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東京農業大学食と農の博物館
自然科学館ではなく農業博物館ですが、財団法人進化生物研究所による展示が併設されています。
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入り口の横には大きな恐竜…いや、鶏の像があります。説明によるとタイの由緒ある闘鶏の像らしいですが、何故ここにあるのかは書かれていませんでした。
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展示
農業展示(1階)
建物は2階建で、入り口を入ると受付と講演スペースなどがあり、何台かのトラクターがまず目に入ります。
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そこを進むと左手に特別展のスペースがあり、奥には稲作、肥料、農大の歴史などの展示があります。
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稲の一般的な栽培品種のほか、超長ーい浮稲などが展示してあり、面白いです。パネルによれば浮稲は稲の原種という説もあるそうです。(一般的には稲の原産地は中国南部の雲南~タイ、ビルマあたりの山岳地帯と言われています。ー 農水省ページより)
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東京農大の初代学長である横井時敬氏は、あの足尾鉱毒事件を最初に告発した方だそうです。偉人ですね。
農業展示(2階)
一階にまだ展示はありますが、そこは後のお楽しみとして、進化論階段を通って2階に向かいます。
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2階に上がると、一面のニワトリ!原種から養鶏用、観賞用、闘鶏用に至るまでありとあらゆる鶏たちが並んでいます。
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中国南部から東南アジアに生息するニワトリの原種です。優れた飛行能力を持ちます。最近は野生種の絶滅が危ぶまれているとか。
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薩摩鶏は闘鶏の品種です。脚部に非常に大きな蹴爪があり、足も太くてさすが恐竜の末裔という感じがします。
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絶滅種(エピオルニス)を含む様々な鳥の卵の模型が展示されていました。こうして見ると、大きいです。恐竜も卵もさして大きさは変わりません。
ニワトリを超えると、カラフルな地酒が壁一面に飾られています。
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壁一面の地酒は東京農大の卒業生の蔵元のようです。
お酒に関連する文化や技術のコーナーとなっています。が、私はその先にあった2対の骨格標本に注目です。
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リュウキュウイノシシの雌雄個体です。ニホンイノシシの近縁種で亜種(島嶼効果で小型化)とも考えられています。牙が左右に張り出している右側がオスでしょうか?他の部分はほとんど区別がつきませんでした。
進化生物研究所展示(1階)
さて、1階に戻ります。ここからは進化生物研究所による展示となります。
展示物はさほど多くはありませんが、頻繁に入れ替えが行われているようです。
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クリプトドン、1万年前、つまり人類とも共存していた巨大なアルマジロです。
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シーラカンスの展示がされていました。各時代のシーラカンスを見ることで、改めて「生きた化石」の名に相応しい生物だと感じます。
進化学研究所の展示は温室(バイオリウム)もあります。
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金網越しなので写真がうまく撮れませんでしたが、キツネザルの仲間のクロレムールが飼育されています。かわいいです。
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他は主にサボテンや多肉植物、ソテツ類など熱帯地域の植物の展示のようです。
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ソテツの側には昔復元の恐竜やアンモナイト化石があったりします。
企画展示室(1階)
企画展示室は一部屋で、そんなに広くはありませんが、頻繁に様々な展示を行っています。
今は「美しき土壌の世界」という企画展をやっています。
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ひたすら土壌標本が並んでいます。分類こそ書かれていますが、特に説明はありませんでした。博物館の展示というより、美術館のようです。「美しき土壌」なので、そこが狙いなのでしょう。
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以前は発酵展も行われていました。
感想
農業関連の展示が主ではありますが、品種改良や土壌改善など、あらためて農業は科学であるという認識を持てる面白い展示でした。進化学研究所の展示も、何となくまとまりがない感じはしますが、頻繁に展示が入れ替えられているようで、面白いです。馬事公苑の隣という絶好の場所にあるので、周囲に飲食店などもあります。休日にふらっと訪れるのに良いのではないでしょうか。
アクセスなど
所在地:〒158-0098 東京都世田谷区上用賀2-4-28
開館時期:通年(休館日は博物館サイトでご確認願います)
料金:無料
アクセス:小田急線経堂駅または千歳船橋駅より徒歩20分。馬事公苑横。
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