見出し画像

罠に陥らずにいかに新規事業を進めるか

「どうやって新規事業を進めて行けば良いのかわからない」

VUCA(Volatility、Uncertainty、Complexity、Ambiguityの頭文字)と呼ばれる程に不確実性が高い現代において、事業のライフサイクルも早まり、いつまでも既存の事業だけに頼っていられず、今後への生き残りをかけて新規事業開発に取り組む会社が増えています。

そんな時代背景もあり、Add Venture Labにもにも、冒頭のようなご相談がよくきます。

このような不安を持つアントレプレナーやイントレプレナーに向けて、GOB Incubation Partners代表の山口高弘著書『いちばんやさしいビジネスモデルの教本』を題材に、起業や新規事業開発のプロセスについての山口氏の講演会を2020年1月20日に開催し、当日は約80名の方にお集まりいただきました。以下では、イベントレポートとして当日の内容を簡単に振り返ります。

新規事業開発で陥りやすい罠とは

登壇者の山口氏は元プロボクサーで、コーチも兼任していた時に、生活の荒れた練習生を見て問題意識をもち、19才でプロボクサーから起業家へと転向を決意。

相互生活支援ができる環境を提供するため、山口氏は家族単位のシェアハウス事業を立ち上げ、3年で事業を育て上げ事業売却を経験を持っています。そして、起業する中で、自分が無知だったために味わった苦い経験をできる限りなくしたいという想いから、新規事業開発支援をするGOBを創業しました。

山口氏自身の起業経験と多くの新規事業開発支援の経験から、新規事業開発のプロセスを4つのステージと10のプロセスに分解した「高解像度新規事業開発ガイド」(こちらの「高解像度スタートアップガイド」のアップデート版)を作成。当日はこちらを基に、プロセスに沿って新規事業開発で陥りやすい以下のような罠が山口氏から紹介されました。

<新規事業開発において陥りやすい罠の一例>
ビジネスコンテストで受賞したアイデアを実装し世に出してしまう。
顧客の喜ぶ価値を盛り込んだだけで満足をしてしまう。
新規事業なのでマーケットはまだありません。これから創りますと言って進めてしまう。
マーケットを意識しすぎてターゲットがワイドになっている。
ビジネスモデルを組み立てるのが早すぎる。

(注)高解像度新規事業開発ガイドの内容と新規事業開発で陥りやすい罠については、ここでは到底書ききれませんので、改めて別の記事にまとめます。

罠にはまらないためにはステージに見合った対応をする

このような罠を防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。鍵は、新規事業開発のステージ毎に見合った対応をするというところにあります。アイデアをいかにマーケットで売れる事業に転換するか等、山口氏からは陥りやすい罠をどう乗り越えるかにつき、事業のステージ毎に説明を行っていただきました。加えて、その際にツールとして用いるビジネスモデルキャンバスやリーンキャンバスの使い方の解説も行われ、参加者からは好評でした。

イベント後半は参加者の皆さんに「自分の好きなサービスのビジネスモデルキャンバスを書いてみよう!」というテーマでワークを実施しました。

自分の好きなサービスのビジネスモデルキャンバスを書いたあとは、参加者同士でビジネスモデルキャンバスについて紹介しあい大いに盛り上がりました。

紹介しあったビジネスモデルキャンバスのサービスをお互いに写真を取り合い、実際に体験してみましょう!!という山口氏の掛け声でワークショップは終了。

その後には、社会価値をいかに経済価値へ転換するのかという話も山口氏からしてもらいました。
 
講演・ワークショップを終えた後の質疑応答においても、20ものご質問をいただきましたが、あまりの質問の多さに時間内にすべて回答しきれなかったため、別の記事にまとめてアップする予定です。楽しみにしておいてください。

新規事業でいかに初期顧客を獲得するか

今回の講演では「新規事業を作るプロセス」がテーマでした。次回2020/2/25のイベントでは、「新規事業における初期顧客獲得」をテーマにして、Amazonで3カ月連続ランキング入りしている『無敗営業「3つの質問」と「4つの力」 』の著者 TORiX株式会社 代表の高橋 浩一氏にご登壇いただきます。

このイベントでは、過去2回起業経験があり、「コンペで8年無敗」を誇る高橋氏に、新規事業における一番最初の関門である初期顧客の獲得に関して、営業活動の極意とアプローチすべき顧客についての秘訣をお話をしていただきます。奮ってのご参加をお待ちしております。

「新規事業やるなら知るべき初期顧客獲得の秘訣〜顧客を知るための営業活動の極意とアプローチすべき顧客〜 」のお申込はこちらです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?