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no free lunch

私の妻は風水師だ。

その関係もあって、よく「どの方角が良いのか」「黄色いものを西に置けばいいのか」「どの色がいいのか」「何を置けばいいのか」と聞かれることがある。

実際のところ、私も風水ってよくわかっていない。
わかっていないのだが、ここ最近、話しを聞いていく中で、確実に理解は深まってきた。まず、どうやら妻が使う風水というものは、一般的な風水とは異なる、ということだ。そして、今のところのわかっているのは、風水は運を創ることが出来るツールであり、風水を使いこなすプロフェッショナルが風水師ということ。
では実際に運を創るにはどうしたら良いのか。今、まさにそのことを彼女に問うているところなので、ある。

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寝室が大事だ、と彼女は言っている。その理由は最も無防備だから。
そして、「壁の色を薄いピンク」にすると良い、などと言い始めている。

私「いや、無理っしょ、ピンクは」
妻「ま、ちょっとむずかしいかもね」
私「だよね。びっくりした」

妻「でも、一応、理由はあるんだよ。特に女性にはオススメ。」
私「ピンクは睡眠の色とかそういうこと?」

妻「ちょっと違う。周波数の話しと、あとは、心理学的な話もある」

私「周波数?いきなりそんなことを言われてもちょっと・・・」
妻「色には周波数があるでしょ?」

私「えーーーっと、可視光線ってこと?」
妻「そうそれ。女性は身体を冷やしてはいけないから、寝室には暖色系を取り入れた方がいいのよね。」

私「暖色系?だとすると、赤とかオレンジとかの方がいいんじゃないの?」
妻「それだとちょっと強すぎるんだよね。」

私「強すぎる?」
妻「ほら、マクドナルドの店内がなぜ赤いのか、っていう話しあるでしょ?」

私「えーーーっと、回転率が高くなるとか、そういう話だっけ?」
妻「そう、そういう話し。リラックスが目的の寝室には向かないのよね」
私「ま、確かに赤は、ちょっと落ち着かないね」

妻「それにね。ピンクは、筋肉を弛緩させるのよ」
私「しかん?」
妻「緩めるってことね」

私「うーーーーん・・・・」
妻「あ、疑ってる?クールダウンピンクってのがあるんだけど、、、たぶん『刑務所』、『ピンク』でググるとでてくるわ」

私は、言われたとおりiPhoneで検索をしてみた。すると、、、

私「スウェーデンにある刑務所の部屋をピンクに塗ったっていう話が出てきた。えーっと、『ピンク色には、人間の怒りや攻撃的な感情を抑制する作用がある』」
妻「そうそう。他にも、シュタイナーって人が居るんだけど。」
私「シュタイナー?シュタイナー教育ってやつ?」

妻「えーっと、これこれ。オーストリアの哲学者・神秘思想家ルドルフ・ シュタイナー。彼は、ピンクは子宮の色であると考え、母に守られている安心感が得られる、としているわ」
私「はぁ」

妻「そういうこともあって薄いピンクはオススメなんだけどね」

私「うーーーん」

妻「ま、男性にはちょっとむずかしいだろうけど」

いや、ちょっとではなく、相当難しいとは思う。

妻「でも、結局はno free lunchなので」


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