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それは、分裂した心を癒していく旅であり、わが家への帰還の旅である

愛と恐れ、愛と憎悪、その間で葛藤したヘレン・シャックマン

コース(ア・コース・イン・ミラクルズ/奇跡のコース/奇跡講座)は、ヘレン・シャックマン(以下:ヘレン)によって口述されたものであるわけですが、

その彼女が、愛と恐れ、愛と憎悪の間で葛藤した話は有名です。

そう、コースを口述したヘレンは、イエスという愛の象徴のもっとも近くにいたともいえますし、同時に、自我の恐れ(憎悪)のもっとも近くにいた女性(ひと)だったと言うことができます。

むしろ、その葛藤があったからこそ、コースは書き取られ、そして、『ア・コース・イン・ミラクルズ/ACIM』という書物がこの世に登場することができたと言うことができるでしょう。

そしていえるのは、ヘレンの場合、その葛藤の振れ幅が両極端だったということです。

ただし、コースの学びが深まっていくとき、私たちはヘレンという人物も自分自身の象徴であり、自分もヘレンと同じだということを理解するようになります。

コースが教えているその内容を理解するなら、自分もヘレンも何ら変わりないことを認識するようになります。

それというのも、その葛藤とは、私たち誰もの心の中にあるということを理解するようになるからです。

それはどういうことかというなら、私たちは神を愛していながら、同時に、神を恐れているのだということです。

私たちは、神を代弁する声(それを聖霊、イエスと呼んでいます)を求めていながら、同時に、神を代弁する声を拒絶しています。

つまり、私たちはコースという霊性の道に救いを求めていながら、コースを恐れているということです。

私たちは、愛を求めていながら、愛を恐れているのです。

いわゆる、私たちの心は、分裂した心の状態なのだということです。

それが何を意味するのか?

というなら、私たちがこの霊性の道を先に進めていく上では、必ずその葛藤を経験していくことになるということです。

私たちは自我の思考体系を選択し続けているわけで、むしろ、葛藤は当然なことだということを知っておくとよいでしょう。

つまり、このコースは、分裂した心を癒していく旅であり、それがわが家への帰還の旅でもあるということです。

そして、その手段が、「赦し」なわけです。

癒された心は、葛藤もなければ、神の平安と共にただ在るだけです。

それが、私たちの本来の正しい心の状態なわけです。

ですが、私たちはそうではありません。

ですから、私たちは、まず、自分の心が分裂していることを自覚/認識していくことが求められているのです。

というのも、そのことが自覚/認識されないかぎり、このコースの学びと実践を通しての本格的な癒し(赦し)は、はじまらないからです。

言い換えるならば、自分の心が分裂していることを自覚/認識したときから、本当の癒しの旅、わが家への帰還の旅ははじまるといえましょう。

コースはそのような霊性の道なのだということを知っておくとよいでしょう。


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