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「FURY WORLD」は箱庭マリオの完成形であるという話

今年の4月から5月にかけてちょっとした病気で入院しておりまして、その間にずっと遊んでたのが「スーパーマリオ3Dワールド+FURY WORLD」でした。

もとはWiiUで発売されていた3Dワールドに新コンテンツを入れてSwitchに移植した作品。WiiUは持ってたしマリオはもれなく遊ぶ人間なのですが、3DSの「スーパーマリオ3Dランド」が個人的に物足りなかったので、当時はなんとなく敬遠していたのでした。

入院中は「3Dワールド」だけを遊び、クリア後要素の高難度、ワールドフラワーの途中くらいまでをクリアして退院、「FURY WORLD」は遊ばずに2か月ほど経ち、7月にクリアしその内容に大感動したのでnoteにしたためておこうと思い立ちました。

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すごいところ1:残機の概念がない

3Dワールドのほうは当然残機制でしたが、FURY WORLDには残機の概念がありません。ミスしたらコインが50枚減ってやり直し。50枚以下の場合は0枚まで減ってやり直し。つまりペナルティがほぼありません。

残機の概念がないということは1UPキノコもないので、その辺の駆け引きがないという物足りなさはありますが、それを大きく上回る気楽さ。そもそも自分はそんなにしょっちゅうゲームオーバーになるような腕前ではないのですが、手持ちの数字が減ってくというのだけでも潜在的なストレスになっていたのだな、と痛感しました。おそらくマリオは好きだけどアクション苦手だって人は尚更遊びやすくなっていることと思います。

ちなみに①:コインを100枚集めると、ストックしておけるパワーアップアイテムが1つもらえるようになってます。これもちょうどいい着地点だなと感心しました。

ちなみに②:3Dワールドのほうではもう残機カウントが1000まで残るようになって、表示も数字じゃなく王冠の絵になったりして、それすらも要素の一つとして昇華しているのでそれはそれでアリかなと思います。

すごいところ2:オープンエアーマリオ

今回のFURY WORLDが過去作と違うのは、基本的にマップすべてがシームレスにつながっているという点。今までだったら絵の中に入ったり落書きの中に入る必要がありましたが、今作はその必要すらありません。

絵や落書きの中にあたるものは、今作では島という単位になっています。島には5つのネコシャインがあり、島の中以外にもネコシャインが隠されている場所があります。この辺の概念は過去作を踏襲していますね。

最初に見えるのは3つの島だけですが、ネコシャイン(過去作のスターやシャインみたいなもの)を集め、定期的に来るギガクッパ(クソデカ真っ黒クッパ)を撃退するうちに真っ黒だった海がきれいになり、どんどん視界が広がっていきます。そして見える場所にはプレッシーという生き物の背中に乗ってそのままどこでも向かうことができます。

今まで絵の中だった「島」に海の四方八方からアクセスできてしまったら、ステージなんてショートカットし放題じゃないか、と思うじゃありません?そこはさすがの解決策があります。ほとんどの島は上に登っていく構造になっており、簡単にゴールにアクセスできるようにはなっていません。また、単純にゴールに置かれてるだけのネコシャインは各島1つくらいなので、すべての島は丹念に探索しないといけない作りになっています。

ひとつのステージにいくつかのゴールが隠されてる構造は今作からいきなり始まったものではなく、マリオ64から存在するものです。それを、ピーチ城の中に全部のステージを作っちゃって破綻なく遊べるように仕上げたような作りになっているわけです。めちゃくちゃ感動しました。

今作は、ゼルダのアタリマエを見直して制作された「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」のような記念碑的な作品だと(勝手に)思ったので、ブレワイがオープンワールドではなくオープンエアーというコンセプトであることを参考に、FURY WORLDを(勝手に)「オープンエアーマリオ」と呼ばせていただくことに、今、決めました。よろしくおねがいいたします。

すごいところ3:ちょうどいいボリューム

今作の成り立ちは、「WiiUで出したゲームあんまり遊ばれてないから名前にデラックスとかつけてSwitchにガンガン移植しようぜ計画」の一端であると勝手に推測しているわけですが、ほかの移植タイトルと違うのは追加要素の新しさ。もちろん3Dワールドも調整が入って遊びやすくなってる様子ですが、完全新作が入った移植作品は今作くらいのもの。
そんな立ち位置の完全新作箱庭マリオだからか、実にボリューム感がちょうどいい!

集中力がガンガン失われている34歳のゲーマーにも優しい、およそ3日ですべての要素をコンプリートできるコンテンツ量。エンドロールを見た後のマリオプレイヤーを毎回悩ませる、高難易度隠しステージが一切ない優しさ。かといって物足りなさを感じさせない、100枚というちょうどいいネコシャインの枚数。

直近の作品を引き合いに出して申し訳ないのだけれど、「スーパーマリオオデッセイ」。自分の場合、エンディングを見るまではもちろん遊んだのですが、その後に湯水のごとく湧き出てくる隠しパワームーン、実績、高難易度ステージ、目標がさらに高く設定されたミニゲーム。
当然です。フルプライスで発売される、新ハード初の箱庭型マリオ。天井知らずの期待には全力で応えなければならないし、上回らなければなりません。
ですが、その物量に心が折れいつの間にか遊ばなくなってしまっていました。

さらに今作のメインである3Dワールド。ワールド6までは当然のように全ステージグリーンスター3つ、旗も金にしました。が、エンディング後に解禁される高難易度ステージ群には、入院中で時間はあったもののメンタル面の不調もあり立ち向かう気力は起きず。中途半端な状態で終わらせてしまった後ろめたさが残っていました。最終的にはフラワーのボスラッシュ以外は完全クリアしましたが、この後は全キャラで全ステージゴールし直さないと先に進めないらしく、諦めました。

そんなどっちつかずのマリオ人生に射した一筋の光こと、FURY WORLD。その構造にもボリューム感にも感動してしまった、という話でした。

あーもう今後のマリオ全部これくらいのボリュームにしてくんねーかなー3000円くらいで!!!!!!!!!!!!!!!!!!!見てるか任天堂!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!宮本茂~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

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