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博士の選択

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アカリクが2016年から2018年にかけて展開していたオウンドメディア「博士の選択」の記事の一部を転載しています。
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#アカリク

78人のキャリアが読める「博士になったらどう生きる?」の出版舞台裏に迫る #博士の選択

※記事の内容は「博士の選択」掲載当時(2017年)のものです。 出版の契機まず始めに、この書籍の企画が動き出した契機をお聞かせいただけますか? 栗田先生:元々、勉誠出版さんから、当時の 大学総合教育研究センター長である吉見先生にまず、打診がありました。博士課程修了者の先行きが不透明な時代になってきているので、彼らのキャリアについ て本を書かれませんかと。そこで、ちょうど東京大学フューチャーファカルティ―プログラム(FFP)を担当していた私にお話がきて、企画が動き出しまし

研究費獲得の不安が「Research Fund 2.0」という企画を生み出した【後編】 #博士の選択

※記事の内容は掲載当時(2016年)のものです。 -終盤のパネルディスカッションでは「ベンチャースピリット」が文化的にあわないという話がありましたね 日本人もベンチャースピリットは持っているっていうのが私の考えです。資金調達を専門で扱う人があまりに少ないというのが実は問題点だと思っていて、環境がちゃんと整えばベンチャースピリットを持った研究者たちが表に出てくると思います。現 にIT系のスタートアップ企業だったら投資家の方の援助を受けて今いっぱい出てきてますし、ベンチャース

研究支援という仕事<クラウドファンディング編>|柴藤亮介氏(アカデミスト株式会社・代表取締役CEO) #博士の選択

※記事の内容は「博士の選択」掲載当時(2016年)のものです。 日本初の学術系クラウドファンディングサイト「academist」を運営しているアカデミスト株式会社 代表取締役CEOの柴藤亮介氏にインタビューしてきました。先日の「Research Fund 2.0」でもクラウドファンディングについて講演されていましたが、今回は「academist」を立ち上げた背景や取り組みについて詳しく伺いしました。 設立の背景 大学院での研究内容について教えて下さい 私の大学院での専門

多様な研究資金の戦略的獲得が若手研究者の研究費不足を解決する鍵となるか? #博士の選択

※記事の内容は「博士の選択」掲載当時(2017年)のものです。 研究者を取り巻く研究費事情『研究費』は研究者に無くてはならないものであり、個人にとっても組織にとっても、常 に悩みのタネかと思います。研究費獲得のために短期的に成果が出やすい規模の研究や、社会的なインパクトが期待される応用研究を選択する方もいらっしゃる でしょう。しかし長い年月をかけて進められる基礎研究は研究助成金の競合も多く、特に博士学生やポスドクの多くは必然的に大きなプロジェクトの中で少しず つ成果を上げて