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ベチバー 1月23日~365日の香水
香水にはその香水のための場所がある
マリーアントワネットの専属調香師だったジャンルファジョンの処方を復刻したオリザルイルグランの店舗はその商いが隆盛した19世紀末から20世紀初頭を彷彿させる造り。名門ゲランの香水はシャンゼリゼ通りの本店、観光客で賑わう一階を通り抜け階段を上がった先のサロンのような空間に歴代の名香が並ぶ。
その場所で出会いたい、違和感のない場所がそれぞれのブランドや香水にはあるのだと思う。
なんとなく免税店を思わせるような一角だとそこにどんなラインアップがあったとしても少し、萎えてしまう。
ヴァロットンの後で
ウトラメールのアールデコ調のボトルを見つけたのは、丸の内にある明治期の邸宅が美術館になっている場所のミュージアムショップだった。
華やかなディスプレイではなかったけれど、ヴァロットンのモノトーンの版画を見尽くしたあとの余韻の中で、とてもいい出会いだった。
概ね同じ時代のパリのモノトーンの世界を味わった後に、香りが添えられたような、このボトルを見つけたことがヴァロットンをみた残り香のような気がしたのだ。
あの展示のあとの小さなショップで木枠のガラスケースに小さくおさまった数種類の香水は、ちゃんと居場所をしってるかのようだった。
VETYVER/OUTERMER(ベチバー/ウトラメール)
旧き良き時代風のボトルのラベルだけれど、ウトラメールというブランドは出来て30年くらいのようだ。南仏産の香料を使って、アールデコの時代回帰がテーマらしい。TOKYO ROSE,TOKYO TEAなどのネーミングで浮世絵の描かれる女性がラベルになっている。並べたら楽しそうだ。センスも好きだ。
香りはベチバー全開というよりもシトラスやハーバルが勝り、徐々にウッディな感じが見え隠れし始める。
時間がゆっくりながれるような香り。
香り、思い、呼吸
1月23日お誕生日の方、記念日の方おめでとうございます。
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