『ポンチョに夜明けの風はらませて』

早見和真さんの作品。

高校の卒業式を控えた男子の物語。又八とジャンボは親の車を勝手に使って、岡山にいるジンを迎えに行くことに。果たして3人は卒業式に間に合うのだろうか。


もし自分がジャンボのお父さんだったら、とても怒るだろうなと感じた。

岡山まで車で行ったことがないが、友達と行くのは楽しそうだと思った。

途中で女の子と出会い、どんどん仲間が増えていくのが面白かった。

又八という名前を聞いて、「吉川英治の小説に出てくる又八から取ったのか?」と思っていたら、まさにそうだった。


印象に残っている文

「めちゃくちゃクールなハゲだよな!」と、いつかジンと大いに盛り上がった。ショーン・コネリー、ジュード・ロウと並ぶ〈世界三大ハゲの一人〉というのが、現時点で僕たちが下した評価だ。

「傷つくだけだぞ」といういつもの声と、「いったい何が」という今さらながらの好奇心とが胸の中で激しくせめぎ合う。

「あの、すいません。話は全然変わるんですけど“ピンク”っていう単語が頭につくと、言葉ってカッコ良くなるの知ってます?」

「イジメられた人間は大人になってもその傷を引きずるっていうだろ。でもな、イジメてた人間だってきっといつか後悔するんだ。お前の人生から衣笠をイジメてた傷は消せないんだぞ。その覚悟がお前にあるのかよ。ないんだったら、こんなことするんじゃねぇよ」


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