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Joop ! 3月28日〜365日の香水

おっと!
JOOPを翻訳したら、そんな気楽な言葉に変換された。「やった!」とか「やぁ!」とされることもあった。「!」もついているから、”だいたい”そういうことと思ってしまっていたけれど、これはブランド創設者の名前だった。
ヴォルフガング・ヨープ(Wolfgang Joop)が1978年にドイツで創業したブランドが「JOOP!」。
ドイツ発のファッションハウスの香水である、この「JOOP! Homme」(ヨープオム~ヨープ男性用)は世界的に成功をおさめた。
メンズフレグランスとしてグローバルマーケットにインパクトを与えた一作でもあった。

JOOP!な彼
気軽な感じを与える「!」付きのネーミングと裏腹に紫のグラデーションのパッケージとボトルデザインには高級感と重厚感が漂う。
ちょっとしたギャップだけれど、さらにギャップがあるのは、香調。
しっとり甘い。
メンズフレグランスとしてここまでバニラやはちみつなどを効かせるのも当時としては画期的だったはず。
その甘さから想起されるのは、JOOP!は夢を語りたがってる、ということ。意外なほどにロマンチックな夢を。
私には、この意外なスイートさにつて、そんな風に感じられる。

JOOP! Homme/JOOP!/1989
リリース当時の男性はどんな風にこの香りを受け止めていたのだろう。メンズフレグランスは確かに90年代頃からライトになっていく、ユニセックス化していく傾向は昨日も書いたけれど「JOOP!」の持つ特徴はライト化するところにはなく、スイートさにある。特にトップノートでミュゲやジャスミンとバニラやシナモンなどが立ち上がる部分が顕著だ。
やがてウッディやタバックが広がり始め香りは大人っぽい落ち着きを見せていく。
ただ、全体に構成が優れていると思えるのは、スイートさをバニラに依存するのではなく、フローラル、シナモン、バニラ、それぞれからスイートな部分を”引き出して”調和させてるというところだ。
ロマンティックな夢を心に秘めた人は、他者のスイートを引き出すのも上手なのかもしれない。
トップノートのインパクトもあるけれど、この香りの神髄はミドル以降、全てが落ち着きだした時の品のあるスイートさ、物静かな重厚感にある。

香り、思い、呼吸。

3月28日がお誕生日のかた、記念日のかた、おめでとうございます。

#私のコレクション
#365日の香水

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