佐平荘具

気が向いたときに投稿しています。主に小説の感想を書いています。

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マガジン

  • 読書(主に小説)

    小説を読んだ感想と印象に残った文章を載せています。

  • 映画

    映画を観た感想を述べています。

  • 東野圭吾さん

    東野圭吾さんの作品の感想と、印象に残っている文について述べています。

  • 原田マハさん

    原田マハさんの作品の感想と、印象に残っている文について述べています。

  • 瀬尾まいこさん

    瀬尾まいこさんの作品の感想と、印象に残っている文について述べています。

最近の記事

『鎮憎師』

石持浅海さんの作品。 大学のテニスサークルの部員が起こした心中事件。それ以後、サークルのメンバーと被害者の女性は遠ざかってしまった。しかし、テニスサークルの部員同士の結婚により、被害者の女性がサプライズで登場する。 冒頭の回想がとても後味の悪い結末だった。 ひろみの話した院生と助教の関係についての推理が、とても興味深かった。 ひろみの真実については、さすがにわからなかった。 何かあった時には、鎮憎師さんに相談したいと感じた。 印象に残っている文

    • 『屋根をかける人』

      門井慶喜さんの作品。 英語教師をクビになった宣教師のメレルが、建築で活躍していく物語。 メレルの家でゲームをするのがとても楽しそうだと感じた。 外国人が日本で現場監督をするというのが大変そうだが、メレルは未経験にも関わらず見事な仕事ぶりだと思った。 メレルと広岡浅子に繋がりがあったとは、知らなかった。 昭和天皇とメレルか対面した場面がとても印象に残っている。 印象に残っている文

      • 『火のないところに煙は』

        芦沢央さんの作品。 「染み」「お祓いを頼む女」「妄言」「助けてって言ったのに」「誰かの怪異」の5つの話が収録されている。 「お祓いを頼む女」では、女の言うことを全然信じていなかった。「妄言」では、崇史さんが懲役四年六ヶ月になってしまい、可哀想だと感じた。 最後の章が怒涛の展開だった。この本は夜に読まない方が良いと感じた。 印象に残っている文

        • 『新!店長がバカすぎて』

          早見和真さんの作品。 あの山本猛店長が宮崎から帰ってきた! 京子の好きな「鰆のたたき」を食べてみたくなった。 店長が京子の父親のお店のメニューについて、アドバイスしているのが面白いと思った。 アルバイトの山本さんの採用面接の話が良かった。 石野さんがコロナ禍に求められる本の役割を語る場面は、作者から読者へのメッセージと感じた。 印象に残っている文

        『鎮憎師』

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        記事

          「摩天楼はバラ色に」

          1987年公開の映画。 マイケル・J・フォックスが出演している。 おじの会社の配送係として雇われたブラントリーの物語。 ニューヨークに来て早速会社が倒産したのが面白かった。 車の運転席と後部座席とのドアを開け閉めするシーンが面白かった。 スーツを着て同僚と挨拶を交わすシーンが良かった。 エレベーターを止めてスーツに着替えるシーンが面白かった。

          「摩天楼はバラ色に」

          『運転、見合わせ中』

          畑野智美さんの作品。畑野さんの作品は初めて読む。 乗っていた電車が運転見合わせになってしまった6人の男女の物語。 町田と上原さんの今後がとても気になった。生田くんとは友達になりたいと感じた。 海にいると悩みがあると思われるのが、とてと面白いと感じた。 高畑くんと不動さんという名前は高幡不動駅とかけているのかなと感じた。 駅員の東川さんの話が一番良かった。 印象に残っている文

          『運転、見合わせ中』

          『代理母、はじめました』

          垣谷美雨さんの作品。 義父に騙されて代理出産をした女子高生のユキが、代理母を斡旋するビジネスを立ち上げる物語。 ミチオとユキの名前がカタカナであることは、あまり他の人から大事に思われていないことを象徴しているのではないかと感じた。 と思ったら、その後なぜカタカナなのか理由が書かれていた。 下層階の空いているマンションというのが、とても興味深いと感じた。 独身女性が代理母を頼む理由について、納得した。 印象に残っている文

          『代理母、はじめました』

          『届け物はまだ手の中に』

          石持浅海さんの作品。 恩師の益子を殺された楡井は、実行犯の江藤を殺す。楡井は江藤の殺害を報告しようと、かつての友人である設楽の家を訪れる。 読んでいて、ずっと引っかかることか多いと感じていた。 設楽が実は死んでいるという説を途中まで考えていた。 本当に最後の10ページまで結末が明らかにならないので、とても面白かった。 印象に残っている文

          『届け物はまだ手の中に』

          『さがしものが見つかりません!』

          秋山浩司さんの作品。秋山さんの作品は初めて読む。 大阪大学の二回生の山月は、物部と花子さんと共に学生会の抗争に巻き込まれていく。 大阪大学を舞台とした話だとは思わなかった。 マキマキのイベントにウォーリーのような格好で参加する山月が、とても面白かった。 物部がMFLというサークルを立ち上げた理由が、とても意外だった。物部にとって、良い結果になったと思う。 印象に残っている文

          『さがしものが見つかりません!』

          『雨利終活写真館』

          芦沢央さんの作品。 終活の一つとして、遺影の撮影を行っている写真館がある。 黒子ハナは、生前に祖母がその写真館を利用していて、祖母が残した謎を探るために写真館を訪れる。 それぞれのお話も撮影者の意図がこめられていて、とてもよかった。 確かにちょうどいい遺影というのは、なかなか存在しないと思う。 終活という言葉が世間に定着した中で、よい取り組みだと感じた。 4話は、依頼人の同伴者が浮気相手と思ったら、とても意外な結末だった。 印象に残っている文

          『雨利終活写真館』

          『レンタルフレンド』

          青木祐子さんの作品。青木さんの作品を読むのは初めてである。 『クッキー&クリーム』に所属しているフリーランスの七実は、レンタルフレンドとしてさまざまな事情を抱えた依頼人から依頼を受ける。 友達としてとレンタルフレンドとしての振る舞いが異なるため、頭が良くて臨機応変に対応する力がないと難しそうだと感じた。 依頼人の野枝の話が一番印象に残っている。レンタルフレンドを使わなくても良くなるといいなと感じた。 塔子と綾音の2人は可哀想だと感じた。 印象に残っている文

          『レンタルフレンド』

          『御子を抱く』

          石持浅海さんの作品。 埼玉県越谷市の住民は、八番街に暮らしていた星川を慕っていたが、星川は亡くなった。 その後、星川の盟友である江口が車に轢かれて亡くなったことをきっかけに、星川の後継者争いが始まる。 釜島の喫茶店の過去の話と、お店をどのように改善したかという話が興味深かった。 それぞれのグループが主導権を握ろうと、駆け引きをするのが面白かった。 深井は一緒にいて落ち着く人だと感じた。 印象に残っている文

          『御子を抱く』

          「ロミオ&ジュリエット」

          1996年公開の映画。レオナルド・ディカプリオやクレア・デインズらが出演している。 キスをした相手がキャピュレット家とわかったときのロミオの顔が切なかった。 マーキュシオーの胸筋が良いと思った。 ロミオが急いで服を着るシーンが面白かった。 ジュリエットが目覚めるのがもう少し早ければ、と思わざるをえなかった。

          「ロミオ&ジュリエット」

          「十二人の怒れる男」

          1957年公開の作品。 ヘンリー・フォンダらが出演している。 父親殺しの罪に問われた少年が有罪か無罪かを決めるため、陪審員が話し合いをする。多くの陪審員が有罪と考える中、陪審員8番だけは無罪を主張する。 ほとんどが話し合いのシーンで、とても驚いた。 陪審員8番がナイフを突き立てるシーンがカッコよかった。 段々と無罪側が増えていって、とても嬉しくなった。 デイビスとマッカードルが最後に名前を教え合うシーンが、とても良かった。

          「十二人の怒れる男」

          『文豪、社長になる』

          門井慶喜さんの作品。 『文藝春秋』を創刊し、作家だけでなく社長としても活躍した菊池寛の物語。 芥川龍之介が「菊池ひろし」と呼び続けた理由について、芥川なりの菊池寛に対する敬意だと思いたい。 直木三十五の埋草があまりにも攻めすぎていて、とてもおもしろいと感じた。 菊池寛と石井桃子に関わりがあったことを知らなかった。 印象に残っている文

          『文豪、社長になる』

          『三階に止まる』

          石持浅海さんの作品。 「宙の鳥籠」「転校」「壁の穴」「院長室」「ご自由にお使いください」「心中少女」「黒い方程式」「三階に止まる」といった話が収録されている。 一番好きな話は「壁の穴」だ。 「ご自由にお使いください」のオチがとても好きだ。 「黒い方程式」は最後が良い形で終えられて良かった。 「三階に止まる」に出てきた物件には、住みたくないと感じた。 印象に残っている文

          『三階に止まる』