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姫路城 市民以外3千円に値上げ。 京都寺社の分割課金方式がいいんじゃない?

姫路城を姫路市民以外を一律で、現行の1000円から3000円に値上げするとの報道がありました。

自分自身は姫路城はだいたい3,4ヶ月に1度の頻度で登城する、明石城の次に勝手知ったる場所です。

ニュース報道

姫路市によると、姫路城の入城料について、市民以外の料金を現在の2~3倍となる2千~3千円程度に値上げする方向で検討しているということです。
姫路市民は現在の料金を据え置く見込みです。

姫路城の石垣の耐震化など城の維持管理に必要な財源を確保するため、という、まずはもっともな説明です。

Youたち日本人観光客はどこから?

では、姫路城の日本人観光客はどこから来ているのか?

https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/020100/data/competition/2020_4_d/fil/05detashohyogohimejinishi.pdf

74%が近隣の近畿からの訪問者で、そのうち姫路市内は32%。
計算すると、日本人のうち23%が姫路市内からの訪問者です。この人たちはお値段据え置き。

残りの日本人77%が入場料が3倍の1人3000円となります。まぁ実感に近い数字かな。

家族4人で子供2人が半額としたら、姫路城入場だけで一家族で9000円となります

1家族どれだけお金をかけるのか

次にレジャーに1家族どれだけお金をかけるのか。

ざっくり2万4000円というところ。

1回9000円の姫路城は、2万4000円のサイフには負担が大きすぎ
まず姫路城は、家族のレジャー行き先の選択肢に入らないですね。(今でもおじいちゃんおばあちゃんと一緒でかろうじて選択肢かと)

姫路の観光客は、ほぼ姫路に宿泊はしない。
姫路城だけを見て移動、姫路?は?なにかある?と姫路を観光しない。ささっと神戸へ。

と、いうことは。未来が見えてきます。

未来予想図202X 姫路城

一部の外国人富裕層がまばらに歩く姫路城。
日本人の家族連れの姿は全く無し
地元姫路市民のおひとり様、「虎口が、狭間が、野面積みが」とぶつぶつ独り言の男性年配客だけがポツポツと。
子供がいなくなれば女性客も居ないでしょう。
なにより、女性陣は3000円も払うならお城なんか行かず、おいしいものを神戸か梅田で食べるでしょう

かつては居たボランティア日本語ガイドの姿はなく、本国から同行の高級ツアコンが中国語などでガイド。あちこちではルールを守らずバーベキュー。
お土産屋はシャッターが降りて撤退、外国資本が開店準備中。日本人お断りの会員制サロンになるらしい、、、

きっと海外の観光地化するでしょう。

石垣の保全はもちろん大事です。

しかし、観光地は姫路城だけではなく、まずコスパを比べられてしまう。

姫路に行って姫路城以外にどこに行くか。
京都の二条城はどうか、大阪城はどうか。
ついでにいくらでも立ち寄る場所があるのでは?

ちょっとお役所的で、マーケティングの目線が欠けているのではないかと感じました。

補記1 海外国内料金比較

入場料3000円というのが他と比べてどうなのか。こちらに記載あり。

欧州の入場料

ヴェルサイユ宮殿(フランス)18ユーロ、
パルテノン神殿(ギリシャ)12ユーロ、
クフ王のピラミッド(エジプト)100ポンド、
自由の女神像(米国)28ドル、
ピサの斜塔(イタリア)18ユーロ、
モン・サン=ミッシェル修道院(フランス)9ユーロ-
日本円で1500円~3千円前後なので、これを参考に世界遺産だから3000円と、だそうです。

平均年収が高いとこと比べても。
大英博物館なんてタダなのに。

次は、日本国内のお城
姫路城ぶっちぎりのお値段になります。

姫路城以外の国宝城では、
彦根城(滋賀県彦根市)が600円、
    今年10月から1000円に改訂
松本城(長野県松本市)が610円、
  電子チケ1200円、紙チケ1300円に改訂
犬山城(愛知県犬山市)が550円。
松江城 (島根県松江市) が680円。
大阪城(大阪府)が600円。
  来年から1200円に改定

姫路城(兵庫県姫路市) 3000円はやりすぎ感

彦根城(滋賀県彦根市) 600円
松本城(長野県松本市) 610円
犬山城(愛知県犬山市) 550円
松江城 (島根県松江市)  680円
姫路城(兵庫県姫路市) 3000円(予価)

国宝5城は全て登城済です。

補記2  京都寺社課金方式

意外なヒントが京都にありました。

例えば南禅寺。
寺社ソシャゲかってくらい、細かく別料金となっています。

【通常拝観】 無料
【三門】 大人500円
【方丈庭園】 大人500円
【南禅院】 大人300円
【天授庵】 大人400円
【金地院】 大人400円

https://nanzenji.or.jp/about_rinzaishu/visit

世界遺産二条城も細かく取る作戦

入城料800円、
二の丸御殿1,300円、
今月から公開の本丸御殿1,000円で、
全部入ったら3,100円。

姫路城もこれしかない

例えば、
【通常拝観】 無料
【菱の門】 大人500円
【化粧櫓】 大人500円
【水二門・油壁】 大人500円
【天守入場】 大人500円
【天守最上階】 大人500円
【大名行列衣装・道具展示】 大人500円

通しで大人3000円を2500円ポッキリに。

非難を回避しつつ、みたきゃ金払えの
課金ソシャゲ的京都寺社方式

みたいとこだけお金払うって言うの、いいかも。
姫路城天守は特別展でもない限り、何度も入ってもねー。菱の門と水二門、備前丸だけで良いや

....っていうか、今でも入場料1000円払っても天守閣には登ることはマレ。
石垣と濠と門を巡りつつ、備前丸で大天守を見上げて締めるパターン。

天守は遠くから見るぐらいが良い。
高嶺の花でいいのです。

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