残したもの、残ったもの
Googleフォトを遡っていたら、およそ10年分の写真が保存されていました。
撮ったこともすっかり忘れていた写真でも、見ればその時の記憶がよみがえってきます。
まるで鍵のよう。
・なんとなく撮る
・残すために撮る
・見せたくて撮る
私が写真をとるタイミングは、このみっつ。
それをふまえてGoogleフォトを見てみます。
見せたくて撮った写真は、ほぼ残っていません。
たまに残っているのは、消し忘れだろうか。
残すために撮った写真は、ちゃんと残してある。
行きたい場所に行った時。
会いたい人と会った時。
特別に思って写しているので、記憶も鮮明です。
そして、なんとなく撮った写真。
これがいちばん多かった。
歩いている途中に見た空、まちなみ
列車に乗った時、窓に映っていた海
家やお店で食べた、美味しかったもの
映画を見た帰り道、余韻で見つめた半券
思ったよりも、うまく描けた絵
ふと見上げたら、格好良かった天井
そのへんにいる、ノラネコ
電線にズラリ連なる、ツバメやキジバト
暑い日に待ちぼうけた、駅のホーム
そのへんにいつでもある光景ばかり。
残したんじゃなく、残っていた写真たち。
でも、今見ても、どれも良い写真だと思う。
写真を撮った時から今までずっと、感性が変わっていないから、そう思えている。
日々なんとなく写真を撮ることで、私は私の直感を磨き続けてきたのかもしれません。
だからこそ、たまに訪れる特別な瞬間に心動かされてきたし、忘れたくないと気づいて、今日まで残せた。
残そうとしていないのに残っているのは、たぶん、そういうことなんだなぁ。
たくさん撮った写真を眺めながら、なんとなく、そう思い至ったのでした。
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