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社会と医療の交わるところ

自分の興味・関心はどこにあるのか、と言われたら、「社会と医療の交わるところ」なのかな、と思い、今回のタイトルにしました。

最近、こちらの本を読み進めています。
「やりたいこと」が次々見つかる! 自分らしく生きている人の学びの引き出し術 | 尾石 晴 |本 | 通販 | Amazon

キャリア迷子である私にとって、コーチになってくれているような気がします。
これまでに学んできたことや実践してきたことを振り返ったり、整理したりすることで、自分の進む道を見失わずに精進していけたら、と思います。

高校時代に遡りますが、文系か理系かを決める時にものすごく悩みました。
当時は医学部志望でしたが、本当にそれで頑張っていけるのか、もし医学部以外の進路に進むとしたらどうするのか、夢に向かって突き進む自信がなく、覚悟も持てなかったのです。
理系科目は好きだったものの、高校受験で緊張からケアレスミスを連発して第一志望に行けなかったという経験があり、物理のテストで解答用紙が配られたら頭が真っ白になってしまい赤点を取ったこともショックで、入試本番に同じことをやらかすのでは、という不安も大きかったです(苦笑)
そして、興味という点で、「社会」に関心が向いていたので、文系に進んで社会科学を学ぶのも面白そうだと思っていました。

結局、病気をしたり高校を中退することになったりして、そのなかで、
医療の知識と技術をもちながら生活面に介入していくという看護に興味を持つことになりました。
病気そのものをなんとかしようとする医学もいいけど、病気も社会的背景も含めて、多角的にその人のよりよい健康と暮らしを支えていく看護っていいじゃん、と思うようになったのです。

「看護師は、いいことばっかりじゃなくて、普通に生活していたら見なくてもいいようなことも沢山見ないといけないけど。それでも、看護師っていう仕事、私はオススメするけどね」

入院中にお世話になった看護師さんの言葉が、忘れられません。
なんだか実感がこもっていて素敵だな、と思いました。
責任感も伝わってきて、進むならあの大学がいいなぁと思うところもありましたが、体力的な理由から、自宅から一番近い看護専門学校に進学。
そして、看護専門学校を経て少し自信をつけて、ストレートに大学編入しました。 

大学3年生の冬休みの課題として「無名の語り」に出会いました。
無名の語り | 書籍詳細 | 書籍 | 医学書院 (igaku-shoin.co.jp)

看護職ながら、病院ではなく「地域」に身を置いて、対象の社会的な側面も支援していくということ。
著者である宮本ふみさんご自身が社会学科ご出身ということもあり、個別の事例をとおして社会が見えてくるようで、まさに心に刺さりました。
「私も宮本さんのようになる!」とまでの覚悟は持てませんでしたが、その世界を私も追及してみたい、と思いました。

そして保健師になり、今では保健師を目指す学生さんのサポートをする立場にいますが、保健師の専門性や保健師が何者なのか、と問われると、未だに簡単には説明できません。
常に、これでいいのかな、と思いながら言葉を探しています。
ただし、看護職のなかでも、特に「社会」との関わりが大きいことに間違いはない、と考えています。

さらに、保健師を経て遺伝カウンセラーになりましたが、
遺伝学的検査、出生前検査、遺伝子治療、がんゲノム医療、先天性疾患・遺伝性疾患など、「いでん」にまつわる意思決定を支援していくということは、生命倫理と向き合っていくことでもあり、社会の在りようを考えていくことに繋がると感じています。
遺伝医療を学んでいることを保健師である元同僚に話したら、「ずいぶんとまたピンポイントなことを勉強しているんだね」と言われましたが、
遺伝医療が特別なものだとか、一部の人のことだとか、そんなイメージを払拭できるようになりたい、とも思います。

文系とか理系とかでバキッと区切るのは乱暴だなぁと改めて思ったりもします。
どっちが偉いというわけでもないし、理系でも文系の視点や考え方は必要だし、逆もまた然りだと思います。
(もし今、文系か理系かで悩む方がいらっしゃったら、とりあえずやってみたい方に進んでみていいんじゃないかな、とお伝えしたいです)

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