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治療機器導入について考える

鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師として治療院を構えた場合は、自身の技術のみで施術をしていく人が多いです。
一方、柔道整復師は何かしらの治療機器を用意し、それを用いて施術を行って保険請求をします。

そしてアスレティックトレーナーは、選手が1日でも早く競技復帰する、または翌日に疲れを残さないためにできることをすべてしなければなりません。団体スポーツの場合であれば、同時に何人も施術できた方が選手たちにとってもメリットとなります。

治療機器を使う使わないかは自身の置かれた環境によって変わってきますが、知っておいた方が臨機応変に対応することができます。

治療機器導入にあたって考えること

コスパ面

治療機器を選ぶ際にネックとなるのが、費用と効果。つまり、コスパです。
特に、購入時の費用は、ものによってはいい国産車が買えるほどの値段がします。料金設定にもよりますが、どれくらいでペイするつもりなのでしょうか?

機械なので、故障もします。
メンテナンスや消耗品代も考慮しなければいけません。

これらの経費を支払うメリットがあるのか?つまり、効果ですね。
 ・治療効果はどうか?
 ・施術者としてのメリットは?
など考える必要があります。特にスポーツの現場であれば、「持ち運びできるか?」「何人使えるのか?」というのも大事なポイントです。

どのメーカーも、謳い文句はスゴイです。上手に使いこなせば効果があるのかもしれませんが、全部揃えるわけにもいきません。

使いこなすための知識、技術

治療機器も年々進化をしています。
周波数も「高いのがいいのか」、「低いのがいいのか」。
熱を「加えるべきなのか」、「加えないべきなのか」。
この症状にはこれとこれを組み合わせて流すのがベスト。
電極はココとココ。
などなど様々な条件設定があります。

同じ種類の機器であったとしても、出力が異なる場合もあります。
多少弱くても大丈夫なのか、それとも全く別物になってしまうのか。

良いものもきちんと理解していなければ宝の持ち腐れです。
「メーカーの方がこう言っていたからこうしている」というのでは十分な効果は期待できません。しっかり勉強しなければなりません。

機械であるメリット

高額な治療機器を導入するに当たり、施術者としてのメリットも重要な要素となります。

まずは手間。
細かい知識や技術が必要となり、手や目を話せない状態になってしまっては機器を導入する意味がないと考えています。

機器を導入する以上、その治療効果はもちろん、「その場を離れられる」というのも大きなメリットとなります。
取り付けてスイッチオン。その後10分、15分と席を離れることができれば、別の方を診たり、他のスタッフが機器の取付などの対応したりすることができ、作業効率が格段にアップします。

しかし、機器の取付、設定、操作のすべてを施術者が対応しなければならないのであれば、導入するメリットは半減してしまいます。

スポーツの現場で考えること

スポーツの現場にも治療機器はたくさん導入されています。
その時考えることは、

  • 機器の値段

  • 遠征時の持ち運びができるか

  • 効果

の大きく3点になります。

値段は、会社の予算によります。スポンサーに提供していただけると、そのハードルはグンと下がります。

持ち運びも重要なポイントです。
据置式だと、遠征時に使えなくなってしまいます。つまり、シーズンの半分は使えなくなってしまいます。
また、練習拠点が定まっていない競技にとっても大きな機材は輸送の手間であり、輸送コストも大きくなってしまいます。

そして効果。
スタッフも多いわけではないですし、それぞれやらなければならないことがあるので、任せるわけにはいけません。
取り付けて通電しているだけで十分な効果を発揮できれば、それだけ多くの選手を診ることができます。また、中には鍼が苦手な選手もいます。「この怪我に対して有効な治療機器」というのもあります。1日でも早く復帰させる最善手として、その治療機器が必要な場合は、ぜひ導入してほしいとなります。

まとめ

治療機器を導入するにあたり、考えなければならないことがたくさんあります。
おそらく治療機器を導入したいと考えるのは、医療系国家資格、そして治療技術を持っていない人たちだと思います。
鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師であれば、鍼やお灸の技術、マッサージの技術があります。
一方、柔整師や理学療法士、アスレティックトレーナー、ストレッチ系、エステ系の人たちは、そうした技術は持っていません。となると、それに変わる治療機器や道具を用いる必要があります。振動させる機械、さするための道具もそうです。自分たちに「これだ」という技術があれば、たいていのことは対応できます。
スポーツの現場では様々な人が集まり対応していかなければならないので、1つの手法で乗り切るのは難しいです。また、マンパワーも必要なので治療機器が必要となります。骨折や断裂による早期回復が求められる場合は、24時間、一日中できる何かが求められます。そうした場合は治療機器があると非常に助かります。

こうしたことを踏まえ、何を使って施術をしていくか考えていくと良いと思います。


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