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ホワイトジーンズ 4月13日〜365日の香水

白い香り
色を香りで表現する試みは、よくある。
香水名に色が含まれることも多いし、色がテーマになることも多い。
白は、ホワイトリネン、ホワイトダイヤモンド、ホワイトショルダーとすぐに思いつくし、次々に出てくる。
よく使われるホワイトフローラルという言葉も、ジャスミン、ミュゲ(スズラン)、ガーデニア(クチナシ)など白い花々を原料とすることに加え、その香りがなんとなく「白」を想像させることにも由来している。

香りのイメージカラー
一方で、ムスクやアンバーなどの動物性香料は深みのある紫や黒を連想させる。
柑橘系の香りは、レモンならレモンイエロー、ライムならライムグリーン、果皮の色そのものと結びつく。
色に対して抱くイメージと香りから連想される色がどことなく重なるのは面白いし、自然界に由来する香りであれば、やはり原料となるものの持っている色が香りの色なのかもしれない。

白いジーンズ
作業着だったデニムを1970年代くらいからハイブランドが扱うようになり、デニムはファッショニスタのものに変わったのだという。確かにスタイルがいいほど、着こなしの楽しみが広がる気はする。
白いデニムは私のお気に入りでもある。デニム生地の体育会っぽい感じと白の清潔感、クリアな感じのコントラストが好きなのかもしれない。
そこには、オンしていく余地がいろいろあるから、というのもある。何をオンするかで表情を変えるホワイトデニム、私自身もいつもそんなふうに自在でありたい。
ホワイトジーンズの合言葉は「自由自在」と今日決めた。

white jeans/versace/1997
調香師はグラース出身のベルナール・エレナ。グラースのエレナといえば、日本でもファンの多いジャン・クロード・エレナがいるがベルナールは彼の弟。
父も同じ職業にあったから調香師一家に生まれ育った人だ。
ベルサーチがシリーズ展開したジーンズコレクションのうち、この“ホワイト”は、白そのものを想起させるというより白いデニムにオンしたい個性のある香水。
際立っているのはスパイシーノートでクローブ、シナモン、カーネーションなどが絶妙なバランスで、ホワイトフローラルを包み、香り全体を特徴づけている。
嫌味な重厚感がなく、これだけスパイシーを響かせながらウッディのドライダウンまで持っていくのはさすが。
自分を解き放ち、自由であることを体感する。
白のデニムとヴェルサーチのホワイトジーンズがそれを後押ししてくれる。

香り、白い、呼吸

4月13日がお誕生日のかた、記念日のかた、おめでとうございます。

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