OODA(ウーダ)ループで教育を考える〜同調圧力からの脱出〜

✳︎この本を読んで、考えたことです。
教育の世界でもよく使われるビジネスモデルにPDCAサイクルがある。あまりにも、有名なので、細かく確認はしないが、PDCAは、計画からスタートする。もともと、規律と秩序のある工場で、品質を向上させるために考えられたものであるので、変化に弱いし、反省を生かして計画を練り直すスピードに欠ける。計画通りにいかない場合や、そもそも無理な計画である場合や、計画にはないけど好機な場合に対応しにくい。
それに対してOODAは、観察からスタートする。

今の状況がどうであるか、意思決定者自らがObserve(観察)して、生のデータを取り込み、それをもとに、状況を理解するとともに、どのように使えるかのOrient(判断)をして、どのような計画を実行するのかをDecide(意思決定)し、決めた計画をAct(実行)する。そして、その結果をフィードバックして、また観察する。そして、これらを現場でできるので、スピーディで柔軟である。この本では、これを人間中心だと言っている。未来の予測が難しい流動的な状況での対応が可能だと言っている。
PDCAの計画は、秩序があり、ある程度普遍的なものとして捉えられ、学校では、昔から行われている慣例化したものや、組織としてやらなければいけない圧力の匂いがする。学校が変われない理由の大きな一つが、そういった同調圧力である。OODAでは、現場で、状況に合わせて、スピーディな判断を繰り返していくわけだから、その圧力からの脱却が期待できる。
さらにこの本では、第3案も提示されている。対話によって大筋を事前にデザインして、その後、OODAで臨機応変に実行していくというD-OODA(ドゥーダ)である。教育の場合、すべて現場主義とはなかなかハードルが高い。グランドデザインがあった方がいい。
このD-OODAは、使えそうな気がする。

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