『月魚』

三浦しをんさんの作品。


古本屋について知らないことが多く、とても勉強になった。

真志喜と瀬名垣の関係性がとても不思議だ。ただ仲がいいというわけではなく、適切な距離感を維持している。

真志喜と真志喜の父親との対決が面白かった。

真志喜は氷ですらもう少し温かいだろうと思わせる絶対零度のそっけなさで首を一振りした。
古本屋の販売経路は、大きく分けて三つだ。一つは、店に来るお客に売るふつうの店頭販売。もう一つは、古本業者だけが出入りできる市に出して競りにかける卸販売。最後が、店で目録を作って顧客や図書館などに配り、注文を募るいわゆる通信販売だ。
「私たち古本屋は一人のお客様の本を分け合うということはしないのです」
火でできた花を空に咲かせようと、最初に考えついたのは誰なのだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?