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【頭痛】 問診・レッドフッラッグ・二次性頭痛について

みなさんの治療院でも頭痛持ちや頭痛の治療を希望される方は多いと思います。今回の記事ではわたしが行っている頭痛治療の前段階のことをまとめていきます。

問診 → レッドフラッグの確認 → 二次性頭痛の確認

こんなイメージです。
※もちろんレッドフラッグや二次性頭痛の確認は問診にも含まれています。
レッドフラッグや二次性頭痛は特に見落としてはいけませんからね。

では問診と注意事項についてまとめていきます。

○問診

  • 発症年齢

  • 痛みの程度、質、部位、強度、持続時間

  • 痛みに変化はあるか?

  • 随伴症状(予兆、前兆)

  • 誘因、増悪、軽減因子

  • 服薬状況(種類、効果、副作用)※頭痛に限らず

  • 既往歴(産婦人科疾患、脳血管障害、循環器系疾患、内分泌疾患など)

  • 過去の頭痛治療の結果

【生活歴】

  • 職業

  • 家族状況、家族歴

  • 食事

  • 睡眠

  • 月経周期

  • ストレス

  • アルコール

このあたりを毎回確認しています。
そしてレッドフラッグ、一次性頭痛と二次性頭痛の判断について考えていきます。

○レッドフラッグ

【頭痛患者のレッドフラッグサイン】
何のために確認をするかというと二次性頭痛(他の疾患の症状で頭痛が発言している頭痛のこと)を早期発見するためです。進行性の病変の場合は本当に時間が勝負です。

レッドフッラッグサインがある場合は即受診させてください。

(1) 発熱を含む全身症状。
(2) 新生物の病歴。
(3) 神経障害(意識低下を含む)。
(4) 突然または突発的に発症する。
(5) 高齢者(65歳以降に発症)。
(6) パターンの変化または新しい頭痛の最近の発症。
(7) 頭位性頭痛。
(8) くしゃみ、咳、または運動によって誘発される。
(9)乳頭浮腫。
(10) 進行性の頭痛と非定型的な症状。
(11) 妊娠または産褥期。
(12) 自律神経の特徴を伴う目の痛み。
(13) 外傷後の頭痛の発症。
(14) HIV などの免疫系の病理。
(15) 頭痛の発症時に鎮痛剤の過剰使用または新薬

Red and orange flags for secondary headaches in clinical practice: SNNOOP10 list

日本では50歳以降での突然発症した頭痛などもレッドフッラッグに入っていますよね。まずは上記15種類を頭に入れておきましょう!

以下がレッドフッラッグに対応する頭痛の原因についてです。

●神経症状または徴候(例,精神状態の変化,錯乱,神経原性脱力,複視, 乳頭浮腫,局所神経脱落症状) 
 ⇒脳炎, 硬膜下血腫, くも膜下出血,脳静脈洞血栓症, 脳内出血, 腫瘍,その他の頭蓋内腫瘤,頭蓋内圧亢進
●免疫抑制状態または悪性腫瘍
 ⇒中枢神経系感染症,転移
●髄膜症
 ⇒髄膜炎,くも膜下出血, 硬膜下膿瘍
●50歳以降で発症した頭痛
 ⇒重篤な原因(例,腫瘍, 巨細胞性動脈炎)のリスクが高い
●雷鳴頭痛(数秒以内に最強になる重度の頭痛)
 ⇒くも膜下出血
●発熱,体重減少,視覚障害,顎跛行,側頭動脈の圧痛,および近位筋の筋肉痛の組合せ
 ⇒巨細胞性動脈炎
●全身症状(例,発熱,体重減少)
 ⇒敗血症, 甲状腺機能亢進症,悪性腫瘍
●進行性に悪化する頭痛
 ⇒二次性頭痛
●充血および光周囲の暈
 ⇒急性閉塞隅角緑内障

レッドフラグサインとそれに対応する頭痛の原因

僕は過去に失敗をしています。知り合いの知り合いの方が腰が痛いと立ち話程度で話をしました。レッドフッラッグに当てはまり、症状も明らかにおかしい。なので僕はこれ危ないんで病院に先に行ってください。というだけでその日は終わりにしました。
後から話を聞くと、今は寝たきりになってしまったとのこと。病院に行かずそのままの生活を送っていたら急に動けなくなってしまったとのこと。あのとき無理矢理でも予約でも取らせておけばよかったのかなと反省しています。

○二次性頭痛

そもそも一次性頭痛と二次性頭痛とはなんなのか?についてはじめに触れておきます。一言で言えばその頭痛の原因が頭痛であるかどうかです。

例えば頭頸部外傷があり、頭痛がある ⇒ 頭頸部外傷が頭痛の原因
これが二次性頭痛ということです。逆に頭痛の原因が片頭痛や緊張型頭痛などは頭痛が原因でその頭の痛みが起こっているので一次性頭痛に当てはまります。

そして注意しないといけないのが二次性頭痛で緊急を要する場合です。発見が遅れた場合など最悪の場合死に至るケースも存在します。

【注意しなければならない二次性頭痛】
二次性頭痛の大枠は以下の通りです。

  • 頭頸部外傷、傷害による頭痛

  • 頭頸部血管障害による頭痛

  • 被血管性頭蓋内疾患による頭痛

  • 物質またはその離脱による頭痛

  • 感染症による頭痛

  • ホメオスターシス障害による頭痛

  • 頭蓋骨、頸、眼、耳、鼻、副鼻腔、歯、口あるいはその他の顔面・頸部の構成組織の障害による頭痛あるいは顔面痛

  • 精神疾患による頭痛

  • 有痛性脳神経ニューロパチーおよび他の顔面痛

以上の疾患では鍼灸師や柔整師だけで判断はやめましょう。先に病院を受診してもらうようにしましょう。
頭痛では命に直結する疾患も隠れています。不安に思ったら病院受診を勧めるようにしましょう。そして少しでも自身をつけていくためにも日々勉強していきましょう!

今回の記事では頭痛における

  • 問診のポイント

  • レッドフッラッグ

  • 二次性頭痛

についてお話してきました。
治療方法に関してはまた後日書いていきます。
皆さんからの良いねコメント、サポートが励みになります。
これからもよろしくお願いいたします





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