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営業が「切り返しトーク」を考える前にすべきこと

コドモンの足立です。私は保育園、学童、小学校といった「こども施設」向けのICTソフトのSaaS営業をしてます。
自分は今のコドモン含めて、2社続けて外食産業、保育業界とレガシー産業のICT化(IT化)を促進するバーティカルSaaS(業界特化型)の会社を経験しています。

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Vertical SaaSの最大の敵「アナログ」と戦う方法

バーティカルSaaSには、アベンジャーズのサノス(ラスボス的な存在)ばりに共通にして最強にして最大の競合がいます。最大の競合とは 「紙を代表としたアナログな手作業」です。

実際、日々の営業でお客様である保育園や学童、小学校などで、最大の競合どこですかと聞かれた場合、「紙や手書きの温かみです」と即答しています。

そんな最大のライバルに対し、外食業界、保育業界向けと営業をしてきて、業界違えど、自分が試してみて、いくつか共通で有効だった手立てが存在します。

最近、私はSaaSの中でも、レガシーな産業にイノベーションを起こせ、とてもやりがいのあるこのバーティカルSaaSの方々と交流を深め、同志を集めていこうと活動していることもあり

今回はその中の1つを、未来のために紙と戦う仲間にシェアします。

それは先回りして不安、拒絶などのNGワードを言ってしまうの術です。


先回りしてお客様の不安、拒絶ワードを口に出す

具体的には、こんな風によく言われるネガティブな反応を並べてこんなふうに言い切ってしまいます

よくお客様からは「紙の方が慣れてるから」「機械苦手なスタッフが多いから」「年配の人が多いし」「うちのオペレーションは特殊だから」などを言われるんですが、これこれこういう理由で大丈夫ですよ

こんなネガティブなことをわざわざご案内する側が言ってしまって大丈夫??と思われるかもしれませんが、
これを先に我々、案内側が敢えて言ってしまうことで、不思議とお客様はそのままのワードを安易に発言しにくい雰囲気になってしまうのです。

また逆に、先にお客様から、こう言ったネガティブワードを口にされることは、お客様が採用反対のスタンスの狼煙を上げられてしまうようなもので、お客様は一度挙げた反対の拳は下ろにくくなってしまいます。

つまり、「切り返しトーク」が必要な状況になっている時点で商談としてはミスリード状態であり、ハナからあるあるなネガティブワードを発言させない方向へ回避するようお客様を誘導するべきなのです。

これはお客様側がそんな反対のスタンスに陥るのを防ぐのに有効な方法です。

人間誰しも今を変えたくない

そもそもお客様(特に現場の方)は、今のオペレーションを出来ることならあまり変えたくないという心理が働くので、どうしても比較的ネガティブなスタンスに陥りやすい土壌があります。

そんな状況下で、ポロッとお客様の誰か1人が不安の言葉を漏らした瞬間、一気にその場に不安が伝染し、雰囲気がネガティブな方へ流れてしまった経験は、営業だけでなく、CSの方も、オンボーディングの場面で、あるあるなのではないかと思います。

悪化すると、「隕石に当たるから外出しない」的なかなり極端なケースを持ち出してでも導入を阻止しようという反対モードにお客様がなってしまうこともあります。

これまたうまく切り抜けないと、お客様は自分を否定されたと誤解し、引くに引けないと拗れがちでやっかいです。

そんなリスクやダメージの大きい「お客様からのマイナスな意思表示」をされてしまう前に「先回りしてNGワードを言ってしまうこと」で封じることがとても有効です。

寿司屋の大将へのキラートーク

具体例をあげますと、以前、寿司屋の大将に予約/顧客管理のICT化をご提案する営業をしていた際に、大将からこれを先に言われてしまうと、なかなか受注が難しくなるNGワードがありました。

それは「お客の情報はオレの頭に入ってるから大丈夫」というものです。

大将から先にを言われてしまうと、こちらが導入のためにそのワードを覆そうとすると、結果的にどんな言い回しにしようと、「そんなことはない、あなたは覚えてないですよ」とお客様の主張を否定する形になってしまうのです。

仮に説得できたとしても、営業は説得ではなく、納得いただくことが肝心ですので、心情的なもので受注に繋がらないという状況になってしまいます。

そこで寿司屋さんにアポイント入ったときには、商談の開口一番こういう風にしていました。

『最近、寿司屋さんで導入いただいた大将の方が「お客さんの情報は全部頭に入ってるもんだと思ってたけど、こういうもの使うと意外と覚えてないことがわかったよ」とおっしゃっていただいたんですよ』

これを先に言うようにしたら、「お客の情報はオレの頭に入ってるから大丈夫」と一切言われなくなり、、商談もスムーズに進むようになりました。大将からしたら、先に言われてしまったら、もうおいそれと「頭に入ってる」と言えなくなるのでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は切り返しトークを考える前に、そもそも先回りをしてお客様の不安、拒絶ワードをお伝えして回避するといいというお話でした。

こちら提案資料にも必ず「あるある不安・拒絶」を敢えて混ぜるようにしているんですが、商談中の中でも「そうそう、そうなの」的に共感を得られやすい部分でツカミとしてしても使えると思います。

コドモンではそんな紙やアナログと戦い、ICT化を推進する仲間を探しております。


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