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ダイアモンド 4月3日〜365日の香水

マリ・ド・ブルゴーニュ
中世ブルゴーニュ公国の継承者マリ・ド・ブルゴーニュが夫となるハプスブルク家のマキシミリアンから贈られた指輪がダイヤモンドだったので、これを史上初の”ダイアの結婚指輪”とする説がある。1447年のことだ。
私は、マリ・ド・ブルゴーニューとその父ジャン無畏公の眠るベルギー・ブルージュの教会に何度も訪れている。中世に栄華を誇ったブルゴーニュ公国、父であり君主のジャンが戦死するや侵略の脅威にさらされる。それを守り抜こうとしたマリーの苦難、国を守るための結婚。幸い夫は美男子で夫婦は深い愛と絆で結ばれていたらしい。
今でも、マリーは「私たちのレディ」としてかの地で親しまれている。
私は”築いたものを侵略者から守る”という彼女の使命に心底共感を覚えていた。

エリザベス・テイラー
話は変わって、1950年代くらいまでの映画で、女優が圧倒的な存在感を示すのは、当時は映画が主演女優のために制作されていたから、と聞いたことがある。
エリザベス・テイラーも「美貌」という点で突出した存在感を放っている。
確か、彼女は生涯に七回とか八回の結婚をして、そのうち何度かは同じ相手との再婚だったはず。
本人が語っているけれど、彼女は(特に若頃は)「好きになったら結婚しなければならない」と思いこんでいたという。
そんな彼女が愛した石はやはり、ダイヤモンドでコレクターとしても有名だった。
エリザベス・テイラーの「結婚すべきと思い込んでいた」の言葉があるようにダイアモンドはクレド(信条)を持つ人、確固たる正しさを抱く人に愛される石のなのかもしれない。
マリ・ド・ブルゴーニュにとってもまた、ブルゴーニュ公国を守ることが唯一の正義だった。

white diamonds parfum/Elizabeth Taylor/1991
エリザベス・テイラーは80年代の終わりころから、エリザベス・アーデンをパートナー企業にして自身のブランドの香水に着手する。
ベストセラーになったホワイトダイアモンドの調香師はカルロス・ベイナムで、初期の成功作は1989年、エリザベス・アーデン(Elizabeth Arden)のレッドドア(red door)だからその功績を買われての抜擢だったかもしれない。
この香り、美少女がそのまま年を重ね、自分の意思に忠実に生き、後悔はなく、年齢にふさわしいグラマラスさも持ち合わせ・・・そのままエリザベス・テイラーと重なるよう。
私は”生きる醍醐味”をこの香りから受け取った。

香り、思い、呼吸

4月3日がお誕生日の方、記念日の方おめでとうございます。

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