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蚤の市雑記(ザグレブその1)

昔は旅行と言うと、あらかじめその土地のことをネットで検索して、何が有名なのか、何を食べ何を買うべきなのか、事細かに調べていたこともあったが最近は行き当たりばったりなことが多い。と言うのも少なくとも私の住んでいるヨーロッパ圏内ではどこでもネット回線があって簡単に検索することができると言うのが大きい。

誰かと旅行していると有名な場所に行ったりお茶したりしているだけで一日が終わると思うのだが、一人で旅行しているとそんなに時間も使わないので、観光地を見尽くすとか美術館に行くとかしない限りは意外と時間を持て余す(もちろん滞在日数によるのだが)。そんな時、私はGoogle Mapsに [flea market 都市名] と打ち込んで、どこかで蚤の市がやっていないかを探す。蚤の市は大抵週末のどこかで行われることが多いので、特に週末に滞在していてやることがなければ時間を潰すのに持ってこいである。

クロアチアを旅していた時に、そのような感じで蚤の市を探してみると意外とたくさんある。首都のザグレブは蚤の市だけでなくいわゆる「マーケット」(スーパーではない)がたくさんある街で、昔ながらの商売風景が見られる場所だった。

ザグレブ内にもいくつか蚤の市はあるのだが、地図をみる限り一番大きそうなのがHrelić Jakuševec(フレリッチ・ヤークシェヴェッチ?)であった。日本語の記事が見当たらないので観光客に有名な蚤の市ではなさそうだが、日曜日だけ開催されるようである。中心部から少し離れているのもいかにも地元の人が行きそうな場所だったので、そこに行ってみることにした。

郊外にあることもあって、私の滞在していた場所から使えるトラムやバスがなかった(あるにはあるが、歩くより時間がかかる)。早朝一時間ぐらい歩いていると、河原があり、そこからすでに蚤の市らしきものが始まっている(が、これはおそらく地元の人が勝手に来て座っているだけ)。

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特に客引きもされないし、いろいろ見ていると私の好きな食器類はもちろん、服、靴、電化製品などなんでもありである。特に電化製品系はスマホ用品はもちろんドリルや何に使うのかわからない専門性の高そうなものまで置いてある。驚くことにこれが目当ての蚤の市ではなく、いわゆる序奏にしかすぎないことである…こんな感じのミニ蚤の市が少なくとも一キロぐらい続いている。

ここが目当てでないのであんまり時間を費やさないようにしたのだが、一つ感じの良さそうな夫婦が自分の家庭で使っていたと思われる雑貨を売っていたので、お皿を四枚購入。ユーゴスラビア時代に作られていた「Zaječar(ザイェチャル)」という会社の食器。縁の少しの金色と装飾がさりげなくて良い。

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お皿は割と重いのでなんで今買ったんだろうと思いつつ、ただもう帰ってきたときにはない可能性もないのでこれはこれでよしと思う(次に続く)。