『父と私の桜尾通り商店街』

今村夏子さんの作品。白いセーター、ルルちゃん、ひょうたんの精、せとのママの誕生日、モグラハウスの扉、父と私の桜尾通り商店街の6つの話が収録されている。

「白いセーター」では、子どもの面倒を見るということがどれだけ大変なのかを学んだ。

「せとのママの誕生日」では、アリサのでべそを見る合言葉があることが、面白いと感じた。

「モグラハウスの扉」が個人的に一番印象に残っている。

話の結末は一見明るそうに見えるが、何か不安なものを読者に感じさせるのがすごいと感じた。


印象に残っている文

「ソロソロソロ、カエリマス」「ソロは二回」

チアリーディングにおいて最も大切なこと。それは筋力でも持久力でもない。一人一人の能力がどれだけ高くてもチームワークがなっていないと意味がない。ベース、スポッター、トップ。この三つのポジションの間に生まれる絶大な信頼関係が、良い演技、良いジャンプにつながるのだ。

アリサは、一回五百円でお客さんにでべそを見せていたのだ。合言葉は「平等院」「鳳凰堂」。

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