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なんだかなぁ〜一教員のつぶやき〜

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記事一覧

OODA(ウーダ)ループで教育を考える〜同調圧力からの脱出〜



✳︎この本を読んで、考えたことです。
教育の世界でもよく使われるビジネスモデルにPDCAサイクルがある。あまりにも、有名なので、細かく確認はしないが、PDCAは、計画からスタートする。もともと、規律と秩序のある工場で、品質を向上させるために考えられたものであるので、変化に弱いし、反省を生かして計画を練り直すスピードに欠ける。計画通りにいかない場合や、そもそも無理な計画である場合や、計画にはない

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GIGAスクール構想に乗り遅れるな!



学習指導要領の改定に合わせるように、2019年12月19日、文科省から『教育の情報化に関する手引』と『GIGAスクール構想』が出された。教育のict活用をすすめる国の大きな施策である。ハードソフトの両面からの教育改革であり、教師・学校現場によるict活用を加速させ、子ども1人1台学習者用端末を持つ環境を整備させようとするものである。そのための財源措置として、一般財源は10%程度で可能だという全

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合理的配慮〜先生の資質が問われている〜



「平成元年12月2日 北海道新聞朝刊の記事」
(電子版では、「学びeye」で見ることが可能)

十勝の中学生の事例が載っている。
読み書き障害は、わかりにくく、誤解されやすい。決定的に、苦手なところがあるのに、そこが努力不足だとして、叱責され、訓練を強いられる。代替のツールや違う学び方で解決できるのに、皆と同じ方法で、努力させられる。これは、もはや、先生によるイジメだと思う。それにより、子ど

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病める教員たち〜同僚性の揺らぎ〜

私の身近に、精神的に辛くなって、学校に行けず、休職してしまった教員がいる。鬱やPTSDとまで診断されなくとも、適応障害によって学校に行くことができなくなっている。さまざまなストレスが原因だと考えられるが、復職にはなかなかの関門が用意されている。実際、私の知り合いには、復職をあきらめて退職した方もいれば、復帰プログラムがキツく、なかなかスタートできない方もいる。復帰プログラムは、当該学校で行わなけれ

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なつぞらの十勝〜風土と教育〜

私は、nhkのドラマ「なつぞら」の舞台となった北海道十勝地方に住んでいる。もちろん、自然が豊かで食べ物も美味しく、ステキなところだ。空は昼夜美しい。澄んだ青空と満天の星空は、宝物だ。実は、青空は夏よりも冬がいい。西高東低の気圧配置で日高山脈が風の流れをブロックするため、冬は晴れる日が多い。その青空が、どこまでも深く、広く、美しい。私達は、十勝晴れという。そのかわり、とてもとてもとても寒いのだが。

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発達障害は治る!〜教師の責任を問う

発達障害は治らないと言われてきた。生まれつきの脳の特性であり、治すのではなく、適応させるのだと。ずっと違和感があった。生まれつきっていつから?オギャーと生まれてから?胎児から?遺伝ということ?治らないなら病院に行ってもね〜、本人や保護者が一生抱える負荷ということ?
しかし、医師が使う診断基準の一つであるdsm-5(精神障害の診断と統計マニュアル アメリカ精神医学会)での表現が変わった。発達障害が神

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支援が必要であるということ

その子が、なぜ「特別支援学級」に在籍しているのかを、説明できますか。 障害があるからですか、ひどくできないところがあるからですか、人員確保のためですか、誰かがどこかで決めたからですか。たしかに、そういうこともあるかもしれません。しかし、考えてほしいのは、なぜ、「それぞれの特性に合わせたカリキュラムを組むことが可能な『特別支援学級』」にいるのかということです。困った子であったり、大人が対応に困ったり

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支援教育を阻むものその弐「教員文化」

日本の教育システムは、実はアメリカが羨むほど評価が高い。発達段階に合わせた細かな指導過程、丁寧な教授方法、徒弟制度のように教員同士で教え合 う同僚性など、優れたところはたくさんある。しかし、先生方には、その自覚 が少ないし、正しく伝承されていない部分も多く、すこし歪み始めているようだ。優れたところを正しく認識していないと、悪いところが幅をきかす。悪しき教員文化は、1恥意識、2秘密主義 3保守的(な

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支援教育を阻むものその壱「同化圧力」

心理学的に、周囲の仲間(ピア)から受ける圧力を、ピア・プレッシャーと いうが、教員集団あるいは学校では、「その学校、その地域、その集団で認め られただけの価値観に合わせなさい」という同化圧力として作用していく。そ れに従うことはその中のメンバーとして認められ、流されていくことができ、 自らの安全性を確保することができる。逆に、それに抵抗するもの、異なるこ とをするものは、非難され、結果として従うよ

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