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『インターステラー』極上のSFエクスペリエンスと父娘の愛と約束の物語の理想的な邂逅

 本作は記念碑的名作『2001年宇宙の旅』とまで比較したくなるくらい、SFとしての映画体験で類を見ない域まで達している。宇宙船の操縦のスリルを存分に見せるマコノヒーの熱演、大宇宙の中での小さな宇宙船の描写、ワームホールや未知の惑星を体験する映画的快楽、三次元を超越した空間の独自の表現。全てが驚きというより、調和を感じさせるトーンで描かれている。
 また今作は、父娘の愛と約束の物語でもある。マコノヒーのエモーショナルな演技は、感情が溢れ出るなか涙を禁じない。彼の長いキャリアでもベストだと思う。SF映画でありながら、ノーランは愛を主題として中心に据え、マコノヒーはそのノーランの演出からも解き放たれ、観客の心を熱で焦がしている。 
 ハンス・ジマーの終わらない旋律とともに、本作は筆者の記憶の中に留まり、IMAXでの初体験から、スマホでの再体験までを経て、この映画はもう私の中にある。娘を持つ親としても大切な映画になった。

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