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チューリップ 3月25日〜365日の香水

ターバン
そういえばチューリップという名はどこからきたのだろう。
トルコ語のtülbent~ターバンが語源らしい。
花の形が似ていることに由来するという。
オランダでは美しい姫君に三人の求婚者が現れ、一人は王冠、一人は剣、一人は財宝を差し出したが、選ぶことのできなかった姫はチューリップの花に姿を変えたという伝承があるそうだ。確かに花は王冠、葉は剣、球根は財宝の詰まった袋みたいだ。
バラやヒマワリと同じように誰に教えられたわけでもないけれど、物心ついた時から認知していた身近な花の一つがチューリップだ。

カタール
さて、アラビア半島の裕福な国カタール。香水産業も充実していてグローバルブランドだけでも複数ある。
そのうちのひとつがアルジャジーラパルファム(al-jazeera parfums)だ。
以前、紹介したモンタール(MONTARE)は同列のブランドでこちらの方が日本では馴染みかもしれない。
シャンゼリゼにひと際目立つ香水店があり、気になって入ってみたのは2019年のことだった。
華やかで鏡張りに金細工を施した宮殿風の店内で、おもてなしを受けたことが昨日のよう。
アルジャジーラパルファムのラインアップは豊富で、ムスクやローズなど香りをテーマにしたもの、時代や地域、アートや宝石など様々なテーマごとのライン展開がされてる。
どれもボトルデザインが凝っていて綺麗で楽しく、センスがいい。
多種多様なのにボトルデザインにもテーマ設定にもラグジュアリー感があるのは流石。

turips/al jazeera perfumes/2018
チューリップは春の花のコレクションで、このブランドのごく初期のもの。
インセンス系と深みのあるアンバーの良質なトップノートから、ローズやイリスなどのフローラルが広がっていく。チューリップ様の少しグリーンで薬草のような香調も含み、全体でチューリップという花のイメージを表現している。ユニークなのはパッケージで、裏面にメインの処方に使われた香料名が記されていること。実際の合成香料名が記されているのだ。
カーネーションとは記載せず、オイゲノール、グリーンノートとはせずリナロールと明記してある。面白いカルチャーだなと思う。
ジャケ買いではないけれど、コレクションしても面白いかもしれないプレゼンテーションだ。
この香りは良質で「パキッ」とした明快さと上品さが両方がある。
3月下旬から4月くらいまでが装うのに楽しそう。

香り、思い、呼吸。
3月25日がお誕生日の方、記念日の方おめでとうございます。


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