ACFCが考える新型コロナウイルスについて

先日、ACFCの行う事業活動の一時停止をリリースしましたが、この状況だからこそ出来ることは、しっかりやっていこうと考えています。

早速、ACFCで、この状況にあるいま、私達になにが出来るかについて考えていたのですが、これまで私達が得た新型コロナウイルスに関する情報をまとめて発信することで、少しでも新型コロナウイルスの流行拡大に繋げることが出来ないかと思いましたので、この記事を書きます。

この1ヶ月ほど、ACFCがこの状況で最適な形で事業活動を続けるためにはどうすれば良いかということを考える過程で、新型コロナウイルスに関する情報収集にかなりの時間を費やしましたので、一般の方が知らない情報も少しは提供できるのではないかと思っています(笑)

ただし、ここで紹介する情報は、あくまでもACFCのスタッフが様々な専門家の会見や発表・提言を見る・聞く・調べることで得た情報です。
ここで発信する情報が、ひとつひとつ本当かどうかを確かめたわけではないことや、新型コロナウイルス自体がそもそもまだ詳細が解明されていない未知のウイルスであり、専門家の方々も"まだよく分かっていない"ということを考慮して読んでいただきますと助かります。


今回、紹介するのは、新型コロナウイルスの何が怖いのかという点についてです。

【新型コロナウイルスの脅威とは】

1.感染力の高さ

まず、感染力の高さについてですが、新型コロナウイルスは、例年、世界中で流行している季節性のインフルエンザよりも"感染力が高い"と言われています。

では、どのくらい感染力が高いかというと、これは専門家の方々によって意見が異なっており、季節性インフルエンザより2〜3倍という専門家もいれば、10倍という専門家も見受けられます。

ただし、事実として共通することは、世界中で新型コロナウイルスの感染対策として、例年よりマスクやアルコール消毒を使用している人が多いこともあってか、今年は季節性インフルエンザの流行はかなり少ないようです。

日本では、昨年と比べて季節性インフルエンザの患者数は昨年比で430万人が減ったとされており、これは直近の過去5年で最も少ない見込みのようです。

これには、新型コロナウイルス対策が功を奏しているだけでなく、今年の冬が暖冬であったことなども考えられますが、いずれにしろ、暖かい気候でも爆発的に感染を拡大している新型コロナウイルスは、季節性インフルエンザより感染力が高いと言えるのではないでしょうか。

さらに、この暖かい気候でも感染力が落ちていないという事実は、季節性インフルエンザの流行とは違って、収束の見込みが立たないという脅威とも捉えることが出来ます。

感染は、主に接触感染と飛沫感染によって生じるものと言われており、以下の3つの密を避けると良いようです。

1.換気の悪い閉空間
2.人が集する場所
3.接した近距離での会話

これだと、スポーツイベントの興行は難しいですよね…

さらに、スポーツに関する情報で言うと、ヨーロッパでは、試合を終えたサッカー選手の感染が発覚し、何らかの症状を発症する例も多くあり、過度な運動は免疫力を低下させるのではないかという声もあるようです。

みなさんも、行動する際は、3つの密や、過度な運動にはお気をつけ下さい。

2.発症から重症化するまでの進行が早い

これについては、つい先日、東京都の記者会見で、専門家(大曲貴夫 国際感染症センター長)が発言した内容が大きな話題となりました。

以下は、その際の専門家の発言内容です。

「僕は現場で患者さんを診ていてよく分かりますけど、悪くなる時のスピードがものすごい早い。本当に数時間で、それまで話せていたのに…人工呼吸器もけつないとこれは助けられないという状況になる」

医療の現場にいて実際に新型コロナウイルスの治療をしている人は、重症化が早い新型コロナウイルスの特徴を理解し、流行の拡大に危機感を持っている様子が伺えます。

重症化の進行が早い理由には、新型コロナウイルスは、鼻や口などから体内に侵入したウイルスが、体内を下っていく際に"のど"で留まらず、肺に達してしまった場合に、肺炎を引き起こしてしまうことが原因と言われているようです。(諸説あるようですが…)

しかし、体内に侵入しても、ウイルスが"のど”で留まる場合は重症化のリスクは低いようで、現時点で、患者の7人に6人はウイルスが"のど"で留まっており、軽症で済んでいるようです。

ネガティブに考えると、7人に1人は、ウイルスが肺に達してしまい、呼吸困難などの症状が発症してしまっているのですが…

また、重症化への進行が早いということは、充実した医療体制の元、一人ひとりの発症者にすぐに治療ができる環境が必要になってきます。

これは、裏を返すと、医療機関が崩壊し、充実した医療体制が整っていない場合は治療が遅れてしまい、重症化の進行を止めることが出来ないということです。

分かっている情報を整理すると、
新型コロナウイルスに感染しても早期に治療することで、ウイルスが肺に達することを防ぐ事ができ重症化を防ぐことが出来る。
しかし、治療が遅れてしまった場合は、ウイルスが肺に達してしまい、ものすごいスピードで重症が進行してしまう。
といったところでしょうか…

3.医療機関の崩壊による致死率向上

新型コロナウイルスの致死率は、流行の拡大により日々変動していますが、現時点(3/27)では、4%程度と言われています。

しかし、先程、紹介したように医療機関が崩壊してしまうと、重症化の進行を止めることが出来ないこともあり、致死率もさらに上がってしまうことが考えられます。

実際に、中国の武漢や、現在のイタリアなどの欧州諸国の一部地域では、医療体制の崩壊や医療器具の枯渇より、致死率が上がってしまっている状況が見受けられます。

新型コロナウイルスによる致死率が高いとされる地域(流行時期)
武漢:5%(2/3時点)
イタリア:10%(3/27時点)
スペイン:7%(3/27時点)
インドネシア:9%(3/23時点)

一方、ドイツでは、大量検査による発症前の陽性者を早期に発見することで、重症患者への治療に先手を取っていることもあってか、現時点で致死率は0.6%と他国に比べ圧倒的に低い数字です。

では、なぜ、医療体制の崩壊とは、実際にどんな状況であるかというと、

短期間で大量に重症者が発生することによって生じる、
・患者を入院させる病床の不足
・医療スタッフ(ドクター・看護師)の不足
・人工呼吸器の不足
・人工心肺の不足

などがあるようです。

日本では、現時点で医療機関の崩壊が起きているとは言えないかもしれませんが、新型コロナウイルスの検査人数が他国に比べても圧倒的に少ないようです。

【東京都新型コロナウイルス報告人数】
3/25 陽性者数:41名 検査人数:95名
3/26 陽性者数:47名 検査人数:87名
3/27 陽性者数:40名 検査人数:未公表

現時点(3/27 19:00時点)の数字です。
参照 https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp

この数字だけを見ると、日本国内にまだ検査ができていない陽性患者がたくさんいることや、これから、その人々の体内にいるウイルスが肺に達し、肺炎の症状を発症する患者が大量に発生するリスクを考えると、かなり危機的な状況にあるといえるのではないかと思います。

4.ウイルスの詳細があまり分かっていない

1月頃に始まった中国で流行の拡大から、およそ2ヶ月の時間が経ちますが、ここまで多くの情報を収集する中で、専門家によって異なる様々な意見が見受けられました。

この記事では、新型コロナウイルスの怖さというネガティブな面ばかり紹介していますが、専門家によっては、
『新型コロナウイルスは大したことない』
『季節性インフルエンザと変わりない』
『暖かくなれば終息する』
などといったポジティブな意見もありました。

これらのことから分かるのは、どの専門家の意見が正しいかということでなく、新型コロナウイルスが専門家でも詳細がよく分からない"未知のウイルス"であるということだと思います。

ワクチンの開発についても、「〇〇の薬を使用して効果があったかもしれない」という報道は多く見るのですが、その後「本当に効果があった」という報道はあまり見かけません。(私達が情報不足なだけかもしれませんが…)

未知のウイルスとはいえ、感染力や致死率など数字で分かっている事実もありますが、いずれにしろその理由は分かっていないことが多いようです。

例えば、高齢者の新型コロナウイルスが重症化しやすいというのは、世界中のデータからも判明していますが、「なぜ、子供は少なく高齢者だけに多いのか」という理由は、世界中で研究されておりますが、正式な理由は分かっていないようです。

一説によると、"子供より高齢者の方が呼吸器の機能が弱いから"という可能性もあるようですが、証拠を裏付けるものはまだ何も見つかっていないようです。

専門知識がない一般人からすると、免疫力が低いからだろうと思いがちですが、医学的には免疫力が低いのは高齢者だけでなく、子供も同様であるとされており、過去に存在したウイルスの中で、子供を除き高齢者だけが重症化する例は少ないようです。

このように、新型コロナウイルスはまだまだ未知のウイルスであり、ワクチンの開発などもまだまだ時間がかかるかもしれません。


この、前代未聞の非常事態は、世界中の人々が一つになり協力して戦わないと打ち勝つことは出来ないかもしれませんし、出来る限り早期の収束をしなければ、これまで通りの平和な日常が戻ってこない可能性だってあるかもしれません。

いま、世界では、現代社会が情報社会であるがゆえに、様々な情報が錯綜しており、何が本当で何が嘘かを見極めるのはそう簡単ではありません。
少し前に、ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド選手が、自身が保有するホテルを医療施設として提供するというニュースが世界中で広がりましたが、数日後にフェイクニュースだと発覚しました。
私達はこの時、このニュースを素晴らしいニュースだと疑いもせず信じてしまいましたし、今回、私達が得ているこれらの新型コロナウイルスに関する情報だってどこまでが真実なのか分かりません。

さらに、メディアでは、毎日毎日、感染者数や死亡者数ばかりが取り上げられ、この記事で紹介しているような新型コロナウイルスの中身について触れることは多くない印象を受けます。

私達は、ここまでたくさんの情報収集をしてきたつもりですが、まだまだ分からないことはたくさんありますし、何よりも知りたい"早期収束するために人間がどうしたらいいか"という答えも全く分かりません。

でも、まずは、世界中の人々が同じ方向を向くためにも、全員で協力して"自粛"することで感染拡大を防ぐことは賛成ですし、多くの人に協力してもらえるといいなと思います。

1秒でも早く、この非常事態が収束し、これまで通りサッカーが身近にある日常が戻ることを願います。

福岡県朝倉市で活動するサッカークラブASAKURA CITY FC。 noteでは、クラブ運営の裏話やサッカーに関する様々な情報を発信します。