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【2020年】キッズモデル・子役流行で見えてくる今後の展望

皆さんこんにちは。アクウォーです。
最近、キッズモデルやってます。とか、子役やってます。っていう子が妙に増えた気がします。2000年代はITリテラシーが乏しいせいか、プライバシーの権利だとか、肖像権とか、著作権とかいろいろな問題が発生し、そして皆さんの理解が低かったように思えます。保護者は我が子の写真をネットに公開しようと考えることも多くはありませんでした。

しかし、2010年代の中盤くらいから徐々に変化していきました。

Instagramでは我が子の写真をジャンジャン投稿し、アパレルブランドの撮影会があればどんどん参加する、といったご家族が結構いらっしゃいます。
インターネットに馴染みがある世代が親となり、今や親子でYouTubeやTikTokをやるのも珍しくありません。昔ほど「イタズラ動画をさせたくないから息子には動画投稿させない!」という親御さんは多くないように思えます。でもまだ日本人は特に尖ったものを叩く文化があるのでそういう意味ではYouTubeでもインスタでも他の先進利用国よりも3~5年ほど遅れている感じはします。

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最近では登録無料やレッスン料無料にする子どもタレント事務所も多く、入会がしやすくなってきていますし、選択肢も非常に多くなってきました。テレビに出れる、キッズモデルの仕事がゲットできる。と謳いキッズモデルや子役になることは昔ほど難しくはありません。いくらテレビが衰退したと言ってもまだテレビを見ている人は非常に多く、テレビに出演したという実績はそのご家族のステータスになります。

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子役はSS級になるとギャランティーがかなり大きいです。CM出演、約2000万円とかテレビドラマ1クール1000~3000万というのだからびっくりです。サラリーマンの年収以上を1回のCMでゲットできちゃうんです(事務所と本人の配分で約半分にしても凄いです)。子役登録者の中での確率でいうと0.005%(1/20000人)くらいでしょうか。ちょっと前だと鈴木福くんや芦田愛菜ちゃんがそのくらいだったと思います。今だと寺田心くんとかでしょうか。SS級(億プレイヤー)じゃなくても、S級(数千万円)、A級(数百万円)子役を狙うというのもありだと思いますが、その道も結構厳しいです。お子さんがやる気があってもスキルがあってもクライアントの求めることと違えば選ばれることはありません。ちょい役でどんな子でもいいという条件なら出演できるかもしれませんが、そこに人生をかけるかのように頑張る必要はあるんでしょうか。ギャラも8000円~3万円程度などと、今までのレッスン料や衣装代を取り戻すことさえも出来ない場合が多いです。

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しかしそれもまた事情が変わってきたのかなと思い始めてきています。

2019年、大手芸能事務所の吉本興業のタレントはYouTubeに本腰を入れ始め、ジャニーズ事務所も嵐が参入しました。テレビ衰退の分起点になった年でもあります。そしてタレント飽和状態でテレビで稼げない時代に入ったと思われます。SS級子役じゃなくてもYouTubeで億プレイヤーも数名いるようです。子供向け動画の規定改正による衝撃はありましたが収入が0というわけではなさそうです。

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子供たちはどうでしょうか。テレビをどれだけ見ているでしょうか。親御さんはテレビに出て欲しい、雑誌のアパレルに、と未だに願い、子供はYouTuberに憧れる。空き時間があればYouTubeを見て、ネットで顔も知らない人と音声通話しながらゲームしている。ギャップが大きくなってきました。ホリエモンがニッポン放送(フジテレビ)を買収していれば、もうちょっと面白いこと起きていたかもしれないのになあと嘆いている私です。アメリカみたいにアマゾンプライムやNetflix等のプラットフォームが日本から早く先行してたかもしれないのにと思うと、日本はいかに衰退国かはわかりますよね。GAFAに対向しうるブロックチェーン技術も日本は潰しにかかり自分で首を絞めています。テレビはもうポケベルとかVHSとかカセットとかラジオのように過去の文化とか伝統芸能的な立ち位置に変わると思われます。

ところで子供たちは本当にキッズモデルや子役になりたいのでしょうか。親御さんの喜ぶ顔を見たくてその場しのぎしているだけなのではないでしょうか(すべてのキッズモデルに言えることではありませんが)。「キッズモデルの撮影会の合間はお友達と楽しくゲームしたり遊んだりしているわ」「本人も人気ものになりたい!と言っているわ」とかよく話を聞いたり様子を見たりしていると伺えます。子供たちはどんな環境でも楽しく過ごそうという気持ちはあると思います。しかし休日はそればかりに力を入れていいのでしょうか。本当は「サッカーチームに入って活発に動きたい」とか「将棋もトライしてみたい」単純に「もっと学校の友達と遊びたい」と思っているのではないでしょうか。子供の気持ちは数ヶ月前と変わっているのではないでしょうか。

私はキッズモデルや子役を諦めて普通の生活に戻りなさい、と言っているわけではありません。古いことに固執せず新しいことに挑戦することによって彼らは活きてくるんじゃないかという考えです。ガラケー技術のような古いテレビ・雑誌メディアに固執せず、最新スマホ技術のようなもっと鮮度の高いYouTuberとかTikTokとか動画投稿サイトでブランディングを高めることにシフトしてもいいのではないかと思ったのです。テレビ雑誌等の伝統芸能に合わせることなく、自分が今やりたいことをやる。それをYouTubeというプラットフォームやツールを使ってみるっていうことだけです。

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大手子役事務所に入ればその子の価値は一気に、そして一瞬上がります。それは大手事務所でトッププレイヤーにならなければ意味ないのですが、入ったことがゴールになってしまってそこからブランディングが築けない子はザラです。今は事務所に入ることよりも個人でブランディングを構築していくほうが有利に働くことが多いです。キッズユーチューバーのように。しかし、考えることをやめたり、メディア露出の頻度を低くしてしまうと上手く行きません。

稼ぐことやブランディングのことばかり述べていますけど、私はYouTubeは教育にもってこいのツールになり得ると確信しています。例え有名にならなくても子供たちが最も興味のあるプラットフォームで情報を発信したりプレゼンテーション能力を試せたりできることは社会に出ても大いに役立ちます。キッズモデルのランウェイやテレビドラマのちょい役くらいなら世に出てもそれほど役に立ちませんが。

それらのことが達成できるようになれば自然と自分のブランディングについても考えるようになり、勉強することの楽しさを得ることもできるし、お金も自然と集まるようになり、*インフルエンサーとなっていきます。まさに政府が掲げている「働き方改革」ですね。本当の意味での働き方改革の一例はこちらのような気もします。「最近バイトや新入社員がすぐやめる」とかよく耳にしますけどその若者の感覚は大事にしたいです。今ある大抵の会社には魅力がないということだ。「大手企業に入って高所得だが社畜」のようになることが幸せではない。今その声が大きくなってきています。
*インフルエンサー…世間に与える影響力が大きい行動を行う人物のこと。

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キッズモデルや子役にあまり印象の良くない内容を書いてきましたが、実は私は以前、子供タレント事務所のマネージャーをやっていたこともありましし、今はキッズモデルの写真撮影をやったりします。
50年くらい前に、小学生で年間のギャラが5億円にも達する子役(おそらく今現在でも日本一)を抱えたあの事務所のマネージャーとして働いていました。そのトッププレイヤーが退会してだいぶ経ったあとに入社しましたが。
私が企画するキッズモデルの撮影会は結構特殊で、子供たちの本当の素顔を時間をかけて狙いに行きます。特にアパレル会社から指示されたものは無いので決まったポーズやシチュエーションはありません。楽しい雰囲気を作ることに徹底して年相応の遊びを思いっきり考えて準備し、その現場に子供たちを居させるだけです。彼らは自ら遊び始め自然と笑顔になります。人から言われた指示やその場しのぎの笑いで笑顔になった写真はあまり好きではありません。そうならないよう細心の注意を払って撮影しています。金にもならないようなそういう撮影をなんのためにやるんだ。と思われるかもしれませんが、今はその次に何があるのかを試行錯誤している段階です。私の「稼ぎ方改革」の準備中ということです。

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時代は私達大人が思っているより変化が早く、思っていた以上に自分が変化に素早く対応しきれていないなと痛感しております。それはキッズモデル・子役事情を通さなくても普段の生活でもひしひしと感じます。子供たちは対応早いですが大人たちは遅いです。そのギャップを埋めるか、少しでも理解してあげれるかが鍵になっているように思えます。先述した、日本は新しく尖ったものは叩く文化が存在するのでそこはかなり厄介ですが、今の子供達が大人になった頃に時代には、少しでも良くなっていけたらいいなと切望しております。2020年はその節目の年になりそうです。

今後もこの課題は常に考えていきたいので、続編を書くつもりです。

以上です。アクウォー。

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