見出し画像

マイナンバー窓口が今市役所で1番キツい部署かもしれない


1.各自治体が悲鳴を上げる

 仕事柄、マイナンバーカードに関することをスマホで検索することが多いので、googleさんがマイナンバーカード関連のニュースをおすすめに表示してきやがります。

 それらの記事はどれもこれも窓口の悲惨さを語る記事ばかり。

 当たり前の話です。供給(窓口の数)は一定のまま需要(客の数)が一気に跳ね上がったんですから。だから暇な時期に手続しておけとあれほど言っていたのに…。



2.我が職場の惨状

(1)職員全員が超勤制限

 私の自治体のマイナンバーカード担当正規職員は、現在全員が超勤制限を食らっています。私は復職直後の超勤制限、他の職員は過重労働が原因の超勤制限という悪夢でしかない状態です。

 とはいえ、仕組みで制限したとしても、業務量が減らなければ結局は残業して片付けないといけないわけなので根本的には解決していません。日中は窓口対応に丸っと時間を使いますから、職員としての事務は必然的に時間外にやらざるを得なくなります。要するに、本来は時間内にやっているような本業が丸々時間外に流れ込んできているような状態。そらそうなるわ。

 かくいう私も、日中は窓口業務に追われて事務ができず、かつ、強制的に帰されるので、本来は時間外に残ってやらねばならない残務が丸っと積み残っている状態です。これどうすんのよ。


(2)鳴りやまない電話

 開庁時刻から閉庁時刻まで電話は鳴りっぱなしです。まるで誰かが不祥事を起こしたのかっていうくらいの鳴り方をしています。

 口述しますけど問い合わせのほとんどはマイナポイント関係の話。変わりばえのしない話を延々と説明しています。電話の音も問い合わせの内容も回答の内容も同じものばかりでノイローゼになりそうです。

 こないだは夢の中で電話が鳴ってましたし、夢の中で電話対応していましたので、相当キテいると思います。



(3)音!光!臭い!

 これは私に限った話なのかもしれませんが、音と光と臭いで疲れが極まります。電話の音、窓口の声、待合のザワザワ、呼び出し機の音、タバコ臭い人、パソコンの光、電光掲示板、動き回る人、書類の文字などなど。

 とにかく刺激が多く、時間当たりの消耗が激しいので、終業時刻間際にはほぼ意識がなくなっていることもあります。そして、その日の疲れが抜けておらず蓄積しているのでしょう。今週の終わりは暴飲暴食、不規則な睡眠、情緒不安定などが出現しており、早くも休職生活に逆戻りしそうです。


(4)最も劣悪な環境かも

 そんな感じで、労働時間超長い、仕事量も多い、環境要因(音や臭い)も最悪ということで、今一番キツイ部署なんじゃないかって思います。

 財政課並みに労働時間は長く、現場並みに音はうるさく、コールセンター並に電話を取らないといけない。これはキツさの数え役満です。



3.オフレコな本音

 そんな地獄の環境に戻って2週間が経ちましたが、そろそろ心身が限界にきています。そこで、炎上覚悟で普段なら絶対言えない仕事上の不平不満をここでぶつけていきたいと思います。炎上しますように~。そして一人でも多くの人に届きますように。


(1)マイナポイントは国に聞いて

 ぶっちゃけいうと、うちにかかってくる電話のほとんどはマイナポイントに関する問い合わせです。体感的には全体の95%はマイナポイントです。

 (実際のところは代理人交付に関する問い合わせも多かったりするのですが、訴えをよくよく掘り返してみると来れない本人のカードを代理で受け取り、マイナポイントを持って行ってしまおうという魂胆が見え見えだったりするのでこの場合の問い合わせはマイナポイントと計算しています。)

 電話の相手は口を開けばポイントポイントで、正直うんざりしています。マイナンバーカードはポイントカードなのか?

 自治体内にあるお店のカード(電子マネー)は、ポイント付与の対象内か否かを聞くのは一万歩譲っていいですよ。マイナポイントの仕組みそのものだったりキャッシュレス決済の質問までしてくるのは困ります。結局は国や事業者につなぐしか方法がありませんので。

 お願いですからマイナポイントに関する問い合わせは市役所に聞かないでください。そのための総合フリーダイヤルですからね。0120-95-0178です。どうかよろしくお願いします。

 というか、自分で調べられるところは調べてから聞いてください。丸っと他人に任せないで…。


(2)早く終期を公開して

 ここ最近の窓口が地獄化している原因は、間違いなくマイナポイント事業の終期が明示されていないことにあります。

 12月20日に延長が宣言されてから、総務省のホームページには「マイナポイントの申込期限については円滑にポイントを申し込めるよう、新たな期限を新設のうえ延長する予定です。」とだけ書かれたまま一向に更新がありません。

 ということで、申し込み期限がどこまで延長になるのかはっきりしていない以上、マイナポイント申し込みが「確実に」できる期限は未だに2月末ということになるので、住民にはそう回答するしかなくなります。

 「延長の方針は出ているものの、延長期限の正式発表がありませんので、2月末までに手続きされるのが確実です」という案内をせざるを得ず、結果2月末までに手続きしようと住民が殺到します。

 正式発表が出れば手続きは分散すると見込まれるのですが、それがないのでとにかく押しかけ押しかけになっています。


(3)黙って待っとれ

 こちらの段取り不足ももちろんありますが、文句を言ってくる人が多くて大変です。

 待たされてイライラする気持ちはわかりますが、そうやって職員を釘付けにすると、職員のパフォーマンスは落ち、対応に人が割かれるので結果的に待ち時間が長くなり、自分で自分の首を絞めていることになりますよ。

 ハリウッド・ザ・ドリームなんて平気で2時間くらい並びますけど、受付に文句を言ってる人なんてほとんどいませんよね。回転寿司なんかも、休日なら1時間~2時間くらい待ちが発生していますが、みんなわりとしずかに待っています。あっちは代金まで支払うのに。

 不思議なもんです。待ち時間はほぼ同じで、サービスの提供を受けられるという点では同じなのに。しかも、マイナンバーカードならポイント(金)ももらえるんですよ。ごちゃごちゃ言わんと黙って待っとれって思います。

 そもそも市役所の手続きなんて待つのが当たり前だと思っていましたけどそうでもない人が結構いるんですね。


4.国のせいにできるだけ幸せ

 とまぁ色々言ってきましたけど、国のせいにできるるだけ幸せだと思っています。というのも、マイナンバーカードについて、何かクレームや文句があったとき、「国が悪い」「国に聞いて」と逃げることができるんですよ。

 仮に私がマイナンバー制度担当の国家公務員だったら、そんな逃げ道はなく全面に受け止めないといけませんから、そういう意味で逃げ道があるのはまだ救われます。まぁ私だったらクレームがあったら「各自治体に聞いて」「各自治体の段取りに任せています」と言いますけど。


 マイナンバーカードの普及が先か。私が死ぬのが先か。どっちなんでしょうね?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?