ヘイヨーさんの人生外伝　キザオ君とチガサキ君　4～池の外へ

事件翌日の話です。

チガサキ君のキザオへの怒りはすっかり静まっていました。代わりに彼の怨み節は他クラスの男性達に向けられていました。彼の回想を思い返すと、白虎ちゃんの教室に飛び込み告白しようとした所、周りにクラスの男達が群がり邪魔をしてきたとの事！

チガサキ君とやら、君は今このクラスの男性全員を敵に回したよ……ふふふ。

などと言われ、あのクラス男子は最悪の奴等だと言ってました。まあ、チガサキ君の事だから周りの空気を読まないで暴走モード突入！　迷惑がかかったのかな～と思いましたが、キザオは不毛な面倒事に関わりたくなかったので、ただ聞き流して終わりました。

その後白虎ちゃんは一般授業に来なくなりキザオ達と疎遠になります。チガサキ君も成就できない女性の事は直ぐに忘れたのか全く白虎ちゃんの話題は出なくなりました。　少しの間でしたが平和な日々が訪れたのです。

少しチガサキ君から話が逸れますが、この後のキザオの動向を書かせて頂きます。

声優学科の授業は……最悪に近い環境だったと思います。何がって、狭い部屋、ぎゅうぎゅう詰めの体育座り、テーブルと椅子は講師のみなんて当たり前！　90分２セットです！　無試験で入学した有象無象がそこに４０人！講師は基本的に１人。自分自分が発表できる機会は数分のみで、講師の体験談プラス他人の演技をみる時間です　┐('～`;)┌

レッスンが終わると他グループ演技の陰口合戦……。芽が出ないと諦めた学生や声優と仲良くなりたいと入学した学生など、夏休みまでに10人位は退学していきました。

そんな中、キザオは　こりゃ、この中でやってるだけでは実力も上がらないしコネも期待できないな～と思うようになります。　

そんな中クラスメートの尊氏(麻原ｼｮｳｺｳ激似のDT)から情報を得ます。１つは夏期休暇に別料金でできる演技教室(確か8万円位)。もう１つは隣駅の本校掲示板に貼られた、サークルメンバー募集の紙……。尊氏も当時声優として高みを目指していたこともあり、両方乗り出す事にしました(この辺記憶が薄く、サークルメンバーの話はヘイヨー青年からだった気もします)。

チガサキ君にも話をした記憶がありますが、　ふーん( ・－・)　何か楽しめそうな事があったら参加しようかな～　と返答があり、夏の行動は別々となりました。チガサキ君が夏休み何をしてたかは記憶にありません……。夏休み明けもDTだった事以外は(´Д｀)

先ず着手したのは、学科問わず色んな創作ビデオを撮ろうとイケメン二人が両手を挙げ、片方がカメラを手に携える絵が描かれた紙！アプローチすると一般授業クラスで顔見知りのヘイヨー青年です(笑)　描かれた絵の五割減のフェイスをした、くそ真面目男です。

青年曰く、海村さんという方と二人で立ち上げたばかりのサークルで、まだ何をやるかも決まっていない！　構想らしいものはあるらしいが、表現者は足りていないとの事でした。

ここでキザオの打算が入ります(o￥o)

演技の上達に関しては、経験者がいない以上全く見込めない……。しかし、横のつながりを拡げるには良い機会だ……。ヒトラーの我が闘争という本に　人間は３つに分類される　闘争者　反逆者　日和見主義者だ　そう書かれていたな……。日和見主義者は飽きるほど見てきたが、この二人からは闘争者か反逆者かの匂いがする。関わってみて損はあるまい……。😏

キザオと尊氏はヘイヨー青年に海村さんを紹介してもらい、海村さんはこのメンバーから　探偵の話を作る事になったのです！主役は尊氏(笑)

探偵見習い尊氏　の誕生でした！

続く