これは夢に違いない。でも、まだ、覚めないでほしい。

夜、眠っているとき、夢を見る。
楽しい夢も、うれしい夢も、悲しい夢も見る。
ごくまれに、夢の中で、「これは夢に違いない」と確信することがある。
夢の中で夢を見ていると気が付いている夢は明晰夢と呼ばれるらしい。

明晰夢への入り口は、どことなく生じる違和感だ。
不自然な景色だったり、大けがを負っても痛みがなかったり、
水の中でも苦しくなかったり、そんなおかしなところに気が付けると、
何度かに一回、夢の中で覚めることができる。

明晰夢では、かなり多くの部分を自分の意のままにできる。
ファンタジアのミッキーが、魔法を使えたように、
空も飛べるし、時間も止められるし、得たいものをなんでも得られる。

明晰夢に入れたら、この世の春を謳歌するといい。
なんでも意のままにできるんだから。


ところで、最近、明晰夢への入り口を見つけた気がするんだ。
どこかっていうと、息子が可愛すぎるんだ。

妻とは、息子がどちら似なのか、喧嘩するまで取り合いするし、
仕事から帰ったら、寝ている息子がまるで天使のように見える。

確かに、休日の昼間は、いじわるな表情でパパをからかいにくる。
それは100発100中で返り討ちにしてやるんだが、
天使を自称し、心から皆の幸せを祈れる不思議な息子だ。

だから、もしかすると、現実だと思っていたものは明晰夢で、
私は夢の中で覚めたことに気が付いているわけだから、
現実を意のままにできるんじゃないかと思う。

私は、108つの煩悩にまみれているが、
天使の息子に感化されたためか、最初に皆の平穏を祈ることにする。
夢の中で覚めた力を悪いことには使わないから、
まだ、夢から覚めないでほしい。

お読み頂いありがとうございます。記事が役に立てばうれしいです。このエリアまで読んで頂いた方が、これまでもこれからも幸せでありますように。