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喫茶去|僕たちは茶の湯に学ぶ必要があるのかもしれない

みなさん、こんにちは。
年間200日白VネックTの男 SCBイノベーションアカデミー事務局長のやのちんです。今日のタイトルは「僕たちは茶の湯に学ぶ必要があるのかもしれない」という記事を書きます。

今、同時に二つの本を読んでいますが、本質的な部分で共通する部分があり、思考の整理がてらnoteにまとめます。

・アートシンキング エイミー・ウィテカー
・茶の湯とはなんぞや 有馬 賴底

結論:0から1を生み出したければ、茶の湯を学んでみるといい

現代のビジネスマンに必要な考え方

みなさんは、アートシンキングという本は読まれましたか?
「未知の領域が生まれるビジネス思考術」として人気の一冊ですよね。
前書きは山口周さんが書いています。前書きの中で、なぜアート的な思考・行動様式をビジネスに盛り込む必要があるのか?と3つの理由を挙げています。

・正解の無価値化
昭和から平成の初期にかけて大きな価値を持っていた「正解」の価値がデフレ
逆に「問題」の価値が大きく高まる。

・利便性に価値が認められなくなった
高い価値を認められていた「役に立つ=利便性」の価値が減る一方、「意味がある=情緒・ロマン」の価値が大きくなっている。


・失敗のコストが極めて低くなっている
失敗のコストが低下し、機会コストが失敗のコストを上回る時代になりつつある、アーティストが見せる「失敗に関する寛容な態度と考え方」から学べるものが多い。

めっちゃザクッとまとめましたが、「問題」を見つけるためには、「美意識」。皆が当たり前だと思っていることに対して「何かがおかしい・美しくない」と思える審美的感性などが必要になっているということです。

アートもいいけど、茶の湯もね

アート・シンキングはおすすめの一冊です。一方で、今読んでいるもう一つの本、有馬賴底著の「茶の湯とは何ぞや」を読むとアート的な思考・行動様式を学ぶために茶の湯から学ぶのも一手じゃないかと思えてきます。

例えば、

有馬 賴底『茶の湯とは何ぞや 禅僧、茶の心を問う』のなかの一節。
炉のある民家がめっきり減ってしまった現在、もうもうたる煙の中で、ご隠居さんが入れてくれたお茶を飲んだことが、今となっては懐かしい思い出です。確かに炉を切るということは、面倒なことです。・・・中略・・・一見無駄な、あるいは非合理なものが、実は人間の生活を豊にする上で非常に重要な役割になっているのではないかということなのです。
何事も便利に、合理的にと昔から大切にしてきたものを一つ一つ切り捨てていくことが、実は逆に人間の精神を貧困にしてしまっているのではないかという気がしてくるのです。

集合、集中、集約、スピードや効率など「不の解消」を普遍的な問題はほぼほぼ解決されてるよね。効率化しすぎて、今までの味のある生活がなくなってしまっていると。その「味」を求めてる感ありますよね。

(8601円? こんなに高くない。2200円で売ってます)

当たり前を実行するむずかしさ

また、別の一節(筆者超要約)。
ある人「利休さん、茶の奥義ってなんですか?」
利休「夏は涼しく、冬は暖かいように、また炭は湯が沸くように、茶はふく加減がよく」

ある人「えっ、めっちゃ当たり前のことっすね、要はおいしいお茶ってことっすよね」
ある人「そんなことなら誰でも知っています。私が知りたいのは茶の奥義なんですよね、教えてくださいよー」
利休「その誰でも知っていることを、ほんとにできるのなら、私があなたの弟子になりましょう」
すみません、本の中ではもう少し丁寧にで書かれています。

そもそも問題とは?

アートシンキングでは、「あるべき姿と現在の姿」のギャップと定義つけされていました。この定義に倣い茶の湯の観点から問題を設定するなら、

・あるべき姿:人間の基本的な生活そのもの行じていく事=茶の湯

・現在の姿:効率化されすぎてどこか人間の生活を離れてしまっている。

こうやって二つの本を並べてみると、
「人間的な本質に戻って、当たり前を捉え直すと意外とできていないことって多いよね」と言う解釈が見えてきます。(見えているのは、僕だけかもしれません)
人間の基本的な生活とはなんぞやと。
果たして便利の先に人間の豊さはあるのか?と。
「そんなのことは薄々気づいている」んだけど、「もっと豊かな生活のための奥義が知りたい」と。
そこで立ち止まって、「人間の基本的な生活そのもの行じていく事」って意外にできていないよね。できていない理由はどこにあるんだろう。と考えるだけで、新たな問いを生むことができそうです。

ちょっと未来の当たり前を作る

「過去の」人間の基本的な生活を懐古的に取り入れましょうというのではないと思います。
そこはやはり過去の人の基本的生活と現代の人の基本的生活は普遍性があるところと変化しているものがあるはず。

(こう言うの「不易流行」って言うそうですね。)

そして、ちょっと未来の人間の基本的な生活とは何か?って考えると、現代の人の基本的生活とはちと違うかもしれません。
そこから逆算して、
・これからの私たちの人間的な生活とは何か?
・どうすればその人間的な生活を送ることができるのか?

そんなことをお茶を飲みながらゆっくりと考えてみたいものです。

今回は、同時に二つの本を読む中で、本質的に共通する部分があったので、思考の整理がてらnoteにまとめてみました。

・アートシンキング エイミー・ウィテカー
・茶の湯とはなんぞや 有馬 賴底

結論:0から1を生み出したければ、茶の湯を学んでみるといい(かも)
いささか強引な結論なので、弱気に(かも)をつけています。
お茶を飲みながら対話で深めていきたいところです。

喫茶去|まぁ、お茶でも飲みましょう。

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