2、文法

文法ときいて、いやなイメージしかない人も多いだろう。それもそのはずである。高校で毎週のように分厚い問題集の小テストがあり、テスト前の5分で暗記して回答するということが慣習となっているからである。今回は、みなさんのその悪いイメージを払拭して、文法をやらなくては、と思えるようにしたい。

そもそも文法とはなんだろうか。文法とは、文章を構成する上でのルールである。英文を読む際には、SVOの判別や関係詞のかかり方を一瞬のうちに理解している。ここでいう、SVOの判別や関係詞のかかり方は、文法に基づいている。

つまるところ、文章を読むためには、文法を理解している必要があり、文法は文章を読むためにツールである。文法の勉強は、文法問題を解きまくることではない。ネクステを頭に叩き込むことだけではない。文章を読むための勉強である必要がある。

では何をすればいいか。大きく分けて、法則の理解、定着の2つである。

理解は、何かバイブル的なものをさっと読むのがいいかと思う。ここで重要なのが、あくまで理解であり、暗記をすることではないということだ。初めから暗記をしようとしても、時間はかかるし、何より気が進まない。暗記というよりかは、文法問題の解説などをみて理解できるようになることで十分である。

定着では2通りの方法が考えられる。1つ目は問題集によるアウトプットである。問題集は標準的なレベルで、かつ薄いものでかまわない。継続的に繰り返しやることができそうなものをやりこんでみて欲しい。進めていく上でのポイントは、正解である理由、間違いである理由を自分の言葉で言えるようにしていくことだ。これはどの教科の問題集を進めてく上でも同じであるが、答えだけを覚えるようのは避けよう。答えだけ覚えても、少し違った問題になった瞬間、役に立たない知識となる。文法の知識として、正解・不正解の理由を完璧に頭に叩きこむことで、応用の効く知識となる。

定着における2つ目の方法は、英文解釈などの、構造を把握する勉強である。和訳をする、というのがわかりやすい表現かもしれない。文章を読む際には、文法の知識をフルに活用して、英文の構造を紐解いていく。文法問題集を解くのと、実際に英文に文法を応用していくのは全く異なる。だからこそ、短い文章でいいので、英文解釈をしていくことを進めたい。ここの話は、英語の次の段階に差し掛かるので、詳しい説明はここではしない。文法と構文の勉強には繋がりがあることを頭に入れておいて欲しい。

おすすめの文法参考書

1. 概念本

・安河内の英語を初めから丁寧に

・今井の英文法教室

活字の羅列ではないので、読みやすい。よっぽどフォレストなんかよりもやる気が起きるであろう。他の文法書をよむにしても、こちらの本を読むこんでから取り掛かると効果的。今までほとんど文法の勉強をしてきてない人は、安河内の方をおすすめする。勉強はしてきたが、曖昧な部分が多いという人は、今井の英文法教室をおすすめする。

2. 問題集

・グラマスター

読みやすい。内容も分量も申し分ない。迷ったらこの1冊。

・英文法語法のトレーニング(戦略編)

グラマスターと同様にレイアウトが綺麗で読みやすい。少し語法などの文法問題に特化している部分がある。早慶などを狙う人には進めておきたい1冊。また(演習編)もあるので、文法問題の神になりたいというような人や、特徴的な形式の文法問題の対策をしたい人は、そちらもやってみて欲しい。

・英文法レベル別問題集

センター、中堅大、難関大レベル、など分かれている。短期間で固めたい、分厚い文法書は嫌だ、という人にいおすすめの1冊。

・語法1000

同じく語法問題をたくさん乗せてくれている問題集。カラーではないので、見にく、固い印象を持つかもしれないが、解説がとても丁寧。早慶上智レベルでなければ、ここまでやらなくてもいいかもしれない。

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