『戸村飯店青春100連発』

瀬尾まいこさんの作品。


大阪の中華料理店である戸村飯店の息子、兄ヘイスケと弟コウスケの物語。

弟から見た兄と、兄から見た弟。

近くにいながらも実はお互いのことを本当にわかっているとは限らない。


ヘイスケが小説家に本気でなろうとしていたら、どんな作品を書いていたのだろうか。

ラストがとても印象的だった。


親子だから兄弟だからって、好きなものが一緒というわけではない。折り合いが合わないものも、波長の違いもある。
まったく教師って表面しか見ていない。そりゃ、TPOをわきまえてるから、学校って場ではそこそこうまくやろうと努力はする。だけど、自分自身で「お、今、俺って順応してるねえ」なんて感じたことは一度もないし、ぴったりはまってると感じる場所にいた経験など生まれてこの方ない気がする。
「おにぎりの食べ方とか、上手」
北島君はいまだにみんなに君づけで呼ばれている。あだ名でもなければ呼び捨てでもなく北島君。もちろん、嫌われてるわけではない。どう見ても、北島君という雰囲気だから仕方がないのだ。
「東京駅の東京ばな奈が一番東京の味するんだよ」

↑ 東京の味とはどんな味だろうか?

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