ヒーローズジャーニーから読む自由民権運動


↓この要約はヒーローズジャーニーの流れに沿うようにまとめ直しました。


●こんな感じのリード線を引いて

明治の始めに三重県では、減税を求める大規模な一揆(東海大一揆(伊勢暴動))が起こりました。


日常の世界:普段の生活:ある若者がいました:平和に暮らしていました

天春文衛(あまがす ふみえ)ら三重県の住民たちは貧しいながらもなんとか暮らしていたのでしょう。


冒険への誘い:冒険へ出発するきっかけ:ある日、自分に、仲間に、弱者に、故郷に
理不尽で、納得出来ない、許し難い苦難が襲い掛かりました。
若者は惨状を見て、悲しみ、哀れみ、苦悩しました。
:身売り、欠食児童、野盗化

しかし徴税ルールの変更。
住民にとって配慮がない、厳しくなるような変更があり、加えて災害が重なりました。
それは貧しい暮らしには耐えられないものだったでしょう。
あの時代でしたら身売り、欠食児童、野盗化に繋がることもあったかもしれません。彼らはきっとそれらに心を痛めたのかと想像します。
ならば徴税ルールの変更や、減税を求めようと考えたとしても当然でしょう。


冒険への拒絶:冒険を思いとどまる
:逮捕、死刑、終身刑、懲役1年以上

しかし、あの時代だと国会もなく、代表を送って意見を通そうにも出来ないでいました。
やれるとしたら討ち入りになります。
ただし、そうなると逮捕もあるでしょう。
懲役1年以上も大量に出るでしょうし、終身刑や、もしかしたら死刑だってあるかもしれません。
安易な選択ではありません。


師との出会い:助言者に出会う

しかし、ただ耐えていても状況は良くなるわけでもなく、苦難が続いてきいます。


境界の越境:意を決して冒険に出る
そして若者は苦難を取り除く事を決意しました。
若者は行動しました。

彼らはその状況に耐えかね行動したのでしょう。


試練、味方、宿敵:持ち構える試練 敵や味方
しかし障害が立ちはだかりました。
若者は手段はないかともがきました。
そこに、師匠があらわれ、仲間が見つかり、手段を見つけました。
若者は準備をしました。

しかし彼らは闇雲に怒りを発散したいだけではありませんでした。


ドラゴンの洞窟へ近づく:最大の敵に接近
決戦へ進みました。

彼らが行なった事は、暴動のような無秩序的なモノではなく、江戸時代の村役人といった地域の指導者層によって指導された秩序ある行動でした。
焼き討ちの対象の多くも、官の施設とそこにあった税金関係などの書類だったのです。


最大の苦難:厳しい試練
苦難、障害、別れ、成長、を経ました。

しかし、討ち入りは討ち入りです。
5万人以上が逮捕され。
懲役1年以上は77名。終身刑は3名。そして死刑が1名出てしまいました。


報酬:報酬(剣を手に入れる)
若者は目的を勝ち取りました。

そのような被害も出、3年以上の紆余曲折を経ましたが、彼らはついに目的を達成しました。
特別税による地租5.5%は4.7%に軽減され、ようやく、減税が実現される事となったのです。


帰路:道を戻る


復活:復活


宝を持って帰還:賢者の石を手に入れる
自分に、仲間に、弱者に、故郷に安息がもたらされました。

こうした運動、減税運動を続けてきた天春は、「地価修正将軍」と呼ばれました。
現代風に言うなら「減税将軍」と言えるでしょう。
その後、指導者的な立場であった天春はJA三重の前身組織である三重県農会の副会長に就任。
80才で引退するまでの17年間、農業技術改良など様々な農業事業を推進をし、三重県を活性化していったのです。
そして、その功績をたたえて天春の銅像も建設されました。
しかし第二次世界大戦中に軍事物資のために供出。
現在は、その台座の上に供出された事を伝える石碑が建てられ、JA三重の敷地内にひっそりと残されています。


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