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「パッチギ」井筒和幸監督

最近、家の片付けをしていたらこのDVDが出てきた。あー、そういえば名作なのに観てないやと思い、そもそも買った覚えもなくて、何で家にあるんだろう?と不思議にはなったけど、人様に頂いた物だという事を思い出しました。
ありがとうございます。


とても素敵な作品だった。

国境の壁を越える、愛の物語。

相手を知る為に、必死に言語を勉強し、必死にコミュニケーションをはかり、彼女の心に少しでも近づこうと、奮闘する姿は人間にしか生み出せない光景だなぁと思った。
真っ直ぐで、愚直で、憧れすら覚える。


この作品で出てくる歌、イムジン河を調べてみた。
この河は、北朝鮮から流れ、軍事境界線を越えて、大韓民国にも流れ、最終的には、黄海という場所まで流れ着くらしい。

軍事境界線。

「愛の不時着」が、記憶に新しい。
越えてしまった時には、問答無用に射殺される。
そのくらい、越える事を許されざる線。

その境界線を繋ぐ河が、イムジン河。
パッチギの舞台では、京都の鴨川。

このような対比が成されているらしい。

その河を横断するシーンがある。
そこで彼の言う言葉に、彼女の返す返事が、
とてつもなく心にブッ刺さった。

心が凍りついた。

そして、在日朝鮮人が、何故日本にいるのか。
そして、どの様な仕打ちを受けたのか。
その出来事を、日本人である主人公に打ち明けるシーンがある。

とても辛い。
彼は、彼女を理解しようと、出来る限りを尽くしてきた。そんな努力が全て意味を失くす様な、理解のしようがない、そんな拒絶を目の前にする。

国境の壁の厳しさを、
目の当たりにした気がした。




でも、彼の真っ直ぐさは、消えない。

そんな彼女への想いの強さが、この映画の最大の見所だと思う。


もう一人の主人公もいる。
そこの対比もまた、面白い。
そしてその繋がりも、面白い。



人は壁にぶち当たるたびに強くなる。
壁は越えられるものにしかやって来ない。

とても勇気をもらえる作品。

面白かった!!!!!



パッチギとは。

頭突き。そう、ケンカでの頭突きのシーンが多い。

しかし、もう一つ意味がある。

「突き破る、乗り越える」



自分を信じて、突き進もう。

是非観てみてね☺️

最後まで読んでくださってありがとうございました!


みどりやいずK

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