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WANTED! ~また出会いたいあの曲この曲~

コンサートホールはまだまだ閉鎖されたまま、でもデジタル媒体で(時間が許せば)世界の色んな場所のコンサートを楽しむことができる日々が続きます。
こういう状況だとどうしても耳慣れた音楽に手を伸ばしがちになりますがコンサート配信・ストリーミングサービスで音楽を聴く際には聴いたことない音楽にも出会えるように意識するようにはしていますし、実際色々好きな曲に出会えて楽しいです。

でもやっぱりコンサートで初めて曲に出会っていきなりその新しい音楽を真っ向から浴びる体験とはやっぱり違いますね。多少混乱しながら全部は受け止めきれないあの感覚が恋しいです。
それで「この曲は録音が欲しい!」と録音を探してアルバム買いしてまた別の曲に出会ってしまうという一連の流れも恋しい。

ただたまにコンサートや配信などで出会って聴いて好きになって録音を探しても見つからないことがあります。たまに、というか近年は特に大編成の現代音楽はコンサートで聴けてもなかなか録音が出ないことは珍しくなく。そういった曲を忘れないようにメモしてあるのですがある日思い出して検索してもさっぱり、ということが多く。
そんな音楽のリストから特に再会したい、録音が出てるのであれば入手した5曲がこちら。何か情報あれば一報お願いします。

(1) JG Thirlwell「Eremikophobia」
むかーーし(2009年くらい?)にクロノス・カルテットがメルボルンに来た時に演奏された曲。かろうじてどんな曲だったかは覚えてます。オマーンだったかイエメンだったかあの辺りの砂が風に吹かれる音がテープで流れたり4人ユニゾンのアラビア風のメロディーが好きだった記憶。このリストにある曲ほぼ全部そうですが一回聴いただけじゃ把握しきれないので何度も聞きたい。そしてこの曲はヘッドフォンでも聴いてみたい。

(2) Larry Sitsky「Blood on the Moon」
これはオーストラリアの作曲家を中心に現在活動中の作曲家の作品を世に出している友人のトリオのために書かれた曲なので彼らが録音を出さない限りなんとかならない案件なのかもしれませんが(汗)題材が「ヴォツェック」の一場面で、実際聴いたときはピアノ、クラリネット、バイオリンでこんなにダークで密なサイコホラーが出来るんだとぞくぞくしました。(あとコンサート後集まって飲んだ時作曲家が面白い人で曲とのギャップがまた楽しかったのも良い思い出)

(3) Unsuk Chin「Puzzles & Games from Alice in Wonderland」
ラジオから聞こえてきた音楽に惚れた、というパターンがこの曲。メルボルン交響楽団がメルボルンの現代音楽の祭典Metropolisで弾いていました。複雑さがとにかく楽しい曲なのでがんがん聴き込みたいのですが録音に出会えず。ちなみにこの曲もオペラ作品をオケ作品に仕立てたもので、そうやって形を変えて演奏される場面を広げるのもいいなあと思うのですが録音のハードルは下がってないということなのか・・・

(4) Colin Matthews「Berceuse for Dresden」
イギリスの夏の音楽の祭典BBC Promsは(配信という形ではありますが)毎回良い曲に出会ってます。録音を購入したものもいくつか。ただこの曲は4年経ってもまだ録音が入手できずにいます。現代のチェロ+オケの曲でこんなにはまった曲今でも多分ないのに。そもそも他でどれくらい演奏されているんだろう。

(5) Brett Dean 「The Last Days of Socrates」
今(というかここ数年)一番録音が欲しいけど録音がない曲です。とにかく「すっげえ曲」。採決の場面の狂乱とか牢獄のチェロソロとか全部好き。私が聴いたのはメルボルン交響楽団のコンサートで、他にも少なくともベルリン・フィルが演奏しています。ベルリン・フィルのデジタルコンサートホールに録音があることはあるのだけど手持ちのipodに入れられるやつが欲しいなあ・・・
ついでなんで同じBrett Deanだったらオペラ「ハムレット」とその派生曲「From Melodious Lay」も録音出て欲しいです。

さてこの5曲を含むリストは今後短くなることはあるのか。今の所リストに載せてから録音が実際に出たのはトーマス・アデスの「Totentanz」だけです。ただリストが長くなることは歓迎です。一度聴いて録音が出たらいいなあと思える曲に出会えるのは楽しいですし。あんまり期待せずに待ちます。