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ビジネスにおける壁打ちとは?

ビジネス用語としての「壁打ち」は「答えを返してくれなくていいからとにかく話を聞いて」という意味です。

1.壁打ちの相手に対して、自分の考えを言葉で投げる
2.壁打ちの相手に、壁のように、言葉を跳ね返してもらう
3.ボールのように、壁打ちの相手に何度か言葉を打っているうちに、思いがけない方向からボールが返ってきたり、打った場所から遠く離れた地点にボールが跳ねていく
4.その結果、今までとは違う角度から物事が見えてきたり、より広い範囲で考えたりできるようになる
※引用:「壁打ちとは、ビジネスでどんな意味があるのか?

最近「壁打ち」相手になって欲しいと依頼が多く飛んできます。実際には聴いているだけではなく、かなりの意見を出しているので、どちらかといえばブレーンストーミングに近い感じです。

最近では東京の大手デベロッパー、関西の大手不動産、スタートアップ、ソーシャルアントレプレナー、他都市の公務員など、様々なところから「壁打ち」「事業相談」「ディスカッション」という名の依頼を受けます。
もしかしたら神戸のまちづくりや社会課題解決に役立つかもしれない、自分自身のインプットになるかもしれないと、積極的に受けるようにしています。

興味を持って聞く姿勢

色んな方の多様な相談を受ける(壁打ちをする)うちに、何となく感じたことがありました。それは「興味を持って聞く耳」です。

もちろん、しょっぱなから興味が沸かない案件もあります。
でも、その理由は「自分がその案件を全く知らないから」もしくは「自分がその面白さをしらないから」でしょう。

知らないとこに興味を持って耳を傾けると、「知るため」に素直な質問が出せます。「今の話ってどういうこと?」「さっきの話とずれてる気がするけどあってる?」とかの質問です。どうやらこれが壁打ちになるみたい。

そして、ある程度私が理解すると、今度はアイデアやアドバイスが浮かんできます。これがブレーンストーミングですかね。

「興味を持って聞かない」は役所あるある

私のところに相談(壁打ち)依頼が来て聞いてみたら、そこそこの確率で興味が沸いてきて、質問することでより理解し、結果ワクワクします。

よし、市役所内でつないでみよう!となって関係する部署に相談するのですが、ケンモホロロってことは多いです。

「えー、それってほんとに有効なの?」
「わからないから判断できないわ」
的な回答が返ってきます。

少しマシなところだと
「いちおう話はききますよ」
「誰かを紹介くらいはできますよ」

ちゃんとした人だと
「まずは、お話しきかせてください」
「何か事前に調べておくことありますか」

役所内でつなごうとして、興味ない(知ろうとしない)返事をされると愕然としますね(まあ、慣れたけど)

そしてこれは民間の皆さんのほうが経験あるんじゃないですかね。
意気揚々と自分のアイデアを持っていったら窓口であしらわれたりした経験が・・・

「つなぐ」を標榜する部署にいる私がそれではいけないと思うので、目一杯、知らないことに興味を持つ姿勢は維持したいなと思います。

ただ、たまに、ほんとに、ほんとに興味ない話もあります。その時は笑顔が作れないかもしれません。お許しを・・・

民間企業と連携しやすい自治体100選 作ってみた

色んな方から「自分の(会社の)スキルを使って地方自治体と組んで社会課題解決とかしたいんですけどどうしたらいいですか?」と聞かれます。

私は、いつも「適切な部署より適切な人につながったほうがいい」といいっています。適切な人とは上記のように「興味を持って聞く姿勢」がある人です。ようするに「良い人に当たるか当たらないか」である程度決まってしまうという感じです。

実は昨年、全国の地方自治体職員有志をつないで「官民連携しやすい自治体100選」というものを作りました。

この100選の肝は、資料をつくるアンケートに自治体に所属する個人が主観で答えているということ。ほかの職員が答えればもっと違う回答になるかもしれないということを前提にしています。

神戸市の評価アンケートは私が答えました。答える時に多方面にわたる色んな神戸市職員が浮かんできたので点数が高くなりました。でも、そうでない人がたくさんいるのも事実。もっと職員が「興味を持って聞く姿勢」を意識すればそりゃもうすんごい自治体になるんだろうなと思っています。

ちにみにこの100選は地方公務員を中心に、民間企業や研究者などが参加する「市役所をハックする」という有料オンラインサロンのメンバーが作成しました。(※6か月という期間限定のサロンで、今3期目のメンバーを募集中です)

ディスカッションパートナーというお仕事

最後に、この記事を書くのに調べていたら、ディスカッションパートナーというお仕事があるんだということも知りました。壁打ち役って立派なスキルなんですね。そういえばリクルートで務めてた後輩が、「秋田のマネージャーで稼ぎたい」とか言ってたな(笑)

このスキル磨いていったらもしかしたら転職できるかな・・・


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