『聖なる怠け者の冒険』


森見登美彦さんの作品。

京都の街に現れた正義の味方「ぽんぽこ仮面」。社会人2年目の小和田くんは、ある日ぽんぽこ仮面から自分の跡継ぎになるよう言われる。
恩田先輩が週末を拡張するために、行動計画をたくさん立てているところが共感できた。
アゼルバイジャン人に思えてくる後藤所長の振る舞いを実際に見てみたいと思った。

印象に残っている文

遠くにはAEONが見えたが、まるで魔術師の住む塔のように霞んでおり、はたしてその地には本当にAEONがあるのか、誰にも確信が持てなかった。研究員たちの間では、まだ実験的に裏付けが取れていない希望的観測のことを指して「まるでAEONのような」という表現が使われていたほどである。

しかし所長の振る舞いを見ていると、だんだん目の前にいるのがアゼルバイジャン人に思えてくる。

男にとって女は謎であり、女にとって男は謎である。しかし我々は一生かけてその謎に取り組むのではなかろうか。筆者が思うに、決して理解できないものを理解しようとする営みこそ、真のこみゅにけーしょんと呼ぶべきではなかろうか。

「忙しく遊ぶとき、心の時間はゆっくり流れる。それでこそ週末の拡張が可能になるんだ」


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