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体外受精 採卵のステップと痛み

体外受精を始めている方も、いない方も、採卵当日の流れとか、リカバリータイムとか悩みますよね?
実際に一回経験していれば仕事とかのスケジュールも立てやすいけれど、
一体どのような工程で、どのぐらい時間がかかって、どのぐらい痛いのか?排卵後どのように過ごせばいいのか?

今回は、

  1. 採卵とは実際何をすることなのか?

  2. 採卵当日の流れ

  3. 採卵後の痛み、体験談

に分けてお話ししていこうと思います。

私は、去年3回ニューヨークでIVFをしました。3回採卵を経験しています。
日本と少し違う部分もありますが、おおかた同じ流れかと思います。

採卵は実際なにをする?


採卵は、卵子を卵胞から取ることですが、卵子を取り除くだけなら、なんで麻酔なんて必要なんだろう?って疑問だったんですよね。

実は何個も壁を細い針でぶち抜いて卵を取っているんです。

採卵の図

膣内に、いつものウルトラサウンドのスティックを挿入し、右、左、それぞれの卵巣にある卵胞を確認しながら、細い注射針のようなものを使って、

膣の壁を刺し、卵巣を刺し、その中にある卵胞の壁を刺し、その卵胞の中に入っている卵子を注射針から吸い込んで、卵子を獲得する。

採卵当日の流れ

体外受精を始めたら、まず薬投与にて(投与しない人もいる)卵巣刺激が始まります。生理3日目から、薬投与が始まり、採卵の36時間前きっかりに排卵誘発剤を打ちます。

断食

たいてい朝に採卵がスケジュールされると思いますが、採卵前日、深夜以降は断食をするよう言われました。水もダメです。ガムもダメです。歯磨きはOK。

これは、もしかしたら、アメリカの、私の通っていたクリニックでは全身麻酔が義務化されていたためかもしれないです。
麻酔の効きがよくなるためにの断食、水抜きなのかもしれないです。
採卵の際は、動脈麻酔の一択でした。

日本では麻酔なしだったり、局部麻酔だったりというのが選べるようですね。 アメリカでは、麻酔をしていないで急に患者さんが動いたり、リラックスできなかったりということを避けるために全身麻酔なんだそうです。

そして、必ず、施実の日の朝にシャワーを浴びてきてね、とも言われました。

精子回収

1時間前ぐらいにクリニックにパートナーと行き、彼の精子もクリニックにて採取されます。 日本ではこれも、クリニック内ではなく事前に採取されたものを持って行ってもいいようですが、精子が空気に触れてから30分経つと死んでしまうのか、ダメージを受けるのかで、アメリカの私の通うクリニックではクリニックでの回収が義務化されていました。

待ち時間

私は1時間前に着くようにと言われていたので1時間前に到着。で、フロントで麻酔の決算などのサインをして、普通に1時間ぐらい待ちました。

その間彼はすでに精子回収、終了。私が呼ばれるまでフロントの待合場所で一緒に待ちますが、私の番が来ると、一緒に帰るようであれば、45分後ぐらいに迎えに来るように言われます。

全身麻酔なので、誰か引き取ってくれる人がいるのがベストです。引き取ってくれる人が来る場合は、施実がだいたい15分ぐらい、からの、安静にしましょう、と少し仮眠する時間が15分〜20分ぐらいです。

誰も来ないで一人で帰る場合は、45分〜1時間安静にしてから帰ることになるので、解放される時間はトータルで採卵の時間から1時間半後ぐらいを見ておけばいいと思います。

採卵の部屋へ

私の番が来て呼ばれると、断食をちゃんとしたか、などの簡単なヒアリング、体重、血圧の測定などをナースにされて、衣類を着替えます。パンツなしで、前開きの着物みたいのに、紐がついたジンベイ的な感じの洋服に着替え、提供された髪の毛をカバーするキャップと靴下を履き準備完了。中にある待合室でさらに10分ぐらい待ちます。 (寒い)

中の待合室にもトイレがあり、ロッカーもあります。ロッカーに自分の着替えを入れ、携帯だけは持っていてもいいよ、と言われます。

5分も経たないうちに施術の部屋に呼ばれ、携帯電話はロッカーの鍵と共にその辺りの机に乗せ、自分は施術台に乗ります。 ウルトラサウンド(超音波)テストの時みたいな感じで、足を開くアレです。

施実開始

ナースが色々座り方とか教えてくれて、位置を設定。
次に麻酔の医師がやってきて、動脈を探して麻酔の準備をします。
次に培養師が小さい窓からこんにちわ、をして、自己紹介。
そして自分の名前、今日来た目的、パートナーの名前、生年月日などを聞かれて答えます。 

採卵担当の医師も部屋に入ってきて、では始めます〜という感じで最初に部屋に入ってから5分ぐらいで施実が始まります。

麻酔が動脈を通うスパイシーな感覚があったらすでにもう覚えておらず、次に起こされるのは施実が終わってからの同じ部屋にてです。

フラフラしながらリクライニングのついた椅子がある部屋に案内されて、そこにはヒートブランケットのようなのがひかれていて温まります。

クラッカーとジュースが提供され、食べます。朝から何も食べておらず、飲んでおらずで唇カサカサ。ジュースが美味い。

そこに座っている間、血圧は常に測られてモニターされています。
10分後ぐらいに、先ほどの医師がきて、調子を確認、プラス、何個採卵できたかを教えてくれます。隣にも私のように施実を受けた人がカーテン越しに休んでいるので、ポストイット(メモ帳)に数字を書いたものを渡されます。

ここでトータル15−20分ぐらい休んでから、調子が良いようであったら、着替えに移ります。引取り人のサインが一応なくてはいけないようなので、彼に携帯からメッセージを送ります。 着替えが終わってからフロントの待合室に行き、引き取り人のサインをナースがもらったら無事帰ることができます。

引取り人がいない場合は、先ほども申したように、15−20分の代わりに45分から1時間休んでから帰ります。

施実後の痛み、体験談

施実自体は、全身麻酔をしていたので、全く痛くありません。
リクライニングチェアに座って休んでいる時も麻酔が切れきっていなかったので、さらに動いてもいないので痛みはありません。少し腹部の違和感ぐらい、かな?

で、IVF 1回目は、私のリサーチによると採卵は至って簡単な施実で、痛みもミニマム、という感じだったので、仕事を休む、とは言っていませんでした。実際体外受精をしていることも言っていませんでした。

術後、痛くないし、仕事が忙しいし、会社に休むって言っていないし、出勤するかな、と思ってオフィスに向かい、オフィスでお昼を食べた後ぐらいからすごく具合が悪くなってきました。それまでは少し麻酔でぼーっとしていたけど、普通に過ごしていました。(機敏な行動はできないけど、ゆっくり確実に動く、みたいな。)

昼食後は、疲れるというか、具合の悪さ全開で、一応急ぎの仕事だけ終わらせて(こういうの頑張るべきじゃないんだよね)、早退。 ちなみに食べたのは消化の良さそうなチキンスープです。

家に帰る途中は、普通に歩けていましたが、具合が悪いなーという程度。痛みという痛みはありませんでした。

家に帰ってからはゴロゴロしながらネットフリックスでアニメを見ながらのんびり。

で、急に夜ご飯を食べた後ぐらいからなんか激痛。お腹が激痛。生理痛がすごく痛くなった感じです。過去レベル最高ぐらい痛い感じです。

トイレに行っておしっこをするのがすごく痛い。痛くて出したくない感じです。激痛が走るけども落ち着いて用を足すしかないので、とりあえず早く就寝。とは言ってもリノベーション業者さんとのアポイントメントもあったので、その資料とかも作って、明日の朝のミーティングに備えます。

夜寝ようと思っても激痛が続きます。
痛み止めを飲んでも痛みが止まらず。夜はあまり寝れずに、トイレに行けばずっと激痛だし、寝れないし、結構な辛さでした。

次の日も仕事がありまして、普通に準備をしましたが、トイレはまだ激痛。
仕事に行く前にリノベーションの業者さんとのミーティングがあって、普通に喋っていたんですけど、途中から立っていられなくなって、口数が少なくなり、なるべく頑張ったのですが、業者さんが帰るあたりに、しゃみこんでしまいました。 しばらくしてから出勤しようと思って、立ち上がって駅まで歩こうとしたところ、また激痛で、歩くことができなくて、結局家から働くことにして家であまり痛くない時に仕事をしてこなしました。

木曜日に施実をして、土曜日にトイレに行った時の激痛は和らぎましたが、まだ違和感はありました。土曜日は安静にしていたものの、お昼にどこかに食べに行こうか、ということで近所に行ったら、また食事後に激痛に襲われ、1ブロック歩くのもままならず道に座り込んで休みました。

日曜日にも税理士とのアポイントメントがあったので、スクーターで行ったのですが、(電気の、キックスクーター)普段全然感じない振動が子宮に響いていたすぎる。

という感じで、4日間は痛かったです。
誰もなんで教えてくれなかったの〜〜〜!!スッゲー痛いじゃん!!!って思っていました。

個人差があります
ちなみに、私は1回目は6個卵子が回収できて、2回目以降はそれ以上。でも痛かったのは1回目だけでした。

友人は、40個採れたようで、2週間は具合が悪かったようです。

卵巣刺激の薬が強すぎても痛いということを聞いたこともありますが、
結局なんでこんなに痛みに差があるのか未だはっきりしていません。
医者がヘマしたか??
自分で考えられることはストレス過多だったこと。

個人差もあるし、さらに同じ人物でもコンディションによってかなりリアクションが変わってくるものなのね。

皆様も、くれぐれも採卵の後は安静に過ごして、会社は、忙しくても休んでください。 

回復のポイント
水をよく飲む。ポカリスエットのような吸収されやすい水分もおすすめのようです。水分を十分にとって休息を取ることがいちばんの回復のポイントだそうです。


まとめ

少しでも皆様が採卵の知識を得て、準備ができたようであったら嬉しいです!

  • 採卵の日は、麻酔の有無を確認して、もしかしたら断食かもしれない。

  • 採卵の日の予約時間から、施実は大体10分後。

  • 採卵の施実は15分ぐらいで終わる。

  • 採卵後、15−20分は待合室で昼寝。

  • (全身麻酔をして一人で帰る場合は+30分余裕を持つ)

  • 採卵後には予定を入れずに家に帰って休むのが大事。

  • 水分補給をして自分をいたわってあげてね。

  • 痛みは、かなり個人差がある。痛みが全くない人から、2週間続く人もいる。

  • 絶対にストレスは溜めないでね、痛みに直結しているかもしれないし。

あなたの採卵の経験はどうだったかな?痛かった??
体験談お待ちしています〜!

ではまた。

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