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感謝の気持ちを伝える

新型コロナウイルスのパンデミックで普及したテレワークですが、感染が落ち着いてきた今、テレワークを基本にする企業、出社を基本にする企業など、企業により方向性が様々で、正に働き方が多様化していると思います。
そんな中、ふと気になって『日本人の承認欲求 テレワークがさらした深層』(太田肇, 新潮新書, 2022)を読んでみました。

その中で、「在宅ではあいさつや感謝の言葉、賞賛、言葉かけ、同僚との雑談などの『社会的報酬』が欠けている実態が明らかになっている(辺見佳奈子・山崎哲弘・下崎千代子「コロナ禍における在宅勤務の実態・評価・課題」『日本テレワーク学会誌』第18巻第1号、2020年)。」と書かれていました。

オフィスで働いていると、あいさつや立ち話、メールや電話をして確認するほどではないが気になっていること(「会ったときに聞いてみよう」という程度)など、ちょっとした会話は日常茶飯事です。
これを当たり前と思っていましたが、テレワークになるとこのようなコミュニケーションが消えてしまっていました。
絶対に連絡をしなければならない事項レベルを「1」とした場合、「1未満」の情報・コミュニケーションがテレワークによって消えていたのです。多分「1以上」は氷山の一角で、「1未満」の沢山の情報が交換されることなく消えていったのではないでしょうか。
そして、コミュニケーションの減少が、孤立・孤独感につながり「テレワークうつ」になるとのことです。

テレワークによって、多くの情報が交流されることなく消えたのではないか?

社内のコミュニケーションの活性化のためにサンクスカードの仕組みを導入する企業があります。
サンクスカードとは、社内で感謝やねぎらいの気持ちを伝え合うツールで、紙で運用する場合や専用アプリを導入する企業もあるとのことです。
上手く運用できれば、仕事へのモチベーションがあがり、チームの団結力も増しパフォーマンスが上がることが期待できます。
逆に、「わざとらしい」と敬遠されたり、ノルマ化してしまい社員に負担がかかるなど、失敗するケースもあるとのことです。

制度化すること(形から入ること)は大切ですが、やはり「感謝する気持ち」を持つことが一番大切なことだと思います。
ついつい、「仕事だから当たり前」と思ってしまいますが、「やってくれて、ありがとう!」「助かった!」「感謝しています!」と素直に感じ、言葉にできるようになることを“始めの一歩”にできればいいなと思います。

サンクスカードを皆さまへ!

アカデミーヒルズ 熊田ふみ子


#アカデミーヒルズ #社会的報酬 #雑談 #感謝 #テレワーク

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