【WTCSリーズ🇬🇧レースレポート“男子エリート”】

《WTCS初勝利、ワイルドの猛追！》

いよいよ2024パリ五輪に関わる期間が始まりました。その中でもトップカテゴリーとなるWTCSは初開催となりました。リーズ大会はバイク・ランが小周回かつアップダウンの激しいコースで少人数逃げができやすいコースで、スプリントディスタンスで開催されました。

◯注目選手
WTCS横浜の上位6名、イー🇬🇧・ワイルド🇳🇿・ベルジェ🇫🇷・ハウザー🇦🇺・ルコー🇫🇷・コナン🇫🇷が全員出場しているだけでなく、WTCアルツァケーナ🇮🇹の覇者ブラウンリー🇬🇧・リチャード🇫🇷といったパリ五輪に関わるレースとしてトップ選手が集うレースとなりました。

《日本出場選手》
北條巧：WTR 9位、WTCS横浜27位
ニナー賢治：WTR 32位、WTCS横浜17位
佐藤錬：WTR 44位、WTCS横浜41位
小田倉真：WTR 45位、WTCS横浜9位
古谷純平：WTR 101位、WTCS横浜34位

水温18.0度、気温19.7度のコンディションの中、55名がポンツーンスタート。
ウェット着用。

〜Swim750m〜
横一列のスタートから第1ブイまで200mの直線で、ヒダルゴ🇧🇷が抜け出すことに成功します。その後ろにリドル🇿🇦・ディベイ🇭🇺・ルイス🇫🇷・ベルジェ🇫🇷と続き、日本勢の姿はありません。スイム集団のボリュームゾーンではブイ周りの激しいバトルがあり、一塊の集団が徐々に縦長に伸びていきます。500m地点でディベイが先頭になりスイムアップを迎えます。日本勢は6秒差11位でニナー、16秒差33位で北條、35位古谷、21秒差43位で小田倉、27秒差54位で佐藤がスイムを終えます。

〜Bike20km(4km×5周)〜
先頭のディベイがウェットを脱ぐのに手間取り順位を落とすなか、ベルジェとルイスがスムーズにトランジットを終えてバイクに乗り出していきます。乗車直後から続く坂道で差をつけようと2人が協調体制を作りますが、後続集団もそれは許さず集団になります。
しかし坂道後の折り返しで間髪いれずプッシュしたフランスの2人が再度集団から抜け出すことに成功します。後続集団からしたら必死に追いついて一安心したタイミングだったので、チェックがお見合い状態になってしまいました。

Lap1
先頭2名ー+16s 30名ー+29s 8名ー+34s 5名
第2集団にニナーと古谷、第3集団に北條、第4集団に佐藤と小田倉が入りレースを進めていきます。

Lap2(5:40)    /Lap3(5:42).   /Lap4(5:39). /Lap5(5:39)
　先頭2名       /先頭2名　　/先頭2名　  /先頭2名
+10s ワイルド/ +20s 25名   /+27s 27名  /+30s  25名
+18s      25名/. +43s. 3名　　　　　　　/+1:05 22名
+43s. 　15名/  +50s. 9名

先頭2人に追いつこうとブリッジを仕掛けたのはバイク巧者のワイルド🇳🇿、単独で差を詰めています。しかしそれが実ることなく後続に吸収されて第2集団は25名になります。その後も第2集団はバンリール🇧🇪やルコー🇫🇷などが積極的に集団牽引をしますが、先頭の2人には離されていくという展開。なお、自国開催で優勝候補だったイー🇬🇧とブラウンリー🇬🇧は落車によりレースを去りました。
そしてバイクを終えて降車ラインを迎える時、ルイスがまさかの周回のカウントミスでトランジッションを通り過ぎたフェンスに激突、急いで戻りますがランに走り出す頃には第2集団とほぼ同じタイミングになってしまうだけでなく、ペナルティ10秒を課されます。
日本勢はニナーと古谷が第2集団、北條と佐藤が第3集団、小田倉は第4集団でバイクを終えます。

〜Run5km(2.5km×2周)〜
先頭で走り始めたベルジェは序盤にある激坂区間を力強く走り、後続からはショームブルグ🇩🇪・ゲーンズ🇧🇪・セラト🇪🇸・ピラサ🇵🇹・ワイルド・ニナーといったメンバー。ランコース後半の下り区間になると後続集団からワイルドが抜け出し、ベルジェを猛追し始めます。

Lap1(7:28)
ベルジェー+8s ワイルドー+19s プリスターー+23s 5名
《通過順位》11位34sニナー、25位55s古谷、30位1:08北條、37位1:23佐藤

1km3分ペースで走るベルジェを1周で22秒縮めるというハイペースで刻むワイルドが2周目の上り坂区間であっという間にベルジェをパスして先頭に立ちます。アップダウンのあるラン5kmを14分11秒という脅威的なタイムを駆け抜けたワイルドがWTCS初優勝、バイクで2人逃げを決めたベルジェが準優勝、写真判定となった表彰台最後の一枠をルハスが勝ち取りWTCS自己最高順位を一気に更新しました。

優勝ワイルド(🇳🇿)
2位 ベルジェ(🇫🇷) +10s
3位 ルハス(🇩🇪) +29s
4位 ピラサ(🇵🇹) +39s
5位 プリスター(🇩🇪) +47s
6位 ヒダルゴ(🇧🇷) +55s

〜日本勢：エース的考察〜
19位ニナー賢治(+1:06)：スイム第 1集団後方からトランジッションでも順位をあげて、 序盤の振り落としをしっかりと乗り切った。第2集団でも集団中盤に位置取りうまいレース展開だった。
28位北條巧(+1:25)：得意のスイムが不調で先頭集団の展開に食い込めず、ランタイムは15分6秒と好タイムなだけにスイムからよい流れを掴みたい。
30位古谷純平(+1:28)：スイムアップ時はバイク集団の切れ目だったものの、得意のバイクでしっかりとニナーと同じ第２集団でレース展開を進めた。
36位佐藤錬(+2:15)：スイムで最後から2番目という出遅れをするもバイクで積極的な牽引で北條のいる集団まで位置を上げることができた。
43位小田倉真(+4:01)：バイクコースがハードなゆえに苦手なバイクで足を使ってしまい、WTCS横浜のときのようなキレのある走りはできず。

次のWTCSは6月24日モントリオール🇨🇦スーパースプリント3レース！

そんなこんなでエースレースレポートはコツコツ執筆していきます。