『TUGUMI』

吉本ばななさんの作品。

西伊豆が舞台となっている。


まりあ   主人公

つぐみ   生まれつき体が弱い

陽子ちゃん つぐみのお姉さん


話の構成が、石田衣良さんの『美丘』という話に少し似ていると感じた。つぐみの自由奔放さがあふれていて、とても美しいと感じた。最後のつぐみの手紙のシーンが感動的だった。

時々、不思議な夜がある。少し空間がずれてしまったような、すべてのものがいっぺんに見えてしまいそうな夜だ。
私たちみんなの間に、友達になれそうな楽しい直感が満ちていた。そういう人同士は、すぐにわかるものだ。少し話をすれば、すぐに全員が等しく同じ確信を持つ。
「熱がある時って、世の中が変に見えるだろう、楽しいよな」
あたしの人生はくだらなかった。いいことといったら、そのくらいしか浮かんでこないくらいのものさ。何にしても、この町で死ねるのは嬉しいことです。元気で。

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