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CO2を捕まえて地中に閉じ込める技術(CCS)って地球温暖化に有効な技術だと思います?誤魔化しの技術と思います?

まずは今回のキーワードの説明から

CCSとは「Carbon dioxide Capture and Storage」 の略で日本語で言えば「二酸化炭素回収・貯留技術」といい、要するに地球を暖めている原因である二酸化炭素を捕まえて大気中に出ないようにすることです。

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資源エネルギー庁のHPより)

世界中で技術開発が進んでいて実際にCO2を地下に埋め込んで貯留しているところもあります。

温暖化を止めるために、二酸化炭素を出さないようにしようと、全世界が取り組んでいますが、このCCSには賛否両論があります。

ちょっと議論を単純化する恐れがありますが、
まず、反対派の多くの意見がはこんな感じ

「実際はCO2を出しているのに地中に閉じ込めて出していないことにして、結局石炭とか石油を使う口実にしようとしているし、閉じ込めたCO2が絶対漏れないとは言い切れない」

そして、推進派の意見は

「早期にカーボンニュートラル(CO2排出を実質ゼロにする)を実現するにはCCSが欠かせない。しかもCCSの技術は現在大気中のCO2も捕らえて地下に閉じこめることが出来るのでカーボンネガティブ(CO2を出さずにむしろ減らすこと)につながる」

と言う感じです。どっちの言い分も分かる・・・

僕は個人的にはCCSは推進派です。その理由は3つあります。

1つ、「反対派の意見は目的と手段がごっちゃになっている」
つまり、大事なのは地球温暖化を止めることで、化石燃料を使わないことではないこと。将来的には化石燃料を使わない社会の方が持続的だと思うのですが、目的が達成されるための手段の1つなのに、化石燃料=悪というレッテルしか見えていない盲目的な意見な気がします。

2つ、「推進派の意見にある、カーボンネガティブが必要」
既に大気中にCO2を大量に放出してしまっているのでこれを回収できるのであればやった方が絶対に良い。そのCO2を原材料などに使って、大気中にでないように製品に閉じ込めるということもできる。例えば大阪市大が世界で初めて成功したプラスチックのように。

3つ、「説明を変えれば納得感がある」
例えば、「天然ガスを地中から採取して、そこから水素とCO2に分離して、CO2を地中深くに埋め戻すとCO2は出ません」と言われると誤魔化しに聞こえますが、「新技術で地中にある天然ガスから水素だけを取り出せます(地中にCO2は残ったまま)」と言えば、すごくクリーンな気がしません?俺だけかな・・・結果は同じことなんですけどね。

CCS推進派と言いましたが、将来的にはそんな技術を使わなくても、CO2がそもそも出ないクリーンなエネルギーを使ったほうが良いと思っています。石炭石油は使うべきではない。
そしてそれでも人間の生活や製品をつくる過程などで出てしまうCO2を大気中に出さないように捕まえて原材料として利用し続けることが理想ですよね。そんな社会を迎えるためにもとりあえずは大気中のCO2は捕まえてどっかに閉じ込めて温暖化を防いだ上でのことだと思っています。

とりあえず北海道苫小牧市のCCS実証実験は見に行きたい。

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