『タスキメシ』

額賀澪さんの作品。


高校3年生の陸上部員である眞家早馬は、長距離の有望選手。

しかし、膝をけがしているため今はリハビリ中である。

そんなある日、早馬は調理実習部の都と出会い料理に没頭する。



駅伝というのは名作になりやすいのだろうか。

佐藤 多佳子さん「一瞬の風になれ」

瀬尾まいこさん「あと少し、もう少し」

堂場瞬一さん「チーム」

三浦しをんさん「風が強く吹いている」。


「タスキメシ」というタイトルにあるように、料理で駅伝チームを支えるという設定が非常に面白い。


本作品は魅力的な登場人物が多い。


調理実習部の都。

一学年下で同じ陸上部員の弟の春馬。

陸上部部長で親友の助川。

ライバル校の藤宮。



印象に残った文。


顔には出さなかったが兄がムッとするのがわかる。けれどそれさえもさっと引っ込めて、早馬は柔和に笑ってみせるのだ。そう、兄はこういう奴だ。
「でも、弟に負けるのは、もの凄く怖いんだ。他の人に負けるのとは違う。もっと冷たくて痛いんだ」


「俺も助川が好きだ。春馬も好きだ。二人が走る姿を、俺達はこれからずっとずっと見ていられるんだ。幸せじゃないか」

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