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本日発売!立ち読みがわりにどうぞ。「赤ちゃんってどうやってできるの?」「どこから生まれてくるの?」「体外受精って?」

本日発売の書籍『3~9歳ではじめるアクロストン式「赤ちゃんってどうやってできるの?」いま、子どもに伝えたい性のQ&A』

とうとう発売日!! 発売日記念に、このnoteだけで妊娠・出産の分野をこどもに説明できるように内容満載です!
本日の立ち読み企画は「赤ちゃんってどうやってできるの?」とともに「赤ちゃんってどこから生まれてくるの?」「体外受精について」です。(一部、先日のnoteで公開した部分もまざっています)
タイトルにも入っている「赤ちゃんってどうやってできるの?」は子どもからの定番の質問。そして、ここから性教育を意識するご家庭も多いです。そして、経腟・帝王切開での分娩について、体外受精についても是非ご家庭で話してみてください。
※実は、あまりに題名が長いので「赤ちゃんってどうやってできるの?」の部分を省略して書いている時もあります。ややこしくてすみません。

Q.赤ちゃんってどうやってできるの?

赤ちゃんQA

まずはこう答えよう
「女の人のからだの中にある赤ちゃんのもとと、男の人のからだの中にある赤ちゃんのもとがくっつくと赤ちゃんになるんだよ」

もっと詳しく
「女の人のからだの中にある赤ちゃんのもとは卵子といっておなかの下のほうに入っているんだよ。男の人のからだの中にある赤ちゃんのもとは精子といって、おちんちんの先から出てくるよ」

さらに詳しく
「卵子と精子はどうやって出会うと思う? 正解は、女の人のおまたの穴(腟)におちんちんを入れて、精子を出すんだよ。そこから精子は卵子のところまで女の人のおなか(子宮)の中を泳いでいくんだよ」

必ずしもこの順番どおりに話す必要はありません。子どもの理解度に合わせて、適宜アレンジして話すのがポイントです。
子どもからこんな質問を突然されるとドキドキしてしまうかもしれませんが、すぐに話すのがむずかしいと感じたら「どうやって話すとわかりやすいか考えるから○○(今度の日曜日など具体的な期日)まで待ってね」と、時間をもらいましょう。その間に考えたり、夫婦で相談したりして、期日までに必ず答えてあげてください。
本書の図やイラストを見せながら話すのもおすすめです。子どもにとってもわかりやすいですし、子どもに表情を見られることなく話ができるので、親のほうも気持ちが少し楽ですよね。

スライド1

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Q.赤ちゃんってどこから生まれてくるの?

分娩

「おまたの穴から生まれるよ。おまたには3つの穴があるんだよ。おしっこの穴とうんちの穴の間に赤ちゃんが出てくる穴があって、そこから出てくるんだよ。ただ、うまくそこから出てこられないときは、お医者さんがお手伝いしておなかを切る手術をして生まれるよ」

赤ちゃんがおなかの中で育つことは知っていても、どうやって生まれてくるのか、どこから出てくるのかは知らない子もいますよね。まずは女の人のおまたには穴が3つあることを教えましょう。女の人のおまたに穴が3つあることは、小学6年生に聞いても知らない子のほうが多いです。いくつあると思う?と聞いてみると、多くの子は2つと答えます(中には1つと答える子も!)。おしっこの穴とうんちの穴は知っていても、もう1つの穴、赤ちゃんが出てくる穴を知らないのです。女性の外性器の図(62ページ)を見せな
がら、真ん中の穴、腟口から出てくることを伝えましょう。

また、帝王切開の話も一緒に伝えられるといいですね。帝王切開で出産した人は傷も見せてあげられるので、子どもにとってもわかりやすいはずです。

スライド4

経腟分娩:おまたの穴(膣口)から生まれてくる

赤ちゃんは、生まれるタイミングになると、お母さんの子宮の下のほうに頭をはめ込みます。子宮はギュッと縮まって赤ちゃんを押し出して、赤ちゃんは頭から腟の中を進んでいくよ。赤ちゃんとお母さんをつないでいるひものようなものは“へその緒”。おなかの中にいる赤ちゃんは、ここから栄
養をとっているんだけど、生まれてくると、このへその緒を切るんだよ。

帝王切開:手術でお母さんのおなかを切って生まれてくる

生まれるタイミングが近くなっても頭が下を向かないときや、双子のとき、それ以外のさまざまな理由で帝王切開は行われるよ。約5人に1人は帝王切開。この場合も生まれたらへその緒を切るんだよ。

体外受精について

体外受精

COLUMN:自然妊娠でも体外受精でも精子と卵子が出会って受精卵になることは変わりません!(P34,35)

体外受精で生まれたことを子どもに申し訳なく思っている、自分はそうは思っていなくても他人に言われて傷ついた、という話を聞いたことがあります。でも、どんな方法であっても、精子と卵子が出会って受精卵になることができ、そして、その受精卵が無事に育って生まれてきた、ということに変わりはありません。

また、体外受精であることを子どもにいつ話そうか悩んでいる、という悩みも聞いたことがありますが、言いたくなければ言わなくていいと思います。体外受精じゃなかった場合に、あなたはセックスで生まれてきたのよ! なんて、わざわざ言わないですよね。

もし子どもに体外受精のことを説明する機会があったら、こんなふうに話してみてください。
「女の人のおまたの穴におちんちんを入れて精子を出しても(28ページ)赤ちゃんができないときに、お医者さんが手助けをする方法のひとつなんだよ。卵子と精子が出会う受精のところを、からだの外でやるの。まず、女の人のからだから卵子をとってきて、そこに男の人の精子を入れるよ。そこ
でうまく受精して赤ちゃんになりそうだったら、子宮に戻してあげるの」

ここで、とっておきのエピソードを。
体外受精で生まれたことを子どもに話している親子がワークショップに来てくれたことがあります。受精卵の説明をしているときに、お母さんが「その写真あります!」と。そうなのです。体外受精だと、子宮に戻す前の受精卵(胚盤胞)の写真をくれる病院があるのです。そんな命の始まりの写真があるなんて! と周りの子どもたちはうらやましそう。本人(子ども)もとてもうれしそうで、私たちもとてもあたたかい気持ちになりました。

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妻・夫。二人とも医師。子どもに必要な性の知識を楽しく・ポップで・まじめなコンテンツにしてお届けします。 https://acrosstone.jimdofree.com https://www.facebook.com/acrosstone インスタグラム:@acrosstone