佐平荘具

気が向いたときに投稿しています。主に小説の感想を書いています。

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    • 読書(主に小説)

      小説を読んだ感想と印象に残った文章を載せています。

    • 映画

      映画を観た感想を述べています。

    • 原田マハさん

      原田マハさんの作品の感想と、印象に残っている文について述べています。

    • 瀬尾まいこさん

      瀬尾まいこさんの作品の感想と、印象に残っている文について述べています。

    • 額賀澪さん

      額賀澪さんの作品についての感想と、印象に残っている文について述べています。

    最近の記事

    『ほたるいしマジカルランド』

    寺地はるなさんの作品。 ほたるいしマジカルランドで働く人々の物語。 それぞれの人生を覗いて、「この人は大変だな」「この気持ちとてもわかるな」と思いながら読んでいた。 トイレに閉じ込められ、足首を捻挫してしまった村瀬くんがかわいそうだと思った。 おにぎりのサインがとても印象に残っている。自分も誰かと「その人にしかわからないサイン」を作ってみたいと思った。 自分の人生の主役はあくまで自分であり、他人の人生の脇役にもなることができる。読んだあとに「明日も頑張ろう」と思える

      • 『死神の棋譜』

        奥泉光さんの作品。 元奨励会員の夏尾が神社で矢文を見つけて、将棋会館に持ち込んだ。矢には詰将棋が結ばれていたが、「不詰め」のものだった。その後、夏尾は行方不明になった。主人公の北沢は夏尾を探しに行く。 表紙を見てなぜか分からないが、「怪しい」という気持ちが思い浮かんだ。 恥ずかしながら、将棋の基本的なルールを知らない。将棋を理解していればこの作品をもっと楽しめるはずだ。 最後には衝撃が待っていた。もう一度読み返すと、もっと面白い。 棋士の将棋に対する考え方が書かれていて、と

        • 『貴族探偵』

          麻耶雄嵩さんの作品。以下の話が収録されている。 ウィーンの森の物語 トリッチ・トラッチ・ポルカ こうもり 加速度円舞曲 春の声 現場に現れるが、捜査と推理は使用人に任せて何もしない。紅茶を飲んで、美人を口説くという貴族探偵のお話。 ただ貴族出身で謎解きが大好きな探偵かと思いきや、かなり人任せな探偵だと分かって驚いた。佐藤や田中、山田はとても大変そうだなと思った。 こうもりと加速度円舞曲がお気に入りの話である。こうもりでは、すっかり騙されてしまった。加速度円舞曲

          • 『あぶない叔父さん』

            麻耶雄嵩さんの作品。 霧の田舎町で起こる不可解な事件を解決していく物語。 主人公の優斗には、便利屋をしている叔父がいる。事件の裏には叔父がどうやら絡んでいるようで・・・。 叔父さんはちゃっかり証拠を隠滅して、過失致死をなかったことにしている。叔父さんに便利屋の仕事を頼まないほうが良いということが分かった。タイトルの意味に納得できた。 叔父さんは墓場まで持っていくような秘密をたくさん持っていて、精神的に辛くないのかなと思った。 学校に勝手に立ち入ったらだめなのではない

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            『ミナトホテルの裏庭には』

            寺地はるなさんの作品。 主人公の芯輔は祖父からミナトホテルの裏庭の鍵を探してほしいと頼まれる。さらにミナトホテルのオーナーの篤彦から猫探しを依頼され、ホテルの受付も行うことになる。 「手の中にある」では、陽子さんの視点で語られる。 みんなで好きなことをする「互助会」のシステムがとても良いなと思った。 篤彦さんの語る「ホテルに来る人との接し方」がとても印象に残っている。 ミナトホテルのような場所があると助かる人が世の中にはいるのだろうなと思った。 印象に残っている文

            『定年オヤジ改造計画』

            垣谷美雨さんの作品。 定年退職を迎えて、家の中で過ごすことになった常雄。 しかし、妻の十志子や娘からは避けられるようになった。 ある日、常雄は息子夫婦から孫の保育園の送迎を頼まれるようになった。 主人公の「常雄」という名前も、常に男性的な考えで、女性のことを理解できていないということを暗示しているのかと思った。 時代とともに変わっていく価値観。 今は多様性の時代といったところか。 過去に取り残されたままになると、化石のような人間になってしまう。 自分が正しいと

            「クレイマークレイマー」

            1979年公開。第52回アカデミー賞の作品賞を受賞した。 ダスティン・ホフマンとメリル・ストリープが共演して、それぞれアカデミー賞の主演男優賞と助演女優賞を受賞している。 夫のテッドと妻のジョアンナの離婚騒動をめぐる物語。 テッドがビリーにフレンチトーストを作るシーンがとても面白かった。 テッドとジョアンナが街のレストランで会った時に、テッドが怒るシーンがとてもリアルだった。テッドが会社から解雇されてしまったときは、日本の企業でも同じようなことが起こりそうだなと思った

            「帰らざる河」

            1954年公開。マリリン・モンローとロバート・ミッチャムが共演している。 妻を亡くしたマットとその息子マーク、酒場の歌手のケイが河を筏で下っていく話である。 ケイがハリーに何で戻ってきてくれないのかを問い詰めたあとに、ハリーが言い訳をする。その時のケイの「こいつはもうだめだ」というような悟りの顔がとても印象に残っている。 ラストシーンでケイが馬車の上からハイヒールを捨てるところが素晴らしいと思う。この3人はその後幸せな生活をぜひ送ってもらいたいと思った。

            「サタデーナイトフィーバー」

            1977年製作の作品。 ジョン・トラボルタ主演である。 ビージーズの劇中歌が有名である。この映画を観ていると、ただ座っているだけでなく体を動かしたくなる。トニーとステファニーのダンスが素晴らしかった。ボビーCが川に転落してしまったのが悲しかった。「どのような形で終わるんだろう?」と思いながら観ていたら、最後はこのような形なのかと思った。

            『ぼくはきっとやさしい』

            町屋良平さんの作品。 主人公の岳文が女性にフラれまくる話である。 弟の彼女のことを好きになってストーカーしてしまうのは、流石にだめだと思った。 インドに行ったことがないので、一度インドに行ってみたいと思った。 岳文のことがだんだん心配になってきた。 印象に残っている文

            『あなたは、誰かの大切な人』

            原田マハさんの作品。以下の話が収録されている。 最後の伝言 月夜のアボガド 無用の人 緑陰のマナ 波打ち際のふたり 皿の上の孤独 「最後の伝言」に出てくる父親は、最初はとても嫌な人だと思っていたが印象が変わった。「月夜のアボガド」が一番好きな話だ。作中に出てくるアボガド料理がとても美味しそうだと思った。 印象に残っている文

            『神様ゲーム』

            麻耶雄嵩さんの作品。 主人公の芳雄は警察官の父を持つ。近所で起こっている連続猫殺しの犯人をクラスの友達と追っていく。ところが、その途中で人が殺されてしまう。犯人は一体誰なのか。 もし自分が芳雄の立場になったら、今後の人生を悲観して発狂してしまうだろう。それほど壮絶なラストだった。子ども向けのようなイラストが添えられているが、子ども向けではないと思った。 印象に残っている文 ↑ここで「2054年」というような数字ではなく、「十一年後」としたところがすごいと思った。本がい

            『夜の側に立つ』

            小野寺史宜さんの作品。 高校の文化祭で結成された5人組のバンドメンバーに関する話である。 冒頭で主人公野本の友人壮介が溺れて亡くなってしまう。なぜ彼は死んでしまったのだろうか? 過去を遡りながら明らかになっていく。 「あのときはこんな感じの学校生活を送っていた」という記憶があっても、他の人からするとまた違った見方になる。 野本は本当に女性の運がなかったと思う。野本の淡々とした語りがとても面白かった。 印象に残っている文

            『雨夜の星たち』

            寺地はるなさんの作品。 病院への送迎やお見舞い代行をする三葉が主人公である。 今の時代にぴったりな作品だと思った。三葉の行う仕事はとても需要があるのではないかと思った。離れた場所に住んでいて、どうしてもお見舞いに行けない人。過去に気まずいことがあって、少し行きづらい人。病院への送迎をしたいが、仕事を休めない人。さまざまな人が気軽に利用できたらいいなと思った。 三葉の考え方は共感できなくもないが、年齢が上の人から見れば「今の若者は・・・」といったように感じるだろうなと思っ

            『母性』

            湊かなえさんの作品。 自殺未遂をした少女とその母親。 「愛能う限り」という言葉がとても印象に残っている。 最後の方になって母親が娘の名前をやっと言った場面は、少しぞっとした。母は母で娘のためにと思ってしていることが、娘にとっては違った風に捉えられている。人によって見方が異なる怖さを感じた。母性というのは本当にあるのかないのか分からない。母親から受けた愛がその人の人生に大きく影響を与えるのは間違いないと感じた。 印象に残っている文

            『保育士でこ先生』

            保育士や幼稚園の先生、小学校の先生には頭が上がらないといつも思う。意思疎通もままならない年齢の子たちと一緒に過ごし、目を離したら命の危険になるようなことも起こりうる。時には保護者から意見を言われることもある。そのような環境下で働いている人たちは本当にすごい。働いている人たちの待遇を今よりももっと良くしてもらいたい。 この本で取り上げられたエピソードを読むと、とても心が温かくなる。自己を形成する大切な時期にでこ先生のような素晴らしい先生と出会えたのは、園の子どもにとって本当に