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お題でプレイリストその6「眠りの音楽」

メルボルンは冬まっただ中です。寒いし雨も降るしとにかく眠いです。
ということで今回のお題でプレイリストは「眠り」に関する曲を集めてみました。

「子守歌」は世界の様々なな文化に広く存在する音楽なのでそういった子守歌をモチーフにしている作品もありますが、オリジナルの子守歌を書いてる作曲家もいますし子守歌と明記せず眠りを表現している作品もあり。

例えばブラームスの間奏曲はスコットランドの子守歌がベースだそうですが、オリジナルの子守歌となると文字を音名としてモチーフにしたラヴェルの子守歌が面白いですね。そういう特殊な書かれ方なので器楽曲っぽい性質が強い音楽ですがそれでも雰囲気はしっかり子守歌。

20世紀以降でいうとやっぱりメシアンが圧倒的に眠りのスペシャリストだと思います。トゥーランガリラ交響曲の「愛の眠りの庭」のあの時が止まったような雰囲気がものすごく好きですが、こうやって並べてみるとメシアンが使うふわふわっとしたオケのサウンドは火の鳥の子守歌にルーツがあるような気も。「20のまなざし」の第19番は挟まる休符の静寂がこのプレイリストの他とはちょっと違う表現でまた面白い。

基本器楽作品で育って歌曲でも器楽に編曲した作品が好きな傾向にあるのですが今回リストに入れた歌曲は好きな曲ばかり。ブラームスの「聖なる子守歌」いいですよねー歌のパートもビオラのパートも優しくて。ビオラはやっぱり子守歌にぴったりだと思うのでビオラの曲を他にもいくつか入れてみました。
あとアレンジ作品といえばフォーレのドリー組曲からの子守歌はギター二重奏ver.を選びました。夢見るような音がお気に入り。しかもジュリアン・ブリームとジョン・ウィリアムズという豪華なデュエット。

「眠り」がテーマの時は基本的にレクイエムなど「永遠の方の眠り」は除外して考えたいのですが(あっちはあっちで別の大きなジャンルですしね)、今回はオーストラリアのアーネムランドの先住民の子守歌を題材にしているということでSculthorpeのレクイエムから「Canticle」を入れました。レクイエムという西洋音楽の形式に他の音楽文化を融合させるのが面白い作品です。

今回「眠れるクラシック音楽」を意識して曲を選んだわけではないですが多分そこそこに眠れそうですね。私自身は割となんでも寝れる人間なので私の感覚はあてにならないと思われますが、そのうち眠れる音楽を集めてみても面白そうです。そうなるとオール器楽になるかな?歌曲の器楽アレンジなんかも結構候補にあがるかもしれませんし器楽アレンジはそれでまた一つのくくりにできるかも。