね!と期待したところで思わぬ邪魔が入り1回目の別離を迎えます。カウント1
シ-ズン2ではゲイである自己のアイデンティティーに完全にコミットしているイアンと本来の自分が何者であるかを否定し見て見ぬふりをしてきたことにミッキ-自身が徐々に気付いていくという流れで主にミッキ-の自己肯定に苦しみクロ-ゼットに隠れようともがく姿が描かれます。
印象的なのはイアンにはフランクを筆頭に家族全員がセクシャリティーの多様性に驚くほど寛容(無関心)で異父兄という良き相談相手がいるのに対し、ミッキ-には相談相手どころか孤独で自分がクロ-ゼットに隠れていることにすら気が付いていなかったという対比です。彼は自分がゲイだとは露ほどにも思っていません。
セフレのような関係をなんとなく続けている彼らはまたしても、今度はフランクに最中の現場を押さえられてしまいミッキ-は同性愛嫌悪の父親にこのことが発覚することを恐れて口封じにフランクを殺そうとします。が、土壇場で諦め保護観察を棒に振り再び少年院に入ることを選びます。カウント2
シ-ズン3ではただのセフレではいられなくなったそれぞれの葛藤を軸に確信を持って愛を手に入れようとするイアンと体裁を保ちつつ隠れたままでいたいミッキ-のすれ違いが描かれます。
自分の前からひどい言葉を残して消えてしまったミッキ-を恋しく思いつつも面会に行く勇気は出ないイアンは他の男との関係で気を紛らわしますが出所したミッキ-は真っすぐにイアンに会いに行きます。面白いのはここで2人が一切深い話をしないことです。
お前あんなオカマ相手にしてんのかよwというミッキ-の一言でわだかまりが消えて何事もなかったかのように復縁?する様子がなんとも幼くがさつで男同士、という感じがして非常に微笑ましい。そう、お互いに嫉妬をし合うまでに成長していたりもしていてその描写がまた心憎くていいのです。
不器用で曖昧な関係を続ける2人でしたが、口には出さずともずっと漠然とした不満を抱えてきたイアンは
このシ-ズンでようやく正直な気持ちをミッキ-にぶつけるようになります。ミッキ-もとまどいつつもそんなイアンを受け入れ3年かかってようやく彼らはファ-ストキスをします。
しかし幸せは長くは続かず、2人でセックスしている現場を(またかい!)バレたら即死の相手、テリ-・ミルコビッチに見られてしまいます・・・。
激怒したテリ-によって粉々に引き裂かれる彼ら。ミッキ-は望まぬ相手との結婚を強いられ、そんな彼に失望したイアンはサウスサイドから出る決意をして入隊してしまいます。カウント3
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